アウトドアな日常

インドアからアウトドアへのススメ

ダム撤去を勝ち取った魚たち

2024年05月25日 | 川を考える

「ダム撤去を勝ち取った魚たち」(ナショジオ1998年11月号より)

米メイン州ケネベック川河口のエデワーズ・ダムの撤去を20年来希望していたが、魚師・釣り人の願いが叶えられそうだという。
連邦エネルギー規制員会は、ダムの所有者の意向を退けてダムの撤去を命じた。
1837年のダムの建設によって、27キロの産卵地が水没し、大きな被害を受けた。
上流では、タイヘイヨウサケ・チョウザメ・ウナギなど9種の魚が消えた。
このダムは、電力需要の0.1パーセントの供給しているだけだあった。

米国では私有のダムの600箇所以上あり、今回のことで許可を見直しの前例になりそうだという。

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米国は自然破壊を続けてきましたが、自然保護の法律も多くあります。
現在でも開発の保護のせめぎ合いは続いていますが・・

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清らかな水 穏やかに流れる英国の<白亜の大地>

2024年05月08日 | 川を考える

「清らかな水 穏やかに流れる英国の<白亜の大地>」(ナショジオ誌 2024年 5月号より)

・英国南部には白い石灰岩から湧き出る水を源とする白亜の小川(チョーク・ストリーム)が多くある。しかし環境悪化が進み、保全の動きが出る。

・チョーク・ストリームの水質はアルカリ性で、ミネラル分に富み、炭酸カルシウムが多く溶け込んでいるが、堆積物はほとんどない。

・無脊椎動物を育む有益な水草は、流れの澄んだ水でしか育たない。水草がなければカゲロウ・カワゲラ・トビゲラの暮らしは成り立たない。

・農業排水・生活排水で汚れたが、保全団体・水道会社・政府機関が取水量を減らす努力を続け、本来の川に戻りつつある。

・チョーク・ストリームを健全化することを考案したサイモン・ケインは、健全な川の条件として「傾斜・流れの速さ・湾曲」を挙げる。堰ややダムを取り除き、流れに変化をつけ、植物や無脊椎動物や魚の生息地を作り出すために曲がりくねった形にする。保全に関わる多くの人が、ケインの案を踏襲している。

・魚が回復した川にいは十数カ所の釣り場があり、入漁料は一日1.5~9万円ほど。

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イギリスの川は貴族が管理している場合があり、安くはない入漁料を払って釣りをするという話を聞いたことがあります。
だからこそ川は保全されているということでしたが、きちんと生態系を管理、維持した川での釣りという行為は、それだけの負荷(金銭面)を払うということなのでしょう。

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源流へ向かう理由

2024年04月16日 | 川を考える

「母なる自然のおっぱい」(池澤夏樹著)より

「川の恩恵のおかげで人は数を増し、その分だけ川遊びは次第に大袈裟になった。それは無邪気なものとは呼べなくなり、人は貧欲になって、両岸は堤防の高さを競い、田は引水の量を争うようになった。

川の水はすべて雨でしかなくなった。本当の川は失われた。その喪失感こそが、われわれが原初の川を求めて、川のはじまりと同時に人と川の交渉のはじまりを求めて、源流に向かう理由なのである」(236〜237頁)

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侵食

2023年12月13日 | 川を考える

侵食化が進んでいます。

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三倍体の魚

2023年11月10日 | 川を考える

「生命の大きさはどのようにして決まるのか(ゾウとネズミの違いを生む遺伝子)」(大島晴美著)を読む

「植物の進化の歴史において、染色体の増加がしばしば起こっていることが知られ、これは染色体の倍数化とも呼ばれている」(169頁)

「三倍体の魚は、しばしば人工的につくられ、日本でもアユ、ヤマメ、イワナなどがつくられている。これら三倍体の魚は、もとの二倍体の1.5~2倍大きいようである。寿命も三倍体の方が長いようである」(178頁)

「三倍体のニジマスは、生まれたばかりのオスを性ホルモンの入った餌で育ててオスに性転換させ、その精子(性染色体としてメスのものだけを持つ)を受精させた未分化の卵(メス)を高圧、高温などの処理によってつくると書かれている」(178頁)

ニジマスは繁殖能力がないと聞きますが、三倍体のニジマスなのだろう。ただ、日本で1〜2箇所自然交配している川があると聞いたことがあります。

稀にヤマメとイワナが交配してカワサバ(サバのような模様がある)が生まれることがありますが、大型化凶暴化するとあります。(「瀬戸際の渓魚たち」より)繁殖能力はないということなので、自然に三倍体したということなのだろう。

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