アウトドアな日常

インドアからアウトドアへのススメ

エネルギ−400年史

2024年05月05日 | 本と雑誌 その2

「エネルギー400年史」(リチャーズ・ローズ著)を読む

かつては鯨の油が、灯油(ともしび油)として使われてきました。
独立戦争前の1774年の時点で、ナンタケット島の捕鯨船団の150隻の大型船舶を擁していて、船の平均積載量は100トン。
船団はこの年に3000頭のマッコウクジラから6000バレル(410万リットル)の鯨蝋を採油。
アメリカの他の捕鯨港からは210隻がマッコウクジラを求めて、京360隻で少なくとも4万5000バレル(710万リットル)の鯨油が採油された。

1846年の捕鯨船の数は636総積載量は23万3000トン以上。

アメリカの生物学者ギャレット・ハーディンは「破滅こそ、すべてのものが突進する目的である。共有地の自由が信じられている社会では、命名が自己の利益の最大化を追求する。
 共有地の自由はあらゆるものに破滅をもたらす」と警告した。

「大気汚染に関する人々の知識が改められたのは1952年のことである。この年の12月5日から9日にかけ、およそ3000人以上のロンドンの市民が有毒な煙が原因で息を詰まらせて死亡、これは平均の3倍を上回る数だった」(479頁)

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

大気汚染は、排気ガス、石炭、薪、大量の堆肥や化学肥料から発するアンモニアが大気中の他の汚染物質と反応して微小粒子を生成する、など。中国では2020年の都市封鎖で9000人とも2万4000人とも言われる人命が救われたという。(ナショジオ誌2021年4月号より)

エネルギーを使えば使うほど、環境は汚染されるというのは歴史的に見ても当たり前の現象なので、人類は俯瞰して物事を見つめたほうがよさそうです。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

生物の生態

2024年05月03日 | 本と雑誌 その2

「カラスはずる賢い、ハトは頭が悪い、サメは凶暴、イルカは温厚って本当か?」(松原始著)を読む

・ゴキブリが媒介する病気は見当たらない。最近の研究では非常に強力な抗体を持つ。

・鳥から感染る病気は、鳥インフルエンザ・西ナイル熱がある。鳥インフルエンザは野鳥から人間へ感染る可能性はカナル低いと考えられている。

・進化的に考えれば、基本的に動物は他者に優しくなれない。

・カッコウはオオヨシキリに托卵していたが、オオヨシキリが用心深くなったり、ヨシ原の減少といった原因でオナガに托卵するようになった。

・おしどり夫婦などと言われるオシドリではあるが、それほど寄り添うわけではないとも昨今はよく聞くが、中には何年も繁殖期には一緒になるものがいいる。

・多くの動物は、経験により行動を変えることができる。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

他の生物の生態を知ることにより、人間という動物がよりわかってくるような気がします。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

出る杭と寛容さ

2024年05月03日 | 本と雑誌 その2

「庶民の発見」(宮本常一著)を読み返して

「村の中にすぐれた知識を持っていた者が、その知恵を発揮したために将来をおそれられて殺されたという話は、かつてよく聞いた話である」(194頁)
例として、あるところで梵鐘(釣鐘)を作ったところ、それを吊り上げる術がなかった。ある子供が知恵を授けた上手く釣り上げることができた。しかし、将来その子供が何をしでかすかわからないということで村民たちに殺されてしまった。

「寛容は人間の最もとうとい美徳の一つであることが昔話の中にはしきりととかれている。・・農民として、そういう考え方や見方を生命の一部として、からだにしみ込ませることが、村という共同体の中で生きてゆく上に何よりたいせつなことであった」(240頁)
 
~~~~~~~~~~~~~~~~
出る杭は打たれますが、それとは反するかのように寛容さが大事だと説かれています。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ありがとうは言わない

2024年05月01日 | 本と雑誌 その2

「母なる自然のおっぱい」(池澤夏樹著)を読む

「狩猟が単なる獣肉の入手手段でなく、もっと精神的な意味の深いものであるとすれば、人間は相当な相当なハンディキャップを負わなくては狩猟はできない。狩猟自体が意味を失ってしまったのだ。それに気づかずに高い金で買ったためのリスク感に満足を得ている人々の姿は滑稽かつ愚劣としか言いようがない」(40頁)

「・・・その場で『ありがとう』ということは、あなたがそんなことをしてくれるとは思っていなかったとほのめかすこと、つまり遠回しにあなたを侮辱することなんですから。
 この論理がわかるだろうか?
 助け合うことがあえて称賛するにもあたらない日常の行為となっている社会には、多分『助け合う』という言葉もないだろう。それは『人間』という言葉の中に含まれているのだろう。農耕や富の蓄積やハイテクや、安定した日々と引き換えにぼくたちが失ったのはこういう精神である」(ブッシュマンのこと 64頁)

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
以前に読んだ本の中にも、ボルニアの狩猟民族でも「ありがとう」「ごめんなさい」という言葉はないという内容のものがありました。
それが当たり前の世界では、記念日なども必要ではないのだろう。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ゴキブリは悪者なのか?

2024年05月01日 | 本と雑誌 その2

「ゴキブリ研究はじめました」(柳澤静麿著)を読む

・世界では4600種以上。日本では64種のゴキブリが生息している。

・家庭に出没するゴキブリは、クロゴキブリというもので、本来は森に棲んでいる。

・雑食性で、森の分解者であり、他の生物の食料になる。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
帯には「知ると、『嫌い』はふっとんだ」とあります。
何かと嫌われる G ですが、知識を磨けば自然にとっては貴重な生き物だとわかります。
シロアリの仲間ということですが、シロアリもまた森の中では貴重な分解者であり、人間社会では嫌われ者です。(シロアリはアリの仲間ではありません)

見方を変えれば好きになる。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする