今日は、この街にいます。

昨日の街は、懐かしい記憶になった。そして・・

913 湯浅(和歌山県)はるばると醤油湯浅はミカン色

2020-11-25 13:42:48 | 奈良・和歌山
大阪で単身赴任生活を送ったのは、もう30年も昔のことになる。そのころ大阪駅前のビルの地下街にある小さなカレー屋へ、よくお昼を食べに行った。勤務先に近く、ビーフカレーの野菜が美味かった。ある日、店のおばちゃんが「昨日、ユアサに行ってきたのよ。今日の隠し味よ」と自慢げに言った。関西人ならそれで「醤油を使っているのだな」とピンとくるらしいが、私はその時初めて、和歌山に湯浅という「醤油発祥の街」があることを知った。 . . . 本文を読む
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912 根来(和歌山県)秋の陽に根来大塔ぬくもれり

2020-11-24 14:07:24 | 奈良・和歌山
年が明ければ後期高齢者の仲間入りをする私だから、これまでにずいぶん多くの神社仏閣に詣でてきたことに不思議はなかろう。いささか奈良大和に偏っているというのも、私の嗜好からしておかしなことではない。それでもなお行き残していると気がかりな寺の一つに根来寺があった。その存在を記憶したのはおそらく小学生のころだと思うから、ずいぶん長い間、気にかけていたことになる。秀吉と戦った根来衆を、子供心に応援したのである。 . . . 本文を読む
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911 山科(京都府)東山京焼団地が尾根を越え

2020-11-23 18:37:03 | 滋賀・京都
中世以来の窯業地を「日本六古窯」と命名した研究者がいて、今や越前・瀬戸・常滑・信楽・丹波・備前の6産地は日本遺産に認定されている。一方、現代の統計では「主要11産地」の括りがあって、出荷額順に美濃・唐津有田・波佐見・瀬戸常滑・京・九谷・萩・益子・萬古・信楽・備前が代表的産地になる。ここで注目したいのは「京」である。多くが陶土の産出地に立地しているのに対し、京焼・清水焼の「京」は明らかに消費地立地である。 . . . 本文を読む
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910 京都(京都府)駆けつけて陶彫に浸る至福かな

2020-11-22 09:35:56 | 滋賀・京都
こういう状況を「矢も盾もたまらず」、あるいは「取る物も取り敢えず」というのだろうか。NHKの「日曜美術館」で「辻晉堂展」の紹介を観た途端、私(の気分)は京都に向けて駆け出していた。「あゝ、私がやりたかったのはこうした陶芸なのだ」と胸が高鳴り、強い衝撃に矢も盾もたまらなくなったのである。京都駅の美術館で開催中の展覧会はあと1週間ほどで終了する。コロナ禍は全国的に第3波を迎えていることも忘れ、京都を目指す。 . . . 本文を読む
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909 南新宿(東京都)マスクしてウィズコロナの街歩き

2020-11-13 09:55:37 | 東京(区部)
パンデミック(Pandemic)を知らない訳ではなかったけれど、まさか自分の人生で巻き込まれることがあるとは思い至らなかった。SARSやMERSの流行が懸念されたころは、まだ傍観的気分から抜け出せないでいた私なのだが、今回のCOVID-19はどういう思考の転換か、ペストやスペイン風邪が突然、傍に近づいてきたような気味の悪さを覚えた。武漢発の流行から間もなく1年、世界で5100万人が感染し、127万人が死んでいる。 . . . 本文を読む
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