スリランカ沿岸漁民は伝統的な仕事で生計を維持するのが難しいと訴えている(9月1日gloabalpressinstitute)
小さな子供がコロンボ地区の漁村Angulanaの浜辺で遊んでいる。魚の匂いが風に乗り海風が岸辺に吹いてくる。Jayasiri Peiris(39歳)は漁師で家族を支えている。だが漁師の収入で家族を養うことは難しいという。「父は50年間漁に従事した。その日々は毎日の糊口を凌ぐのがやっとで、将来のためには何も残せなかった」
Perisが学校に行けたのは7年次までで、父の獲った魚を売る手伝いをした。その後、かれは漁師を続けた。しばらくして小さなボートを買うことができた。彼の望みは船外機のついたボートを買うことだった。「ローンを組んで船外機船を買うことが欲望だ」と夢みるような目をした。しかしここには支払いの容易なローンなどはない。地元漁師の直面する問題はこれだけではない。Perisやその他の漁民たちは持船や漁具等を夜間保管する安全な場所を持っていない。ときに海は荒れる、となれば海には出られない。彼はまた大きな魚を獲る網も持っていない。
数か月前彼は足の怪我をした、不自由な身となった。自分で漁に行けないので兄弟に頼っている。今や収入源は彼の妻が造り商うビーフン、米麺からだけとなった。彼は5人の子持ち、娘4人に息子が1人いる。娘の一人は音楽の才能があるというが娘をレッスンに通わせる才覚はない。漁師らは沿岸集落の伝統的な生計を漁業で支えることは困難という。自らの家族を貧困から引き上げることができない。
政府やNGO団体は漁業推進のため様々な政策やプログラムを実行しているし漁民の支援も行っている。しかし当局者は漁業開発の中でもっと支援が必要という。漁業はこの国の消費する動物性タンパクの7割を支えていると国家統計局はいう。2010年は漁業生産が13%増加したという。 漁業は沿岸地区の最も大事な経済活動でスリランカの漁民数は22万人でおよそ250万人の生活に関連している。