memories on the sea 海の記録

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海氷の溶け出しは一段落か?      北極海

2009-09-26 00:20:19 | 海事
以前の2年間に比べ、氷の溶解は著しくない、科学者は秋には結氷を始めるであろうと。9月12日時点での氷の張りだしは510万平方キロであった。この値は昨年と一昨年よりは広い。2007年の記録ではそれが410万平方キロであった。とはいえ長期的見込みではやはり減少しているという。この解析は米国の氷雪データセンターが人工衛星を使って行ったもの(BBC NEWS)

+寒冷前線
全年に比べて劇的な溶解が減少したのは、極海の温度が昨年よりも低いことによることもひとつの原因であるし、風の助けにより氷が運ばれたことも一因である。NSIDCの科学者Walt Meierは寒冷な気候が原因かどうかはいまだ断定できないという。「晩夏に曇りがちな天候と低気圧を経験したが、これが多分温度低下の助けになったのであろう」とBBCに語った。「もちろんさらに詳しく調べる必要がある」「だが多くの地点で平均値よりも2~3ど高かった2007年のようには暖かくはなかった」
そこで疑問となるのは2007年が高溶融点であったのか、また2008年が低融点であったのか、来年の夏を待たないと結論を出すことは出来ない。科学者たちが心配しているのは、1シーズンで形成された氷の張り出しが若くかつ薄いことであるという。こうした氷は古い厚い氷よりも溶けやすいという。「もし2007年同様の温暖な年となれば氷は着実に離れてゆくだろう」とMeier博士はいう。

+白熱White heat
ここ数十年来、極海地方は地球全表面平均の2倍の速度で温暖化している。最近になって、科学者たちは過去のデータから、過去2000年間でここ最近がもっとも温暖であるということを特定した。氷の溶解は温度上昇が急速に進むことの確実なフィードバックであるという。
NSIDCのチームはこの分析結果は予備的なものであり、更なる溶解も、残念ながら今年に起こることもありうるとしている。来月には詳細な分析結果が発表される予定。