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◆古い荷物の整理(今週は、ずっとこれをやっている……)をしていたら、押し入れの隅、……もう、ほんとうに下段の隅の隅、……階段の裏側の三角形から、若い頃(20歳代)に使用していた邦文タイプライターの活字が出てきた。
本体は、しばらく屋根裏部屋にあったのを記憶しているが、最近は見ないので、どこかの段階で処分してしまったのだろう。
この邦文タイプライターには、2つの思い出がある。
ひとつは、美しい魂の思い出だ。
逆さに配列された鉛の活字を、1文字ずつ打ち込んでいく動作が、ピアノの鍵盤を弾く動作に似ていて、曲を奏でるように、心を文字にすることができた。
感覚的には、現在のキーボードより、ずっとピアノに近いと思う。
邦文タイプライターで、パシッ、パシッと打った、伊東静雄の「送別」(詩集『春のいそぎ』所収)が、今でも魂の内側の深い部分に刻まれている。
送別 田中克己の南征
みそらに銀河懸くるごとく
春つぐるたのしき泉のこゑのごと
うつくしきうた 殘しつつ
南をさしてゆきにけるかな
もうひとつは、睡魔と闘った思い出だ。
スピードが出ないため、公的な仕事等、とっかかったものの、目算がズレにズレて、よく徹夜した。
2日連続の徹夜ということもあった。
この画像は、何というのだったか、もう思い出せないが、たしか「予備活字」とか「貯蔵活字」と呼んでいたのではないだろうか?
見つめていると、いいことしか思い出さないから、ホンマ、邦文タイプライターというのは、不思議な器機やね★⌒(●ゝω・)b アリガトン♪。
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