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日々適当

hibitekitou

映画クレヨンしんちゃん 伝説を呼ぶ 踊れ!アミーゴ!

日劇2看板


オフィシャルサイト

観てきましたよ。
昨年のよりずいぶんと良いです。
とりあえず、映画鑑賞中の僕の気分をばグラフにしてみましょう。横軸は時間です。

面白さ


こんな感じ。
映画終盤に突入する前までの僕の評価はすこぶる高いわけですよ。
全体的には点数にしたら70点ぐらいすかね。

それじゃ終盤の何が評判を落としちゃったのかって言うと。なんだろ、足下が定まらなかった、ってのが大きいかな。過去のクレしん映画では、いかに荒唐無稽でもばかばかしい動機でも、自分的には問題なく受け入れることが出来たんです。

『アクション仮面vsハイグレ魔王』においては、侵略者は宇宙人なんですよね。かつ、その前段階でパラレルワールドに野原一家を飛ばしちゃっています。これでもぉ、多少の荒唐無稽さ馬鹿馬鹿しさは問題ないでしょう。
『ブリブリ王国の秘宝』においては、物的にはインディージョーンズ的世界。敵さんに伝説とその秘宝が目的にある事は明らかでその行動に矛盾を感じることは無かったです。
『雲黒斎の野望』においては、タイムトラベルとかタイムパトロールとか、つまりは未来人って要素の導入で荒唐無稽さは無視され、ってかそれを感じさせない秀逸な内容だったんだけど、それはともかく、また終盤の馬鹿馬鹿しさもその前段階で示された敵さん役の未来人の性質を考慮する時、やはり全然問題ないどころか素晴らしい馬鹿馬鹿しさに昇華しております。
『ヘンダーランドの大冒険』では魔法の世界の連中がこっちの世界に流入してくることである程度何でもありって状況を観客に受け入れさせることが出来ていると思います。また敵さんの目的もとても分かりやすかった。ってか冒頭に説明されちゃってたし。
『暗黒タマタマ大追跡』においては、一族に伝わる伝説とアイテムって物を登場させることで登場人物たちの動きがとても腑に落ちやすいようになっていると思われます。
『ブタのヒヅメ大作戦』においては、敵さんの目的はとっても分かりやすいし、天才が生み出した人工知能って設定も受け入れやすい部類のものじゃないですかね。
『温泉わくわく大決戦』においては、まっさきに政府の秘密組織ってのをまず大々的に登場させそれがどうして存在しているのか、それが動いている理由を説明しちゃっていますからね。敵味方の関係を理解した上で話に身をまかせればいい作りになっております。
『ジャングル』でも敵さんの目的は分かりやすかったです。また、途中まではその敵さんや小隊も謎なんだけど、子供たちが動き出すには十分な動機付けを行なっていますし、敵さんの性格がもたらす馬鹿馬鹿しさをのぞいては終始地に足がついていたと思います。
『オトナ帝国の逆襲』は、時代が持つにおい、っていうたぶん日本人にとっては分かりやすいキーワードでもって有無を言わさず感情移入できちゃっておりますね。
『戦国大合戦』では、タイムスリップしちゃったよって要素をさらっと流すことで、後は硬派な戦国の物語になっていて、かつ戦国のお話としては大国に飲み込まれようとする小国って言う分かりやすい状況なんでね。すとんと物語に入り込むことが出来ます。
『栄光のヤキニクロード』では、敵さんの組織力ってのはどこから来るんだろう、っていう弱点はあるにせよ、勢いで乗りきっちゃった感じかなぁ…
『夕陽のカスカベボーイズ』については、映画の中に飲み込まれる、って設定さえ受け入れれば、後は映画の中のお話だしね。敵さんの目的も徐々にではあるけどしかし分かりやすかったです。

一方で今回のはっていうと(以下ネタバレ含む、と思う)

ホラーの持つ不条理な恐ろしさってモノの表現のためには、敵さんの目的がはっきりしないほうがいいし、謎なままの方が効果的だから、終盤前の、具体的には春日部から脱出しようと車に乗って山越えをはかり、しかし敵さんたちにつかまってしまう、って部分まではとても良かったと思うんです。泣いている子供もいたし(笑)。所々で笑いも発生していたしね。
問題はつかまってから。んー、なんだろ。落差が激しすぎたのかな。畑の中の小屋(現実にあったとしても全く違和感の無い小屋)に入り、そこのエレベーターに乗り込んでからね。突然変わっちゃうんですよね。ここについていけなかったのです。深いエレベーター。そのエレベーターも、なんから旋状の透明な筒に囲まれた中を下っていく、ってんで、全然違うところに放り込まれちゃったよ、っていう違和感に襲われ、下りきった後のコンニャクローンの工場の表現も、ん?、ってクビをかしげちゃった(っていうか、エレベーターのところで冷めちゃったし)。そして、何より問題は、敵さんの目的がついに理解不能だったことなんですよね。それゆえ、最後の戦いがなぜにサンバなのかも分からない。感情移入が出来ませんでした。

ってことで、つまり上記グラフの「つまらない」方面にがくーんと下がっちゃったのはエレベーターに乗り込んでからということになります。
ちなみに、その後一回「おもしろい」方面に振れますが、これはおそらくは末吉氏の手によるものと思われる背動部分です。

そんなわけで尻すぼみになってしまったのがとても残念な一作であったと思います。
来年は15作目。ぜひ、最初から最後までぐんぐんと盛り上がっていくモノを期待したいなと思います。


上映終了後、舞台挨拶が行われました。
このご挨拶には野原一家の着ぐるみとその声優さんたち、そして長州小力、さらにサンバってことで、どっかのサンバをしている人なのかな、そんなお嬢さんたちが4人ばかしそんな格好で舞台に上がっておりました。あ、それプラス司会のテレビ朝日アナウンサーっすね。
なかなか楽しかったですよ。矢島さんはしんのすけとご自身の普段の声の間な中途半端な声でしゃべりつづけていて、ならはしさんは相変わらずのファッションでこおろぎさんに突っ込まれ、藤原さんは力の抜けたしゃべりが楽しく、こおろぎさんはいつもながらの甲高い声が素敵でした(^^)
長州小力もサービス精神旺盛だったし、そのちょこっとのぞいた腹と、サンバチームのおねいさん方の露出度の高いファッションでもって肌色率高かったし(小力の方はどうでもいいが(笑))


あ、映画を観に行かれる人への注意。
待ち時間、お子様に配られるホイッスルのせいでかなりうるさくなる可能性があります。切れないようにしてくださいまし(^^)


追記
2回目の感想をこちらに掲載。ちょっとネタバレあります。
コメント ( 4 )|Trackback ( )
 
コメント
 
 
 
Unknown (まみ)
2006-04-17 00:44:40
まだ観てないんですが、ネタバレ読んでしまいました~。大丈夫です!

一連のシリーズ解説を読んで、やはり監督さんの作家性というのが大きいのだなぁと思います。



そういえば、ウィキペディア見てたら、もとひら了さんって僧侶になってたんですね!復帰って、退いてたことすら知りませんでした。すごいや、ウィキペディア。
 
 
 
Unknown (m4g)
2006-04-18 10:51:31
大丈夫で良かったです(^^)



もとひらさんってそうだったんですか。僧侶になられていたとは。

そいえばウィキのセイン・カミュの項の出演番組に(公開初日に検索した時点で)『クレヨンしんちゃん 伝説を呼ぶ 踊れ!アミーゴ!(SRI隊長)』って加わっておりました。

前日のスペシャルで一般に明らかになったんじゃないか、って思うんですが、あるいはファンの間ではそれ以前に伝わっていた話なのか、ともかくも、情報更新、早いですよね。



やめてしまったデータベースだけど、Wiki風に展開して、よってたかってみんなでやれたら楽かなぁ(^^;
 
 
 
こ、これは (Mr.K)
2006-05-19 00:11:54
初めまして(?)、某所でクレしんサイトをやっている者です。



適当に「踊れアミーゴ」「舞台挨拶」でググっていて見つけました。

1ヶ月前のものに今さらという気もしますが…(^^;



ほぉー、なかなか詳しく書かれている…と思って最後まで読んで

みると、m4g…どこかで聞いたことがあるような気が。

最後にあるm4gさんのコメント「やめてしまったデータベース」で

間違いなくあのお方だと確信しました。



こんなところで再会できるとは、思ってもみませんでした。

初日舞台挨拶、実は私も大阪より駆けつけ、その場におりました。

わずか2時間ほどとはいえ、知らず知らずの間に同じ場所に

いたのだと思うと、ある意味すごいと思いますし、また

惜しいことをしたものだとも思います。一度お会いしたいと

ずっと思っていましたから…。



ところで本文、『3分ポッキリ』のことが一言も出てこない

ようですが、もしかして黒歴史ですか(^^;
 
 
 
ちーっす (m4g)
2006-05-19 02:31:02
ご無沙汰です(^^)

あの現場におられたんですね。誰かに会えるかなぁとか思っていたりはしましたけど、前もってMr.Kさんのサイトとかに顔を出しておけばよかったですね。うーん、残念です。



ポッキリについては、まぁ、そぉいうことなのですが(苦笑)、でも、今回は次回以降に期待をもてる仕上がりになってきていたと感じています。

ということで、来年もスケジュールがあえば初日に駆けつけますよ(^^)
 
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