拝島正子のブログ

をとこもすなるぶろぐといふものを、をんなもしてみむとてするなり

肉じゃが/みだれ髪

2022-01-20 09:27:19 | 日記

音楽は人と人とを結びつける。社長の娘はピアノが弾けてジョーの伴奏をできる(朝ドラ)。Also(しこうして)、結びつけて、音楽が(Alsoが文頭に来たので動詞を2番目にもってきたのだが、日本語では不要な気遣い)、ルイは哀しみに打ちひしがれるのであった……だが、これはあまりにもベタ。既に、他の登場人物(メリーさん)がそのことを危惧している。ということは、この線はないか?と思っていたら、ジョーのトランペットに異変が。これが悲劇のネタか(吹き替えの奏者さん、わざとミスって吹いていた。えらいものだ)。ところで、今朝の放送で、ルイが肉じゃがを作っていた。今回の脚本家の藤本さんは、以前、「ちりとてちん」で、肉じゃがを作って男に食べさせる女性を「肉じゃが女」と呼び否定的に描いていた。男の大好きな肉じゃがを作って男の歓心を買おうとする魂胆が見え透いているということなのだ。だが、この議論は、私には全くピンとこない。まず、私は肉じゃがが、嫌いではないが、とりたて好きでもない。私は洋食派である。なにより、現在の私は料理を女性に作ってもらうという発想がない。逆に、作りたいクチである。この気性は父譲り。父は、休日になると料理をし、「オレの作ったものは旨いだろ!」といつも自慢をしていた(ただし、レパートリーは、手打ち蕎麦と焼き飯(当時、わが家では、チャーハンという言葉がまだ入っていなかった)だけだったような)。そんな実家に「江上トミの料理全集」が鎮座ましましていて、ケースに入った全集は魅惑的。いずれ私が相続しようと思っていたのに今回処分した遺産の中になかった。父の死後、母が自分で処分したらしい(母からすれば、目障りだったようだ)。母が入った施設の自室にキッチンがあったが、母は一度も使わず、三食すべて食堂でいただいていた。自分で作っていたら、もうちっとボケるのが後れたろうか。料理はボケ防止によいという。楽器もよいという。おお、私、どっちも好きだからボケずに済むか。そんな私の昨夜の作品はベーコンとエリンギのピザ。

ホームベーカリーが壊れた後、買い換えてないが、手でこねても簡単に生地が作れることが分かり、例によってホームベーカリー代だけ儲けた気分である。だが、私は「肉じゃが男」にはなれない。和食はレパートリーにないからである。朝ドラに戻る。そう言えば、昔、「ひらり」って朝ドラがあった。ヒロインのひらり(石田ひかり)が活発な相撲ファンであるのに対し、姉のみのり(鍵本景子)は引っ込み思案の恋愛ベタ。だが、視聴者の関心はみのりの恋の行方に集まった。面白いドラマだったが、ひとつ、思い出したエピソードがある。相撲部屋の期待の星が、彼女とちょめちょめをしたことが親方(伊東四朗)にバレて、ぶっとばされた際、おかみさんがひらりに、「なぜ分かったとう思う?髷(まげ)が乱れていたからよ」と言っていた。そうか、「髪が乱れた=した」か。すると、与謝野晶子が、自らの詩集に「みだれ髪」と命名した際、そういうニュアンスをこめたのだろうか(「みだれ髪」の意味についての議論が近年あったんだって)。