今日は、この街にいます。

昨日の街は、懐かしい記憶になった。そして・・

908 世立(群馬県)道楽10年、お世話になりました

2020-10-29 13:29:29 | 群馬・栃木
群馬県吾妻山中の高台に立って、南方を見晴らしている。はるか前方を塞ぐように聳えているのは浅間山である。好天の今日は、山頂の冠雪が美しい。視界の中央を深く穿って流れるのは白砂川だ。合併して今では中之条町になるここは、旧六合村の世立(よだて)集落である。陶芸道楽者の私がこの村の暮坂に通って10年になる。そして好んで立ち寄る景観の地がここだ。大きな眺めに心が晴れる。季節が少し進めば、風景は紅葉で彩られる。 . . . 本文を読む
コメント

907 川原湯(群馬県)ダムに沈み湖畔に生きる千年湯

2020-10-11 06:00:00 | 群馬・栃木
八ッ場(やんば)ダムが完成した。計画決定から50年余、激しい反対運動、民主党政権による計画凍結など、曲折を経ての完工である。激しい反対活動が目立ったのは、この地で古くから温泉郷を営む川原湯の人たちだった。今そこは「八ッ場あがつま湖」の湖底に沈み、旅館街は湖畔の高台に真新しい施設を並べている。川原の湯は湖畔の湯に変わったのである。このことが新たな幸せな街造りに繋がることを願う。 . . . 本文を読む
コメント

906 長和(長野県)マルメロよ邪険にされても生きて行け

2020-10-10 06:00:00 | 新潟・長野
上田から白樺湖を抜けて、茅野の尖石遺跡を見に行った時のことだ、途中のどこかで「マルメロ」と書かれた「道の駅」を通過した。そのことが気になって色々調べ、それは長野県のほぼ中央、長和町であることを突き止めた。国道に沿って「マルメロ街道」なる並木道があり、そこに「マルメロの駅ながと」があるのだった。暇な老人である私は長和町役場に電話し、マルメロの実が黄色く稔るのは10月初旬だと確認した。 . . . 本文を読む
コメント

905 望月(長野県)望月の欠けたる風情揮毫して

2020-10-09 13:20:24 | 新潟・長野
佐久市望月支所には、古くからの「望月町役場」の文字を少し隠すようにして「平成十七年四月一日より、望月町・佐久市・臼田町・浅科村が合併し、新《佐久市》となる」と彫られた石標が建っている。時代の趨勢で街の名が消えてゆくことを惜しみながら、「我々は決して大きな街に吸収されるのではなく、一緒になって新しい郷土を築いて行くのだ」といった気概が、わずかな文章から感じ取れる。中山道望月宿の街である。 . . . 本文を読む
コメント

904 佐久(長野県)童らの歓声まさに佐久の鯉

2020-10-08 16:57:29 | 新潟・長野
どうしてその地に人が集まり、街が形成されて行くことになるのか、街にはその「生い立ち」の理由がある。経済が交通の要衝を生み、宿場町や湊町が整備される。時には覇者が出現し、城下町が築かれて街は拡大していく。だから街の形成にはワケがあり、歴史という生い立ちがある。12年前に小海線の旅をした際に立ち寄った「佐久市」は、なぜか「街の姿」が見えず混乱した。「生い立ち」が掴めなかったからだろう。 . . . 本文を読む
コメント