拝島正子のブログ

をとこもすなるぶろぐといふものを、をんなもしてみむとてするなり

同伴警察

2021-01-19 10:42:44 | 日記
最近食べているインスタントラーメンのスープは鰹の香りがする。成分表を見るとたしかに鰹節が入っていた。嗅覚は正常である。これもコロナ・チェックの一つである。なにしろ、愛を断念したアルベリヒ飯島としては、残された「欲」は食欲と睡眠欲のみ。コロナは軽症で済んだとしても味覚・嗅覚の異常がずっと続く後遺症の可能性があるという。そうなったら食欲も害されて、残るは睡眠欲のみ。そうでなくても、最近、寝てばかりである(ふて寝である)。コロナと言えば「自粛警察」。だが、私は別の警察の話をしよう。「同伴警察」である。そんな言葉初めて聴いた?当然だ。この言葉は私が編み出した言葉で口外するのは今が初めてである。この警察は、一種の詐欺の取り締まりが専門である。その詐欺とは、ホントは同伴でありながら、さも独りで飲食している風の写真をSNSにアップするものだ。これは社会に対する重罪である。ここに所属する刑事(同伴デカ)は、どこでその詐欺を見破るか。かつては、対面に人影が映っている、テーブルのあっちの方に取り皿とお箸がある等、現場は証拠にあふれていた。しかし、今では犯人も巧妙になった。そうした明白な物(ブツ)はまずないと見て良い。では、同伴デカはなにを見るのか。彼が見るのは、「人影」ではなく、光線が作る影、すなわち、真の意味での人の影、ピーターパンが持っていない影である。だいたい共犯者は対面で体を小さくしているからその体が写り込むことはない。しかし、その影が空席に写ることはある。同伴デカはそこを見逃さないのだ。こうして摘発に成功した後、取り調べで明かされるのは動機である。そのほとんどは不倫がバレたくないため。だが、独り者同士の場合もある。その場合は、社会に独り者と思われてもてたいとか、恋愛なんか興味ないフリをしていてホントは色情狂なのがバレたくないとかいろいろである。ところで、同伴警察の捜査対象には、上記と逆のパターンの詐欺もある。ホントは独りなのに同伴と思わせるパターンである。私は今、このタイプの容疑者側に回るための知恵を絞っている。どうやって偽装しようか。例えば、ヴァイオリンの弓をカメラのアングル外に置いておくと、一本か二本切れた毛が風に吹かれて画面に写り込む。それが女性の髪の毛に見えるかもしれない。この場合の動機は、ホントは全然もてないのにもてると思われたいとか、あるいは、しつこく迫ってくる異性に断念させるため同伴を偽装するとかいろいろあるだろうが、私の場合は当然前者である。因みに、しつこい求愛者を諦めさせるための方便として昔推奨されたのは、遠洋航路の船に乗り込むことであったが、グローバル化が進んだ今は有効な方法ではなくなったようだ(世界中どこでもWifiで捕まってしまう)。偽装方法の話に戻る。日本エレキテル連合の「未亡人朱美ちゃん」を飲食店に持ち込む方法も考えた。だが、店に入るときかさばるし、何より、真摯に受難曲を歌う私のお友達の多くは「未亡人朱美ちゃん」を知らないだろうから(知ったら眉をひそめるだろうから)、却下した次第である(だが、結局書いている)。