ライプツィヒの夏(別題:怠け者の美学)

映画、旅、その他について語らせていただきます。
タイトルの由来は、ライプツィヒが私の1番好きな街だからです。

いろいろ考えさせられる

2013-11-01 00:00:00 | 社会時評

旧聞ですが、ちょっと印象に残った事件を。

>ギリシャのロマ居住地に謎の白人少女、「金髪天使」と注目集める

ロイター 10月22日(火)11時58分配信

[ラリッサ(ギリシャ) 21日 ロイター] - ギリシャ中部にある少数民族ロマの居住キャンプで先週、金髪で青い目をした白人の少女(4)が見つかった。一緒に暮らしていたロマの夫婦とは容姿が異なるほか、DNA鑑定でも血縁関係がないことが判明し、当局は少女の本当の両親を探している。

 警察当局は、同キャンプで麻薬と武器の捜索を行った際にこの少女を発見。一緒に暮らしていた夫婦は誘拐などの疑いで逮捕されたが、裁判所で21日開かれた審理で、誘拐したのではなく少女を育てることができない母親から引き渡されたと主張した。養子にかかわる法的手続きは取っていなかったとしている。

 少女の身元については、情報を提供したり行方不明になった子どもを探す5000人以上から連絡があったという。マリアという名前のこの少女は、東欧か北欧の出身とみられている。

この事件はギリシャで大きな注目を集め、メディアは「金髪の天使」として報道。夫婦が人身売買に関わっていたとの見方がある一方、ロマのコミュニティからは夫婦を擁護する声もあがっており、ロマとギリシャ人の間で不信感が増幅している。

写真のキャプション。

10月21日、ギリシャ中部にある少数民族ロマの居住キャンプで先週見つかった白人の少女について、一緒に暮らしていたロマの夫婦は裁判所で、少女を育てることができない母親から引き渡されたと主張し、誘拐を否定した。写真はギリシャの警察当局が提供した少女の写真。18日撮影(2013年 ロイター)

ロマ人夫婦を誘拐罪で起訴、血縁ない「金髪の天使」と暮らす

AFP=時事 10月22日(火)8時1分配信


【AFP=時事】ギリシャ中部にある少数民族ロマの居住キャンプで血縁関係のない白人少女と共に暮らしていたロマ人夫婦が21日、この少女を誘拐した罪で起訴された。「金髪の天使」の愛称で呼ばれるこの少女については、これまでに行方不明児童の親から数千件に及ぶ問い合わせが寄せられている。

弁護士によると、起訴されたロマの男(39)とその妻(40)は、同国中部ラリッサ(Larissa)の裁判所によって勾留が命じられた。有罪になれば禁錮10~20年が科される。

  警察は16日、同国中部の町ファルサラ(Farsala)で、「マリア」と呼ばれる緑色の目をした金髪の少女を発見。DNA鑑定により少女と夫婦とは血縁関係がないことが確認され、夫婦は逮捕されていた。

  少女の年齢は当初4歳と伝えられていたが、現在少女を保護している同国の慈善団体「スマイル・オブ・ザ・チャイルド(Smile of the Child)」の代表が地元メディアに語ったところによると、歯科検診の結果、実際の年齢は5~6歳とみられることが分かったという。

  警察は少女が誕生直後に誘拐された可能性があるとみているが、夫婦は、実母のブルガリア人女性が少女を育てられないために手放したと主張している。

■不法な養子あっせんがはびこるギリシャ

 出生率が低い上、養子縁組の手続きが煩雑なギリシャでは、不法な養子あっせんがまん延しており、中には児童が人身売買されるケースもある。国営アテネ通信(Athens News Agency)が21日に伝えた警察のデータによると、仲介者は児童1人当たり1万5000~2万ユーロ(約200万~270万円)を請求するのが相場になっているという。また、ブルガリアに暮らす貧しいロマ家庭に対しては、人身売買組織が男児に3000ユーロ(約40万円)、女児には2500ユーロ(約36万円)の支払いを持ち掛けることもあるとされる。

■不明児童の親からの問い合わせ殺到、日本からも

 少女の発見が世界各地のメディアで報じられて以降、「スマイル・オブ・ザ・チャイルド」には、20日夜までに電話での問い合わせが8000件以上、電子メールも数千件が寄せられているという。同慈善団体の心理学者が地元テレビ局「スカイ(Skai)」に話したところによると、電話照会は日本や南アフリカからもあった。【翻訳編集】 AFPBB News

写真のキャプション。

>血縁関係のない白人少女(中央)を誘拐した罪で起訴されたロマ人のChristos Sali被告(右)と妻のSelini Sali被告(左)。ギリシャ警察が提供(2013年10月21日提供)。

>ロマ集落の少女の実母か、ブルガリア女性が名乗り出る

CNN.co.jp 10月25日(金)10時56分配信

 

(CNN) ギリシャで少数民族ロマの夫婦が白人の少女を誘拐した罪に問われている事件で、ブルガリアの内相は24日、この少女の母親という女性が名乗り出たと発表した。

 女性はブルガリアの捜査当局の調べに対し、2009年に自分が働いていたギリシャの家庭に子どもを残してきたと話しているという。

 渦中の少女は5~6歳とみられ、金髪で青い目の容姿がロマの夫婦とは異なっていたため、ギリシャの警察が夫婦から引き離した。鑑定の結果、血縁関係がないことが分かり、実母が誰かをめぐって各国で注目を浴びていた。

ブルガリアの女性は同国のテレビ局に対して24日、「(ギリシャの家族に)娘を贈った」と語り、「金銭は受け取らなかった。私にはその子に与える食べ物がなかった」と証言した。

 15歳の息子も、母親が事情を聴かれている警察署の前で報道陣の質問に答え、母親は23日にテレビで少女の姿を見て泣き崩れたと話している。

ブルガリア内務省によると、25日に女性のDNAサンプルを採取して、ギリシャの少女のDNAと照合する予定だという。

 少女を養育していたロマの夫婦は誘拐の容疑で訴追され、現在も勾留されている。しかし弁護士によれば、この夫婦は実の母親が面倒を見られなくなったために少女を引き取って育てていたと説明し、実の母親はブルガリア人だと話していたという。

>「金髪の天使」の実親か、ブルガリアで夫婦を聴取

AFP=時事 10月25日(金)11時55分配信
【AFP=時事】ギリシャ中部にある少数民族ロマの居住キャンプで見つかり、「金髪の天使」として各国のメディアの注目を集めている謎の少女マリアちゃんについて、ブルガリアの捜査当局は24日、実の親とみられるロマ人の夫婦を事情聴取した。

地元メディアによると、少女の実の母親とみられる女性は、ブルガリア中部ニコラエボ(Nikolaevo)の町に住むサーシャ・ルセバ(Sasha Ruseva)さん(35)で、貧しさのあまり娘を手放したと話しているという。

  同国内務省が発表した声明によると、ルセバさんは警察に対し、数年前にギリシャで働いていた時に女の子を出産し、生後7か月で当時の雇い主に渡したと話した。

  事件を伝えるニュース映像を見たルセバさんは、自分が娘を引き渡したロマ人夫婦の姿が映っていることや、マリアちゃんが他の子供たちに似ていることに気付いたという。報道によると、ルセバさんには、8~10人の子どもがいる。

  ブルガリアの検察当局はこれまで、マリアちゃんの事件に関連し、2009年にギリシャで実子を売った疑いが持たれている「S.R.」のイニシャルを持つ女性に聞き取りを行っていることを明らかにしていた。

  だがルセバさんは、警察署前で記者らに対し、娘を置いてきた際に金銭のやりとりはなく、「無償でわが子を渡した」と述べた。またDNA検査で自分が実の母親であることが確認できれば、マリアちゃんを取り戻すつもりだとも話した。

  ルセバさんはこの際、2~3歳とみられる髪を赤色に染めた色白の女の子を連れていた。ブルガリアでの報道によると、ルセバさん夫妻の子供たちのうち5人は金髪で、マリアちゃんとよく似ているという。【翻訳編集】 AFPBB News

> 「金髪の少女」両親判明=DNA鑑定で確認―ブルガリア

時事通信 10月25日(金)23時59分配信 

 【ベルリン時事】ギリシャで少数民族ロマの男女が金髪の少女を育てていた問題で、ブルガリア内務省は25日、DNA鑑定の結果、同国中部ニコラエボに住むロマの男女が実の両親と確認されたことを明らかにした。
  同省によると、実母はサシャ・ルセバさんで実父はアタナス・ルセフさん。サシャさんは24日、数年前にギリシャで産んだ女児を生後7カ月ごろ、別の女性に預けたと明かしていた。生活が苦しかったためで、金は受け取っていないと強調している。
  色白で金髪の少女は10月中旬、ギリシャ中部のロマのキャンプで見つかった。育てていた男女の肌や髪の色が少女と異なるため、DNA鑑定を実施したところ、実子ではないと判明。2人はブルガリアのロマ女性から預かったと説明していた。 

まるっきり「まとめ」になっちゃいましたが、ということで、ギリシャで捕まったロマのご夫婦は、少なくともこの件については、誘拐どころか困っている仲間の子どもを引き取って育ててあげた人格者、ってことになるんですかね。あるいはロマの社会では、最近はともかく伝統的には、このようなことは珍しくなかったのかもしれません。すいません、ロマについて私ろくに知識がないので、あまり正しい記述ではないかもしれません。

で、私がちょっと注目したいのが、引き取られていた金髪の少女の体格と容姿です。

報道で

>少女の年齢は当初4歳と伝えられていたが、現在少女を保護している同国の慈善団体「スマイル・オブ・ザ・チャイルド(Smile of the Child)」の代表が地元メディアに語ったところによると、歯科検診の結果、実際の年齢は5~6歳とみられることが分かったという。

とあったところです。つまりは生育状況があんまりよくなかったってことですかね。で、私は保育士でもないのでそんなにたくさんこの年代の子どもを見ているわけでもないですが、たしかに5~6歳にしては幼いというか、体格の発達が遅いように見えますね。虐待とかそういうことはなかったのかもしれませんが、十分な栄養とかそういうものはどうだったんでしょうか。ギリシャの制度やロマのしきたりは知りませんが、日本でいう幼稚園や保育園のたぐいにも通っていなかったのかな(だからこの期に及んで騒ぎになったということでしょう)。そうなると、この子どもが今後どうなるかはわかりませんが、そのあたりは改善をされなければならないでしょう。やはりどっかの児童養護施設あたりに保護されるんですかね?

そして、それと表裏一体ですが、この子どもの実母が35歳ということで、失礼ながらとても35には見えません。いかに苦しい生活なのかがわかるというものです。非常に老けているしやせ細っている。服装もよくない。養父母(?)のほうが体格もいいし、生活はましなんでしょうか。ギリシャも欧州の中では豊かではありませんが、ブルガリアの貧しさがそのまま反映しているところもあるかもしれません。

それと、こういうことは書いちゃいけないのかもしれませんが、ロマの人にも金髪の子どもって生まれるのね。そんなこと考えてもみませんでした。別に私の偏見というのではなくて、ギリシャの当局も同じようなことを考えたのでしょう。最初の記事にも

>マリアという名前のこの少女は、東欧か北欧の出身とみられている。

 とあるのは、東欧か北欧のロマのキャンプ出身という意味ではなく、非ロマの出身という意味でしょう。で、実の母に抱かれている子どもを見ても、たしかに肌の色も違うし、髪の毛は染めているのでしょうが、

>ルセバさん夫妻の子供たちのうち5人は金髪で、マリアちゃんとよく似ているという。

とあるのは、つまりは金髪になる遺伝子が出現しやすいんでしょうね、きっと。

そうすると、金髪であるがゆえに警察の注目をひきそれで身元がはっきりしたのだから、彼女が金髪・色白だったのはとても運が良かったということになるのかもしれません。

それにしても、彼女の今後がぜひ幸福であってほしいと祈念しましてこの記事を終えます。

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« カトリーヌ・ドヌーヴ…最後の... | トップ | アジア周遊紀行(2013・夏)(10) »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。