災害に見舞われた数百万ドル相当の現金が発掘されたら、元の正当な持ち主に戻るのだろうか?・・・・日本ではそうである(8月24日AP/NBCNEWS)
津浪に襲われ4か月がたった日本の東北の沿岸ではおよそ3,000万米ドルの入った金庫5700個以上が発見されたと日本の警察当局が発表した。その96%金額にして2960万ドルの現金が正当な持ち主に戻るか、持ち主死亡の場合はその近親者に引き渡されたという。
<正当な持ち主を探す努力>
岩手、宮城、福島で発見された金庫のほとんどは自衛隊、警察、ボランテアが瓦礫を方付けながら破壊された住居や建物から掘り出した。個人が発見した物もある。ササキ・マサオ氏は岩手県警の警察官で、だれのものなのかを探し出すことが大変な作業だという。「ある場合は集落全体が完全に流され、持ち主の住所があってもそこに建物は残っていない、また電話も破壊されている」 「そこで我々は多くの避難所を巡り名簿をあたることになる」
岩手県だけで23,000件の構造物が沿岸域で破壊された。2,400個の金庫が発見されおよそ1,000万ドル相当が回収された。驚くべきことにそのうちの91%はすでに持ち主の手に戻った。6月まで岩手には330か所の避難センターがあった。被災した人々はさらに移動したりするのでこれだけの多額の金を戻すことは菅他の亜ことではない。「持ち主を探し出すことの困難な仕事を想像してほしい」とササキ氏。「持ち主がすでに亡くなっている場合には岩手県の内外を問わず近親者を探す必要がある」
日本人は特に高齢者の場合は現金を自宅に保管している。とくに大きな割合を占める漁業者は伝統的に現金取引を好み、給与の支払いも現金である場合が多い。有難いことに多くの金庫は預金通帳、土地の権利書、印鑑、その他の公的な証明書などを残している。しかし泥水にまみれていたため丁寧に洗浄乾燥が必要である。そうやって有用な手がかりを抽出する。「これらをきちんと洗浄し、最も大切なことは持ち主を見つけ出し、すみやかに持ち主に引き渡すことが大切だ」とササキ氏。91%もの貴重品をどうやって返すことができたのかとの問いに彼は地方行政の人々による骨の折れる作業と忍耐力だと答えた。(以下省略)