今日は、この街にいます。

昨日の街は、懐かしい記憶になった。そして・・

575 中山(千葉県)法華経を唱えながらの梅雨の道

2014-06-17 19:35:46 | 茨城・千葉
どこかの街を訪ねた際は、なるべく素早く、記憶が新鮮なうちに印象を書き止めるように努めているのだが、どうにも筆が進まないこともある。書きたくなる材料に出会わなかったから、などと自分に言い訳けしながら一日延ばしにしている。千葉県市川市の中山を訪れたのは、紫陽花や菖蒲が咲いていたころだから、もう1年が過ぎたことになる。いくら何でもサボリ過ぎだ。書くべきことが「何もない街」などあるはずがないのだから。 . . . 本文を読む
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574 多摩川(東京都)悠々と川は流れて街移ろう

2014-06-16 09:51:41 | 東京(都下)
東京・調布市に「多摩川」という街がある。当然、多摩川の畔に広がっていて、真ん中を京王相模原線が走っている。マンションや住宅、競輪場、フラワーガーデンなどが無秩序に建ち並んでいるが、それでも堤防に出ると視界が広がり、心地よい風が川面を渡って来る。河原では郊外生活を存分に楽しもうとする都会人が、走ったり寝転んだり束の間の休日を貪っている。ただぶらぶらと歩いているのは、毎日が休日の私くらいのものだ。 . . . 本文を読む
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573 青梅(東京都)雨をつきホリデー快速陶芸展

2014-06-14 22:53:56 | 東京(都下)
関東が梅雨入りして4日ほど経った日曜日、青梅に出かけた。その街に窯を構え、色絵磁器を究めた藤本能道という作家の作品展が開催中だと知ったからだ。陶磁器に憧れ、最近は自ら作陶にのめり込んでいる私ではあるけれど、この高名な人間国宝の存在は知らなかった。しかしそれも致し方ない。九谷の流れを「釉描加彩」という技法に結実させたその作風は、私が思い描く陶磁の好みの世界とはずいぶんかけ離れているのである。 . . . 本文を読む
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572 伊参(群馬県)山中の陽にぬくもりて蹲踞する

2014-06-09 17:17:19 | 群馬・栃木
これを「いさま」と読むのは難しい。群馬県の北西部、吾妻郡中之条町に含まれる山里で、山襞に張り付いたり隠れたりして集落が点在している。昭和30年までは伊参村を名乗るれっきとした自治体だったというが、40年代後半の6年間、群馬で暮らしたことのある私をして、全く耳にした記憶がない地名である。南面が緩やかな傾斜を成して開けている地勢にふさわしく、大きな事件や事故には縁遠い、穏やかな日溜まりの山村なのだろう。 . . . 本文を読む
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