拝島正子のブログ

をとこもすなるぶろぐといふものを、をんなもしてみむとてするなり

カフェの女給

2021-01-07 13:31:16 | 言葉
今の朝ドラで千代がカフェーの女給をやっている。朝ドラでは戦前がよく舞台になるからカフェーは何度か登場している。「カフェー」は、法律の勉強をした者にとっては「カフェー丸玉女給事件」でおなじみであり、コーヒーを飲むところではなく、今で言うキャバクラみたいなところで、「女給」はホステスのことだということを知識として知っているが、朝ドラを見て、なるほどこんな感じだったのか、と勉強になる。その「カフェー丸玉女給事件」を、「チコちゃんのNHK多分こうだった劇場」ならぬ「マコちゃんの歌いまくる会ホントにそうだったの?劇場」で再現しよう。「今日は手ぇくらいにぎらしてーな」「手ぇにぎらしてあげたら何してくれますの?」「金をあげるでー。それで独立したらどーや。おまはんもこんなとこにいたら一生うだつがあがらんよってに」「ほんま?おーきに!だんさんやさしいわー。ほな、手ぇでもなんでもさわっておくれやす」。これがある夜のお話。なぜ関西弁なのかと言うと、舞台が道頓堀だからである(おーっ、今の朝ドラも先週までは道頓堀が舞台だった)。後日、昼日中にこの二人が再会する。「だんさん、こないだのお話やすけどな、うち、いー出物見つけたんだす。それでこないだ約束してくれはったお金だすけどな……」「金?なんのことかいな。わて、そんなこと約束した覚えはない」「えーっ?だんさん話が違うわ……」。で、女給が客に約束どおり金を払えと訴えを起こした。贈与契約の履行請求である。で、裁判所が下した結論は、この場合に客が負う債務は自然債務。自然債務は履行を強要できないが、債務があることには違いないから履行すればそれは有効になるというしろもの。だから、女給は客から無理矢理金をとることはできないが、客が任意に払えばそれは返さなくてよい、ということである。法律を勉強する者は、「自然債務」のところでこの判例を知るのである。ところで、カフェーがどいうことこだったのかということは朝ドラで分かるが、現在のキャバクラがどういうところなのか正直私は知らない。行ったことがないのである。いかん。人に「カフェーとは現在のキャバクラのことなんだよ」といっときながらどういうとこだか知らないでは話にならない。よしっ、キャバクラに行くことを今年の抱負にしよう。あくまでもお勉強のためである。それに、夜ごと募る寂しさを紛らわせてくれるところなのかもしれないし(そうなの?)。でも、コロナが収束するまでは行けないな。まったく、外国ではとっくにワクチン接種が始まってるのに日本はまだ。それでもって、打った後の心配ばかりしている。石橋を叩いて渡らないにもほどがある。そうかと思えば、プライムミニスター・ガースーが提案した「飲食マスク」については面倒くさいと文句を言う。私はガースーが言う前から飲食マスクを実践していた。あれほど飲むと訳の分からなく私でも、しっかり締めまでマスクをはずさなかった。私は現政権の支持者ではないが、飲食マスクには賛成である。飲食店が時短になるよりずっとましだと思う。