★6/6(木)MINAMI中を会場に、県教員委員会主催の「初任者研修会」が開かれた。 参加者は、今年度、本市や近隣の町村の中学校に採用された先生たち16人(国語2人・社会1人・数学4人・理科5人・英語2人・美術1人・保健体育1人)。
★まず、冒頭、僕が主担当(=参観者感想文中では「大阪野郎T」)で「知的で楽しい授業を創る基礎・基本の修業 ~プロ教師への道 ~」と題して演習をやった。 内容は、①本校の教師修業のメインである「模擬授業(=教師たちを生徒役に見立てて授業をする)」の簡単な説明と、②模擬授業の実演だった。 模擬授業の実演は、おなじみの乱氏(日本の都道府県)と都島T(健康で快適に住むために)が、10分間ずつ、新採用の先生たち16人を生徒役にして授業を行った。 模擬授業後の協議では、①「おお! これはスゴイ!」という点と、②「わたしだったらここはこうする」という点(代案)について、こちらから列指名・個人指名するカタチで発表してもらった。
★初任者といっても今年3月に大学を卒業して採用になった人は16人中2人だけで、他は何年も、長い人は14年間、11年間の講師経験がある。 だから、代案にもキラリと光る指摘があった。 充実した時間だった。 当初の予定では模擬授業終了後、僕の18番「学校の教育独占体制を正す」について5分間、高言を吐くつもりだったが、時計をみると、時間がまったくない。 「ふしぎだなぁぁ? そんなはずはない……」と思っていたが、あとになって、教委のスタッフが僕たちに割り当てられた時間のうちの5分間(も)使って僕たちの紹介に使っていたことに気づいた。 反則である。
★演習のあと、次の7つの授業を公開した。
国語(3年4組)=広告・宣伝文を作ろう 社会(1年4組)=世界の姿と様々な地域 数学(1年3組)=正負の数~四則の計算~ 理科(3年3組)=運動とエネルギー 英語(2年3組)=プログラム2 過去進行形 美術(1年2組)=レタリング 保体(3年1・2組)=救急法
この7つの授業について、授業後、本校で使用している保護者用「授業改善のためのアンケート表」および生徒用「授業評価票」を参観者に配り、記入してもらった。 ほとんど「激甘」のコメントだが、たまにはこういうコメントもうれしい。 それに「甘」えて、気に入ったコメントをコピーしておきたい。
社会の授業―― 〈MINAMI中の「授業力向上の5原則」をわたしも生かしていきたい。 きょうはの授業は特に「1人1人のがんばりに気づき認める」という点ですばらしく、生徒を「社会の授業が受けたい」という気持ちにさせる。〉
理科の授業―― 〈発問に対して答える生徒がとても生き生きしていた。 みんなが手をあげるし、積極的に実験に参加していた。 教師の話を聞く姿勢、板書をすぐにノートに写す態度もすばらしい。 雰囲気がとてもいいのが印象的だった。〉 〈生徒がしっかりと授業者の方を向いて話を聞いていて、とてもよい雰囲気の授業だった。 発問に対して答える生徒もとても生き生きしている。 テンポがよく、生徒の興味を引きつける工夫がされている。〉 〈生徒の教師の話を聞く姿勢がいい。 板書をノートに写すスピードがすごい。 驚いた。〉 〈授業者と生徒のコミュニケーションがとてもうまくとれていて、こちらも引き込まれて参加した。 一方的に教え込むのではなく、実践的に問題解決をしながら課題を追究していくところが参考になった。〉
国語の授業―― 〈授業の展開にメリハリがあった〉 〈テンポのよい授業だった〉 〈生徒たちに課題解決能力が身につく授業だ〉
★さらに、「演習」他の感想も、いくつかピックアップして紹介する。 感想文から、演習の様子を想像していただきたい。
〈MINAMI中学校の雰囲気に感心した。 明るいあいさつ。 授業での意欲的な姿勢。 朝と帰りの会でのすばらしい合唱。 大阪野郎Tは「学校は3日でよくなる。しかし、3日で壊れる」とおっしゃっていた。 教師集団がその気になることと、一瞬一瞬を大切にしていくことが大事なのだと考えた。〉 〈MINAMI中学校の雰囲気が落ち着いていると感じられるのは、やはり教師が授業を大切にしているかたらだと思いました。 「授業以外でいい学校をめざそうとすると落とし穴に落ちる」という大阪野郎Tのことばは絶対に忘れません。〉 〈10分間の模擬授業を2つ拝見したが、どちらの授業も「えっ? どうして?」と感じ、その答えを知りたいと思う授業だった。 また2人の先生が「え~っと」や「あの~」や「~と思います」というムダなことばが一切ないことが非常に印象的だった。〉
★もちろん、県教育委員会主催の研修会であり、かつ会場校の授業に対して辛口の感想は書きにくいだろう。 大甘な感想であることはわかっている。 しかし、やはりほめられると教師もうれしい。 僕たちが教師という職業を選択したのは、生きる糧を得るとともに、教師という仕事に自分の人生があると思ったからだ、50分間の授業に自分の人生があると思ったからだ。 新しく教師になった人たちの批評を真摯に受けとめ、プロ教師として、あるいはプロ教師をめざして、教師修業を継続していきたい。
最後に最後に、「授業以外でいい学校をめざそうとすると落とし穴に落ちる」というのはホンマである。 絶対に忘れんといてね。
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