今日は、この街にいます。

昨日の街は、懐かしい記憶になった。そして・・

852 港南(東京都)人と街 共生できるさ ハートあり

2018-12-27 10:19:59 | 東京(区部)
この日私は品川駅で旧友と待ち合わせ、駅ビルでお昼を共にしながら旧交を温めた。懐かしい会話が弾んで心も体もすっかり温まり、再会を約して別れた。しかしこの駅は、記憶からはあまりに大きく変身していて、来るたびに驚かされると思い立ち、いったん入場した改札を戻り、周辺を歩いてみる。私が微かに記憶しているのはほぼ半世紀も昔のことだから、まるで見知らぬ街に来たような気分になるのは当然であろう。 . . . 本文を読む
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851 自由が丘(東京都)滑稽と紙一重なりお洒落人

2018-12-26 17:10:11 | 東京(区部)
年をとると欲しいものが少なくなる。日常生活に必要なものは一応揃っているし、日常生活以外の生活がほとんどなくなるから、せいぜい孫へのプレゼントを見繕うか、具合が悪くなった石油ファンヒーターを買い換えるくらいで、新たに欲しいモノが生じることが稀になるのである。これを満ち足りた状態だと考えることもできようが、しかし実際は実に退屈でつまらない。モノを探しに街に出る刺激がなくなるからだ。 . . . 本文を読む
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850 三ツ寺(群馬県)5世紀の王墓を照らし陽が沈む

2018-12-06 16:09:49 | 群馬・栃木
高崎市の北部に「三ツ寺」という地域がある。高崎市と合併するまでは群馬郡群馬町の中心域だったから、古くは群馬(上毛野国)の中心だったのだろうと推定される土地である。その三ツ寺で、古い居館址が確認されたと、地元の研究者が連絡してきてくれたのは1981年のことだった。新幹線建設に伴う事前調査で見つかったといい、「おそらく古墳時代だが、とても規模が大きそうだ」と、電話の彼は興奮していた。 . . . 本文を読む
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849 岩宿(群馬県)3万年スリップしてみる切り通し

2018-12-05 15:43:41 | 群馬・栃木
群馬県みどり市笠懸町阿左見というより、私には「上州新田郡笠懸村の‥」と言った方が分かりが良いのだが、「岩宿」という地名は旧阿左見村の小字名であったらしい。小さな村の小さな地名ではあるけれど、日本の考古学においては実に大きな存在である。1946年、相沢忠洋さんがその地の関東ローム層に埋もれた石器を発見したことで歴史が書き換えられ、この列島における旧石器時代人の生活が浮かび上がったのだから。 . . . 本文を読む
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848 桐生(群馬県)市の日に美術展観ておきりこみ

2018-12-04 17:49:39 | 群馬・栃木
蔵造りの商家だったのだろう、閉じられたガラス戸の前を、何やらパンフレットを抱えた三婆さんが先を急いでいる。上州桐生の新町重要伝統的建造物群保存地区である。行く手には「桐生我楽多市」と染め抜いた幟旗が風に吹かれている。通りの突き当たりに鳥居を構える天満宮で、今日は恒例の骨董市が開催されているのだ。私と妻もその雑踏に紛れ込んでいる。晩秋の陽に、カエデの紅とイチョウの黄葉が眩しい。 . . . 本文を読む
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