ライプツィヒの夏(別題:怠け者の美学)

映画、旅、その他について語らせていただきます。
タイトルの由来は、ライプツィヒが私の1番好きな街だからです。

いまにして思えば、拉致被害者家族会にこのようにきっちり話をした外務官僚がいたことが感慨深い

2015-01-15 00:00:00 | 北朝鮮・拉致問題

だいぶ前ですが、荒木和博が次のようなことを書いていました。

>2014年12月10日

たった10人 

【調査会NEWS1722】(26.12.10)

 「たった10人のことで日朝正常化交渉がとまっていいのか。拉致にこだわり国交正常化がうまくいかないのは国益に反する」

 これは平成11年(1999)12月の自民党外交部会で槇田邦彦・当時の外務省アジア局長が言った言葉です。当時拉致被害者は「7件10人」と言われていました。槇田氏は私が救う会にいた当時、家族会の人たちと外務省に要請にいったとき、帰り際増元照明さんを呼び止めていました。後で聞くと運動団体の人間と一緒にやらない方が良いと「忠告」したそうです。

 さすがにこんなことを公然と言う人間はいなくなりました。それでも比較的最近、「特定失踪者で確実なのは10人位」と言う官僚がいたとの話は聞いています。それならそれで10人だけでも取り返せよと言いたいのですが、そういうつもりはないようで、結局大したことではないと言いたいだけなのでしょう。そういう人はおそらく、数が百だろうと千だろうと関係ないのだと思います。やがて自分は別のところに異動する。それまでに仕事を増やすよりは仕事をやっているふりをした方が遥かに楽です。

(後略)

荒木の言う

>さすがにこんなことを公然と言う人間はいなくなりました。

というのは、いまはこのような非常識なことを言う人がいなくなった、という意味かと思いますが、正直私は、「ああ、当時は、増元氏などにこのようにきっちりと話をする外務官僚がいたのだなあ」ということのほうが感慨深いですね。荒木の言う

>さすがにこんなことを公然と言う人間はいなくなりました。

とは、つまりは、外務省のみならず、拉致被害者家族たちに親身になって忠告する人がいなくなったということです。

 もちろん荒木の立場からして

>後で聞くと運動団体の人間と一緒にやらない方が良いと「忠告」したそうです。

というのは認めるわけはありませんが、しかしですよ、拉致被害者帰国まではいいとしましょう、それ以後「救う会(私の表記では「巣食う会」)」その他関係団体は、拉致被害者家族たちになんらかのプラスになることを何かしたんですかね。何もしてはいないでしょう。文字通り足を引っ張っただけです。それでいて荒木など「特定失踪者」とかの話にのめりこんでいるのだからお話にもなりません。

たとえば下で私が指摘したことです。

気の毒だが、期待などまったく持てそうにない

荒木は、

「河嶋功一さんは認定直前」県警本部長が語っていたことが明らかに

と書いていますが、荒木の書いた記事本文にすら、そんな発言は書いてありません。荒木が我田引水な解釈をして読者と関係者をだましているだけです。県警本部長は、荒木の書いていることをそのまま引用すれば

>どこで拉致されどこから国外に連れ出されたかさえ分かれば認定になる

と語っただけです。どこが「認定直前」なんですか(呆れ)。けっきょく河嶋さんという方のご家族・関係者は、荒木らと手を切っていますが、それが正解でしょう。

ほかにもこんな記事など論外でしょう。

絶句するほどひどい(拉致問題って、ここまでネタがないのかと思う)

つまりは、反物の移動販売(営業)をしている人がいて、それが北朝鮮拉致の疑いがあるとかいう与太話です。荒木は、警察関係の友人からのメールとして、

> 在日朝鮮人の人口動態や職業は、内務省警保局[警察全般を主管、主たる部署として保安課(特高警察=現在の警備局?)]作成の資料に残っているようです。これによると昭和初期から在日朝鮮人の職業として反物賃織職人、下請け職人は非常に多かったようです。これは、京都での一例ですが、これら日本の歴史的背景をみれば、反物製造やその下請けは、全国的に在日朝鮮、韓国人の業務の一つだったとも言えます。

 もちろん、拉致未遂の被疑者が在日朝鮮、韓国人か日本人かその他外国人かはわかりません。ただ、反物製造の歴史的背景からも、また北朝鮮拉致という観点からも反物事件が拉致に密接であるならば本件被疑者が、在日朝鮮、韓国人の可能性が充分に考えられます。

紹介しています。上に書いていることが事実かどうか知りませんが、これは反物業界への重大な名誉棄損じゃないんですか。関係者は、こいつに厳重抗議をすべきでしょう。一体全体、反物という文字通りの「衣食住」に関わる最低レベルの人間の生存に必須なものについて、こんな話を書いてどうしようというのでしょうか。こんな話私が拉致被害者家族なら、冗談でなく激怒しているところです。

しかし荒木だって、さすがにこんなことを本気で考えているわけでもないでしょう。単に拉致問題の話題作りをしているだけでしょう。こんなことで話題になると考えるこの男の非常識さに驚きますが、しかしこういう人間に「いくらなんでもおかしいんじゃないの」の一言も言えない拉致被害者家族たちというのも、本当にどうしようもない人たちだと思います。上の反物の与太話には、横田の奥さんまで協力しているくらいです(絶句)。さすがに夫の滋さんも呆れかえったんじゃないんですかね。もっともこの人も、奥さんに注意をしていないのかもしれません。

それでまた、この連中ときたら、拉致被害者帰国のために本当に動いてくれた田中均氏のような人物を国賊扱いする始末ですからねえ。田中氏は、けっきょく外務省を追い出されています。そんなことされたら、どこの馬鹿が拉致問題のために動こうなんて思いますか。出世できないどころか、最悪命の危険すらあり、それを本来一番感謝すべき拉致被害者家族らが煽って罵っているんだから、お話にもならないとはこのことです。そんなことしておいて、

>やがて自分は別のところに異動する。それまでに仕事を増やすよりは仕事をやっているふりをした方が遥かに楽です。

なんてよく言えたものです。まあ荒木なんてそんな人間だって、昔から知っていますけど。

荒木も西岡力も島田洋一も、その他「巣食う会」とかの周囲にいる運動家連中は、本当にどうしようもない連中(島田に至っては、拉致問題に言及すること自体最近ほとんどないみたいですが)であり、上の外務官僚氏の言葉は全く正しかったということです。そういう忠告をしてくれる人たちを片端から切り捨てて今日の惨憺たる拉致被害者家族の現状があるわけですから、まさにこれは「不徳の致すところ」「ほらみろ、やっぱり」ということでしかありません。

やはり蓮池透さんを家族会から追い出したのが、後戻りできなくなった時というものなのでしょうね。つまりは非常に悪質な政治運動家たちのおかげで、拉致被害者家族たちが完全な食い物にされたということです。拉致被害者家族が、人を見る目のない愚か者だったということです。

断っておきますが、蓮池さんはもちろん、拉致被害者家族のなかにも、名前を連ねていても、実質表に出てこない人たちもいます。全部が全部そうではないかもしれませんが、彼(女)らの中には、家族会のやり方に反発を感じている人たちもいるはずです。そういった人たちの声はあまり表に出てきませんが、しかし上の外務官僚氏の言葉が正しいか間違っているか、すでに答えは明白でしょう。

なおこの記事は、例によってbogus-simotukareさんの記事を参考にしました。お礼を申し上げます。

コメント (11)
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