123 新宿（東京都）・・・馴染みには昼の光がまぶしくて

道真なら「にほひをこせよ」と呼びかけたであろう白梅が、朱塗りの社殿を従えて咲き誇っている。しかしここは太宰府天満宮ではない。日本一の繁華街・新宿の、そのまた日本一混沌とした五丁目あたり、花園神社境内である。前日降り積もった雪が社殿の屋根にしっかり残っているものの、梅は冬日を浴びて「春遠からず」を告げている。夜な夜な非日常を繰り返すこの界隈にも、季節は確実に廻って来て、人はまた歳を加える。 この . . . 本文を読む