拝島正子のブログ

をとこもすなるぶろぐといふものを、をんなもしてみむとてするなり

裏声歌手に吹いたジェンダーフリーの追い風/表日本と裏日本

2021-05-30 09:14:11 | 音楽
先週、時間を間違えて練習に参加できなかった味噌煮込合唱団(仮名)であるが(で、矢切のハイキングとなったのであった)、昨日はちゃんと間に合った……どころではなく、30分も前に着いたので、主宰者を同じくするドイツ・レクイエム(ブラームス)にアルトで参加。味噌煮込とは主宰者が同じでもあまりメンバーが重なっていないので、例によってアルトのお姉様方にびっくりされたのだが、味噌煮込同様、ここのお姉様方もとってもフレンドリー(ドイツ語ではfreundlichよりnettが相応しい)で、「また来て下さいね」と言っていただいた。思えば、4年前に麹味噌合唱団(仮名)に初めて参加したときは、びっくりされたのは同じでも当時のお姉様方の視線は、それこそウィルスでも見るような恐怖のそれであった(それでも通い続けたのは、共同主催のお一人(=Y先生の大学の先輩)が練習後に「素晴らしかった」と声をかけて下さったからである)。最近の歓迎されぶりはそれとは大違い。なぜだろう。白井という土地柄だろうか。あっ、もしかすると、このところ急速に言われるようになった「ジェンダーフリー」の考え方からか。ってことは、お姉様方は私を普通の男ではないと認識した上で受け入れて下さっているということになる。それって、私の婚活戦略にはプラマイどちらに働くのだろう。女子会トークで入り込んで急に男になったら「話が違う」と言われるかもしれない。しかし、私自身は、自分は男ではないなどと一度も言ったことはない。先方が勝手に勘違いしたものである(もし、そうなったらの未来完了である)。因みに、ドイツ・レクイエムの指揮者が、私のことを「裏声で強い声を出す人」と紹介してくれたことには満足である。そう、まさに、私の目指しているところはそれである。つまり、「裏声」の「表声」化である。実際、別の団体で人がいなくてテナーをやらされるときも「裏声」で歌っているのだが、実声と勘違いした人が複数いたことにはびっくりであり、同時にしてやったりである。この「裏声」という言葉は、しかし、あまり好きな言葉ではない。私が子供時代、太平洋側は「表日本」、日本海側は「裏日本」と呼ばれていたことを、今、どのくらいの人がご存じだろうか。これが変わったのは、「裏」のイメージが良くないからである(たしかに、今、これらの言葉を見ると、日本の表の顔と裏の顔というニュアンスが感じられる)。「裏口入学」「裏街道」等々、ろくな言葉がない。だから、裏声歌手はファルセット歌手と呼ばれる方を好むのである(今日のタイトルは、自分で言っているからよいのである)。ところで、「裏表のある人」と言ったらネガティヴな感じだが、表の顔が冷酷で裏の顔が慈愛に満ちている人のことも「裏表のある人」と言うのだろうか(ニュアンスが違う気がする)。それから、「裏窓」というヒッチコックの映画がある。名作である。だが、この映画って、覗かれてる人が実は怖い人だったのだが、人んちを覗く主人公も決して褒められたものではない。

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