職員室通信・600字の教育学

小高進の職員室通信 ①教育コミュニティ編 ②教師の授業修業編 ③日常行事編 ④主任会トピックス編 ⑤あれこれ特集記事編

生徒が「できない」ままでスポイルされた状況を廃し、「全員80点以上にする」授業およびつまずき指導を

2006-10-11 04:57:12 | Weblog

   生徒全員80点以上の授業 



■日曜日に97%まで治癒した風邪の、その後の直り具合がよくない。
 85%まで後退。
 熱も咳も鼻水もないが、喉に痰がからまる感じで、うまく声がでない。(9月の絶不調時の症状に似ている^^;。)

■昨夕、志塚Tと話し合った「授業力向上の5原則」と、「授業における教師と生徒の人間関係の形成」について。
 昨日はスペースがなかったし、自分のエネルギーも尽きていたこともあり、中途半端に記述したままだった。
 つづきを書く。

 わたしたちは、いい授業をすれば学力が上がる、非行もいじめも不登校もなくなる……と考えている。(経営の重点№1 知的で楽しい授業の創造 ~プロ教師への道~)
 いい授業の最低条件として、また、教師相互に授業力を点検しあう評価の観点(=基礎的技術)として「授業力向上の5原則」を設定している。
 次がそれだ。


 ◇授業の目標、ねらいを明確にする。
 ◇指示・発問は全員に、短く限定して述べる。
 ◇達成状況を確認して授業を進める。
 ◇1人1人のがんばりに気づき、認める。
 ◇全員に50分間の学習活動を保証する。


 これをもとに、模擬授業と研究授業とを合わせて年間100回実施している。

■ところが、これに対してわたし(小高)が、不十分だと思いはじめている。
 授業の修業は、これでいいし、これからも継続していくつもりだ。
 しかし、これに加えて、もうひとつ、手を打たなくてはいけないことがある。
 現在、生徒が「できない」ままでスポイルされた状況が生じているからだ。
 昨日の話し合いでは、わたしの結論として、新たな観点(=目標)を設定しようと提案した。
 まあ、まだ仮にの話だが、「80点以下の生徒を出さない」、あるいは「全員80点以上にする」授業およびつまずき指導という観点(=目標)だ。
 昨夕の話はここまでだった。

■その(スポイル状況の)関連。
 わたしの手元に、きょう、1・2学年の「3次試験結果報告書(国語・社会・数学・理科・英語)」が届いた。
 1学年に1つ、2学年に2つ、SD値の高い教科がある。
 SDというのは、標準偏差 Standard Deviationで、散らばり(ばらつき)具合を表す数値。
 クラス全員が同じ点数であった場合、標準偏差=0となる。
 通常、SDが小さい教科で7~10、大きい教科だと20~26くらいになる。
 3校時の主任会で、SD値の高い教科があることを指摘し、対策を立てるつもりであることを話したあと、志塚教務主任と、前田生徒指導主任と個別に「わたしたちの市は全般的に(もちろん、わたしたちの学校も)こういうこと(SD値が高い、スポイルされた状況等)に無神経すぎる傾向がある。
 体育祭だ……市中体だ……文化祭だ、また放課後は部活動だ……といって、授業中の生徒がスポイルされている状況に対して真剣に取り組もうとしない。
 この繰り返しではダメだ。
 思い切って、具体的な対策を立てよう」と話す。

 今後の手順として、
(1)各学年部会で対策を検討する。学年独自で「今すぐ!」やれるものについては、学年から、運営委員会→職員会議に提案する。
(2)教育課程編成会議の重要なテーマの1つとし、各教科、各学年で検討する。
(3)3学期、やれるものについては、試行する。

■まったく別件だが、1学年(前田学年主任兼生徒指導主任)から、現行では、3学年の4月(中下旬)に実施している修学旅行を、2学年11月に実施したいという提案がなされている。

 その理由。


(1)本校では、修学旅行前の調べ学習(事前学習)を重視し、総合的な学習の一環として、学年単位、学級単位、学級内班単位で実施している。
 3年4月実施だと、2学年で調べ学習をした学級・班の単位とは異なる、新しい学級、新しい班で実施というカタチになってしまう。
 もちろん、新しい学級になってからでは、調べ学習は間に合わない。
 修学旅行時だけ、旧学級・旧班という方法も考えられないことはないが、新しい学級づくりがスタートしている段階では、適切でない。
 さらに、計画に携わった教師・実地踏査した教師が3月の定期異動、および校内人事で変わってしまう可能性が(かなり)ある。
 これは3学年4月実施の致命的な欠陥である。
 2学年11月実施だと、この点はまったく問題がない。

(2)3学年4月(中下旬)実施だと、最高学年の生徒が、学校のスタート段階で、修学旅行準備に相当の時間が費やすことになる。
 学級経営に関して、年度初めの時期を「黄金の3日間」という言い方をする。
 これは学校経営もまったく同じだ。
 授業を含む学校生活全般(含学校外活動=部活動)において、3学年が、他のためにがんばる、他のために汗を流す、そして、そのことを喜びと感じる姿を、下級生に示して、リーダーシップを発揮しするカタチをきちんと創る時期だ。
 現行では、これが(はっきりいって)できない。

(3)4月に比べ、11月は見学地が空いている。
 たとえば、国会見学など、4月は長蛇の列で、かなりの時間、待たされるが、11月は、待ち時間はほとんど0である。


■この2学年11月実施については、当然、保護者から反対の声もあるだろう。

 たとえば、
(1)修学旅行は、3学年で体験させたい。
(2)旅行費の納入時期が、約5ヶ月ほど早まる。加えて、JR東北新幹線の連合体を使わないので、運賃が約6000円アップし、保護者の負担が大きくなる等々……。

 実は、わたしは修学旅行廃止論者である。
 危機管理の観点から、現代は、公がたくさんの子どもたちを預かり大旅行を企画・実施する時代ではない。(教委などが実施する生徒の海外派遣事業も同じ。)
 しかし、やめる勇気はない^^;^^;。
 このように実施そのものに消極的であるのだが、実施するとすれば11月案のほうがよいと考えている。
 保護者には、ていねいに説明をかさねていきたい。

■放課後、部活動なしで生徒が退校後、模擬授業大会。


 〈授業者〉(1人10分)  指定発言者
 ①舘田T(国語)  須藤T・今田T
 ②板垣T(美術)  田名部祥T・前田T
 ③中野T(数学)  松坂T・古館T
 ④松代T(体育)  本田T・高橋T





★画像は、中野Tの模擬授業。みなみの教師は、生徒に対面しながら板書できるが、新採用3年目の中野Tもマスターしている。目線もしっかりしている。

[2006年10月11日(水)]

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