暁庵の茶事クロスロード

茶事が好きです。茶事の持つ無限の可能性に魅了されて楽しんでいます。2015年2月に京都から終の棲家の横浜へ戻りました。

如庵の半畳

2010年02月15日 | 茶道楽
大磯にある県立城山公園の「城山庵」(如庵の写し)に座ってみて、
点前座向うの「半畳」と玄関に前にある「鞘の間」について
素朴な疑問が湧いてきました。
詳しくは「東海道を歩く(2)茶室 城山庵」をお読みください。

如庵の「半畳」と「鞘の間」が持つ意味について
名古屋のだちくゎんさまにお尋ねしましたところ、
ご丁寧な返信を頂きました。
ありがとうございます。
以下に紹介させていただきます。

如庵の結界についてご報告。
1、「半畳」の働きについて

小生が如庵写しの席で体験した次第をお伝えしますと、
まず躙り口より矩折れに正客・次客は床付きに、
三名が風炉先まで詰めました。
試みに小生は末客として例の半畳に座りました。
真正面で亭主の所作がよく見えるのですが、
動きが取れず詰めの働きができません。
こんな場合は連客か半東にお願いするとのこと。

やはりこの半畳はつとに語られているように空けておいて、
眼前の「有楽窓」とともに客に視覚的な、あるいは亭主に
心理的なゆとりを与える結界として 考えた方が良いと実感しました。

                    

2、鞘の間(長二畳)の働きについて

”三畳水屋の間を南に出ると廊下がある。
それを東に行けば、杉戸が立ち、その先に土間がある玄関である。
西には書院(旧正伝院書院)に連なる榑縁である。
この廊下は畳に添えて一尺五寸五分幅の地板が入っている。
畳一畳のところに敷居が乗り、杉戸(昔は繁桟の舞良戸)が
引き違いに付いている。
この杉戸の外は畳と地板の玄関(昔は開け放し)にあたるところで、
前に土間があり、左に躙り口がある。右は丸窓の下地窓がある。”
  (「茶室研究」堀口捨己)

この玄関の畳廊下(長二畳)は置刀掛けを据え、
伴待ちの間にあてたらしいです。  
                    だちくゎんより

・・・ますます如庵が気になりだしました。

                    

      写真は、城山庵の床と有楽窓です。

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