拝島正子のブログ

をとこもすなるぶろぐといふものを、をんなもしてみむとてするなり

第九と、さまよえるオランダ人の類似性

2012-12-25 10:56:36 | インポート
発表(この間のクイズの答)!ヴァーグナーのさまよえるオランダ人の序曲の冒頭は、ベートーヴェンの第九の冒頭とそっくり。最大の類似点は、弦楽器が、第3音を除いた和音をきざんで開始している点。音で比較してみるとこのことは明らかです(fbでの実演は、最初がオランダ人、後のが第九です。実験しようと思ったきっかけ。ラララクラシックの第九の実験についての私の記事に、甲斐京子さんが、オランダ人を連想した、とコメントを下さったこと)。スコア上は、第九は4分の2拍子でラとミを6連符できざむ。オランダ人は、4分の6拍子でレとラを8分音符できざむ。が、後者の3拍を1拍と数えれば同じです。楽器編成は、第九は第二ヴァイオリンとチェロできざむ。オランダ人は、ヴァイオリンとヴィオラできざむ。ともに、弦の一部がきざんで、それに管楽器がかぶさります。ともに、3小節目のアウフタクトからパッセージが入ります。違うのは、調。音量(第九はピアニッシモ、オランダ人はフォルテ)。かぶさる管楽器の数(第九はホルンだけ。オランダ人はたくさん)。ヴァーグナーは、ベートーヴェンの崇拝者で、それまで理解不能な曲とされていた第九を、初めて聴衆が受け入れられる形で演奏をした人。だから、両曲の類似は、偶然ではない、と考える次第です。



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