日々適当

hibitekitou

Tigerの価値

mac |2005-05-07
や、14,800円も払う価値があるのか、という事なんだけど…
あたらし物好きな人以外にはそこまでの価値をあるいはつけにくいかもなぁ、ということを、例えばMac OS X Tiger インプレッション(3) [fllugel.at.webry.info](とここからリンクされている(1)と(2))とかTiger をインストールした際の嫁の反応 [個人的備忘録]なんかを読むと思ったりするわけです。

実際Patherからの差を「メジャーアップデート!」という印象からは感じにくいのも理解できますしね(なもんで、僕個人も「Tiger、どう?」ってMacファン(どちらかというとマニア)じゃ無い人から聞かれると、その良さを説明するのにちょっと困ったり…。Spotlightはすこぶる便利なものだと思うけど、この便利さを言葉で説明するのは難しい、と思う。)

ところでAppleはこのTigerの開発に昨年7月から今年3月までに3,400万ドルを投じているそうです。ダッシュボードの単位換算で計算したところ3,567,681,007円(35億)って金額ですね。これが大きな金額かどうか知らないのですけど、多分、大きな金額なんでしょう。だからTigerの内容はPantherに比べて大幅に更新されている、と考えるわけじゃないですけど(^^;

まぁそれだけの開発がなされてきているわけです。マイナーなものじゃないわけないじゃないか、ってわけで、よくよく見ていくわけです。主にデベロッパーツールの中身をのぞきます。

Core Image Fun House ってソフトが見つかります。これでサンプルの画像を開いてエフェクトをのせてみますと、CoreImage対応グラフィックチップを積んだマシンならぐりぐりとフィルタが乗っていくと思います(余談ながら、CoreImageのフィルタは対応グラフィックカードじゃなくても動作します。だから、例えばPhotoshopのようなアプリケーションに採用されたとしても、そのフィルタを使用できないという事は無いはずです。対応グラフィックチップマシンより処理が遅いだけ(CPUで計算しているから)ですね。また、対応のグラフィックチップといっても、そのグラフィックチップの能力によって速くもなれば遅くもなるでしょう。CoreImage対応グラフィックチップだからといって一概に速くなるわけじゃないのですね。リアルタイム性を求められる処理、例えばOSのエフェクトなんかでは意図的にオフられる事になるでしょうが、そうじゃない処理を行う場合、CoreImageの利用は対応チップを積んでいないマシンでも可能ということです)。

Quartz Composer てソフト。HMDTからリンクされていた未来派図画工作Quartz Composer Samplesを見ると、このソフトで出来る事、それはつまりCoreImageとCoreVideoの威力なのだけど、が凄そうなものである事が分かるんじゃないでしょうか(この辺を実用的なアプリケーションレベルで組み込んだのがMotionっすかね)。

後オフられているけど、Quartz 2D Extremeは Quartz Debug からオンにすることができます。これにより(グラフィックチップがCoreImage対応している必要があるようですが)2D描画パフォーマンスが大幅にアップするようです(ただこれはグラフィックチップ能力に依存するものだから、うちのiMac G5/GeForce FX 5200 Ultra 64M VRAM だと例えばBBC Motion Gallery Reel [Apple HD Gallery]の再生パフォーマンスが逆に低下してしまいました。それでオフられているのかね)。

…なんか全部CoreImageっすね(^^;

まぁつまりですね。サードパーティーが活用する事で威力を発揮する能力が備わったと。見た目の変化とかの小手先のアップグレードではなく、内部にずいぶんと手が加えられているもので(Spotlightはその最たるものだろうし、一部64bit対応とか、CoreImageとかとか)、その効果は、今後じわりじわりと対応アプリケーションの登場とかを経て出てくるんじゃないでしょうか、ってことなのでする。

だからこそ、14,800円の価値を見いだしにくいわけですが、長い目(次のメジャーアップグレードの時まで)で見ると価値は十分にあると思います。
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