今日は、この街にいます。

昨日の街は、懐かしい記憶になった。そして・・

847 本庄(埼玉県)絹で栄え絹で寂れて埴輪笑う

2018-11-18 06:00:00 | 埼玉・神奈川
本庄市の歴史民俗資料館で「市役所の6階に展望ルームがあります。そこから街がよく見渡せますよ」と聞いたから、メインストリートらしい通りを市役所まで歩く。そこに「本庄新八景・本庄市街地と赤城の山容」という碑が建ち、「赤城の山容は本庄からの眺めが一番美しいといわれている」と彫ってある。えっ、そうなの? と身近な前橋市出身者(わが奥方)に訊くと、「誰!? そんなこと言っているのは」と睨まれた。 . . . 本文を読む
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846 真脇(石川県)見ているぞ縄文の声仮面の眼

2018-11-17 10:10:53 | 富山・石川・福井
再びの真脇遺跡である。今回は遺跡地を見晴らす能登町の町営ホテルに宿泊する。指先を北東の佐渡方向へ軽く曲げたような形をしている能登半島の、指先の内側に能登町はある。そして真脇遺跡は、富山湾へと広がる海の小さな入り江に面している。遺跡を囲む丘陵の中腹に建つホテルからは、その入り江を丸ごと掌で掬えるような、穏やかな風景が一望される。晴れていれば、立山連峰まで望めるのかもしれない。 港の灯を別にすれ . . . 本文を読む
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845 珠洲(石川県)珠洲焼に最果ての賑わい振り返る

2018-11-16 10:08:46 | 富山・石川・福井
輪島から「白米千枚田」「名船御陣乗太鼓」「揚げ浜塩田」「上時国家」と、奥能登の名所を案内しながら珠洲の街に入る。街角のポスターが、やたらと「さいはて」を詠う。確かにここは半島の先端部で、陸はここで果てる。そのことを強調して旅情を掻き立てようという狙いか。ところがおしゃれなカフェで休息していると、三人の珠洲マダムがやって来て賑やかな談話が始まった。最果ての寂しさなど吹き飛ばす勢いだ。 . . . 本文を読む
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844 輪島(石川県)朝市で買ってはみたがフグの卵巣

2018-11-15 16:38:44 | 富山・石川・福井
考えてみれば「あって当然」なのだろうが、朝市に「定休日」があるとは思いがけないことだった。輪島の朝市は正月3が日と、月々の第2、第4水曜日が休業なのだということを、第4火曜日の夜に輪島入りした我々は、暗い通りで細々と灯を灯す商店に立ち寄って知ったのだった。「翌日はまず一番に朝市に出向き」と考えていた私は、案内役失格である。急遽計画を変更し、半島の旅を先に済ませて再び輪島に戻る。 . . . 本文を読む
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843 金沢②(石川県)職人の技量が支える街づくり

2018-11-07 13:40:29 | 富山・石川・福井
藩祖の利家から明治の版籍奉還まで、14代続いた加賀藩・前田家の殿様は、概ね明君が揃っていたのだろう。徳川幕藩体制下で、102万石の最大大名として御三家に準ずる立場を守りきった。その治世が後世に遺した最大の功績は、兼六園や城跡を残したことではなく、この地を今も「美術工芸王国」として世界に通用する伝統技術を育てたことだろう。九谷焼も加賀友禅も、そして金箔彫金もその延長上にある。 . . . 本文を読む
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842 金沢①(石川県)また晴れて城下は今日も百万石

2018-11-05 12:57:55 | 富山・石川・福井
また金沢である。「また」というのは、幼馴染みの同級生と訪れて以来、まだ16ヶ月しか経っていないからだ。仕事でもないのにこの頻度で訪問する街は珍しい。折しも『まちづくり都市 金沢』と題する新書が刊行されたので読む。帯に「なぜ金沢は、もう一度訪れたいと思うのか」とある。だが今回の私の役回りはカリフォルニアの知人を案内することであって、新書の宣伝文句ほどこの街の虜になっている訳ではない。 . . . 本文を読む
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