日々適当

hibitekitou

大辞泉:AppleStore 銀座でのイベント

iPhone |2009-12-07


本日18時より始まった 大辞泉 のVer.4のイベントに行ってきました@アップルストア銀座

iPhoneのアプリ開発をサードパーティーが行えるようになって間も無いと言うのに(去年のiPhone 3G登場以後だよね?)現在Appleにより審査中のこのバージョンで4番目という大辞泉。
持っていないソフトなのですけど、このバージョン、なかなかすごいです。

おそらくiPhoneの国語辞典としては大辞林と大辞泉が双璧をなしているのだと思うのですけど、大辞林の方はバージョンが1.1。ただ、そのすてきすぎるインターフェースが目を引き、使っていて気持ちのいいこのソフトは今日のAppStoreの有料トップAPP(レファレンス部門)で第2位につけています。
一方で大辞泉の方は31位。

しかしこのバージョン4は、なかなかに侮れないものになっています。

とりあえずこのバージョンからかは知らないけど、大辞泉のすてきなところは、濁音半濁音等々の表記のゆらぎに対応した検索結果を返してくれる事でしょうか。
例ではバグダッドという単語をあげていたけど、「ばくだつと」「ばくだつど」「ばぐだつど」「ばぐたつと」という検索文字列でもヒットして来ます。
あるいは、検索文字列の前方一致はもちろんだけど、検索文字列が単語に含まれていてもヒットします。このとき、「ふぉん」という単語で検索して、「フォーン」という単語が入っている語句もヒットしてきます。
考えうる検索文字列をその単語がデータとして持っている、ってことらしいです。
つまり、検索の目的とする単語がかなりあいまいであってもOKなわけで、国語が苦手な私のような人にはとてもありがたいかもしれません。

さらにうれしいのは手書き認識が搭載されたこと。これはイベント終了後に実際に触ってみたけど、かなり軽快に動作しました。文字を指で書くと候補の文字がいくつか表示され、それを選ぶと検索フィールドにその文字が入ると言うフローとなります。この手書き文字認識の技術はパナソニックものを利用しているとのことでした。

これらの検索しやすくする工夫の他に、検索結果から別の検索結果に飛ぶ機能も実装されています。つまり、検索したい文字列を選択することで、通常なら「コピー」という選択肢が出てくるところに、さらに「検索」という選択肢も登場するため、それを選ぶとその文字列が検索されてくるというわけです。
この辺の実装の仕方は、大辞林の方が言葉を選びやすいと思うのですけど(文字列の選択って、OS標準のそれは決して使い勝手がいいわけじゃないと思うので)、OS標準の機能を使い込むという感じのことを行っているHMDTらしい実装の仕方といったところなのでしょう。

あるいは大辞泉の特徴として、URLのリンクが大量に張られているというのがありました。
これは検索された項目内に、URLも記されており、それを押すことでSafariが起動し、該当ページに飛ぶと言うものです。
その際、当然大辞泉は終了するわけですけど、検索結果はレジュームされており、再び大辞泉を起動させると最後の検索結果の状態で起動されてくるので実用上なんら問題は無いでしょう。

それ以外は画像情報の増加と画像を一覧する機能がついたこと、地図がOS標準のものを利用することで高速化したことなどをあげていました。

そんな感じで、非常に実用的なツールとしての完成度が高まっているのを感じました。

もし、前述した国語辞典の双璧のうちどちらかを選ぶ必要があるのなら、大辞林という辞書に惚れ込んでいたり、iPhone版大辞林のすてきすぎるインターフェースに惚れ込んでいたりしない限り、大辞泉の方が良いんじゃないでしょうか。
ツールとしての実用度の高さ、年3回更新されると言う辞書データをアップデートの度に反映してくるという情報の鮮度の高さ(現在、iPhone版大辞泉はバージョンを4つ重ねているわけです)。この二つは現状、大辞林は負けているように感じられます。
ちなみに(気のせいかもしれないけど)、プレゼンターの方は大辞林を意識したっぽい発言をいくつかしていたように思います。それを特に感じたのが、前方一致、後方一致、前文一致という選択肢への言及と、英単語の略語の検索結果部分ですね。
前者について、後方一致は、単語中に検索文字列が含まれているものを検索する機能に含むことができる上、その機能なら単語の途中にその文字列があっても検索可能である事をアピールしていたし、後者は「cd」という単語の検索結果を例にあげて大辞泉なら
CD (compact disc)
CD (cash dispenser )
というように、その省略前の文字列も表示することでより検索結果が分かりやすくなっているということをアピールしています(iPhoneを横向きにすることで画面を広く使って視認性もアップ)。
これらはいずれも大辞林には無い機能と言っていいでしょう(前者は単語の途中の文字列では見つけられず、後者については、CD1、CD2といった検索結果が返ってくるだけ)。他の製品はうんぬんみたいな感じでこの機能を紹介していたけど、この他の製品は大辞林のことなんだろうなって思いつつ聴いておりました(プレゼン聴きながら大辞林でやってみたのでね)。

こんな感じでかなりよさげなこのソフト。既存ユーザーは審査が終了して販売開始次第無償でアップデートできるみたいです。そんなところもうれしいですね。

もっとも、ボクは入れる予定はまだありません。
なぜならば、インストールされるサイズが500MBオーバーになりそうという、かなりの重量級なためです。なんせ、ボクのiPhoneの空きは1GBを切っていますんで(^^;
そんな意味で、大辞林はインストールしても200MBを大きく下回る容量を実現しており、個人的にはそのメリットはとても大きいです。一応大辞林の名誉のために書いておくと、その容量の小ささは別にデータ量が少ないからというわけでは無いようですね。インストール後もデータは圧縮された状態になっているからだそうで、それもZipの最高レベルで潰されているそうな(とTwitterで@monokakidoがしゃべってた)。

まぁしかし、実用ツールとして購入するとき、大辞泉は良い選択肢だと思います。
Mac OS X付属の辞書も大辞泉ですしね。
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