職員室通信・600字の教育学

小高進の職員室通信 ①教育コミュニティ編 ②教師の授業修業編 ③日常行事編 ④主任会トピックス編 ⑤あれこれ特集記事編

卒業式式辞 ~この佳き日にあたり~

2007-03-20 11:17:11 | Weblog

07.03.20 卒業式式辞 ~この佳き日にあたり~



■卒業生を送る会→公立高校後期入試→卒業式予行→隣のみなみ小卒業を祝う会→卒業式→卒業を祝う会……とつづき、頭の芯の部分が固まっているような感じ(疲れ)があり、このHPもしばらく更新できなかった。

■バタバタしているうちに、こっそりと、新しいバッグに変えた(画像のうしろ側の黒いバッグ)。
 先日、公立学校共済組合からプレゼントが届いた。
 同封のカタログをみて、希望商品番号をはがきに書いて投函すると、ギフトセンターから品物が送られてくるというものだった。
 ぶ厚いカタログには、①Fashion ②Interior ③Foods……など⑦項目、計400くらいの商品が掲載されていた。
 ブルガリ、ワールドタートルトラストウォッチ、テント・シュラフセット、ステンレス圧力鍋、ヴァレンティーノヴァザーリネックレス、ブルートパーズペンダント、ガーデンツールセット、エレファント置物台、ガス圧チェアー、小樽産紅ずわいがに、前沢牛すき焼き……。
 何度、見返してもほしいものはなにもなかった。

■でも、せっかくだし、なにか選ばないともったいないと、カンサイプロジェクトショルダーバックを選んだ。
 31㎝×24㎝×11㎝というサイズが気に入ったのだ。
 服にも、靴にも、帽子にも自分にピッタリのサイズがある。
 バッグも同じだ。
 これまで小さなショルダーバック(画像の前側の藍色)と背負いカバンをTPOで使い分けてきた。
 どちらも10年近く使っている。
 ただ、今回、どうしても時空間における「わたし」の位置、すなわち、前後・左右・上下・過去未来……、これらの「座標」を全部バッグに入れて持ち歩きたいと考えた。
 すると、ショルダーバックでは小さすぎ、背負いカバンは大きすぎて、カタログでみたバッグがぴったりだったのだ。
 「座標」とはなにか?
 それは秘密だ。

■3/17 卒業式。
 式辞にはいつも右肩の隅に小さく「題」をつける。
 この「題」はみんなの前では読まない。
 昨年の卒業式式辞の題は「教育哲学」だった。
 今年は「教育哲学はやらない。では、これらの文字の連なりは何か?」だった。

<COLGROUP> <COL vAlign=top align=left>
この佳き日にあたり、日頃、本校に何かとご支援・ご援助を賜っております、多数のご来賓のご臨席を得まして、第16回卒業証書授与式がこのように盛大に行えますことを心より感謝申し上げます。
 公民館長さん、社会福祉協議会会長さんはじめ、安協、防犯、町内会、子ども会、老人クラブ、婦人会などのみなさまには、町内の行事、地域での生活、あるいは白銀南小・南中・地域との連携・融合事業「すこやかみなみネット」を通して卒業生を見守り、励ましていただきました。
 本日、みなさまにお出でいただいたことによって、卒業生たちは、白銀南というこの地域空間、15年間という時間の中で、多くの方々に支えられ、成長してきたのだなぁぁぁということを強く実感していると思います。
 本当にありがとうございます。
 本日、本校を卒業しますが、もちろん、まだまだ学ばなければいけないことがたくさんあります。
 とりわけ、16歳、17歳、18歳という年代に、友人、教師以外の地域の方々とのコミュニケーション、地域活動・地域行事などを通して、自分の価値観とは異なるいろいろな価値観が世の中にはあるということ、自分の考えとは異なる多くの人々がこの世には存在すること、そういう人々と手と手をあわせ対話し、相手の存在を感じ取ることの大切さを学び、さらに大きく成長してくれることを願っています。
 地域のご来賓のみなさま、これからも引きつづきなにとぞよろしくお願い申し上げます。

さて卒業生のみなさん、卒業おめでとう。
 今、みなさんはどんな気持ちでこの式場に身をおいているでしょうか?
 門出の喜び、感謝の気持ち、先生や友人との別れの悲しみ、……複雑な思いで、その席に座っていることと思います。
 わたしの気持ちも微妙に二重です。
 ふたつの気持ちが行ったり来たりしています。
 ひとつは、義務教育修了というみなさんの人生のひとつの節目に、こうして卒業証書を渡すことができたという白銀南中教職員としての喜びでいっぱいです。
 もうひとつは、先日14日の送る会でも話しましたが、みなさんともう別れなければいけないというさびしさでいっぱいです。
 こんなところでこんなことをいうのは変ですが、みんな、もっともっといっしょに国語や社会や数学の授業をやろう……あしたもあさってもしあさっても朝の会と帰りの会でみんなでいっしょに合唱をやろう……という気持ちでいっぱいです。

3年前、みなさんが本校に入学して以来、みなさんに対しては大きな大きな期待を寄せてきました。
 その期待の表れとして、たとえば、学力において八戸市内のトップレベルを目指そう、あるいは合唱ではこれまでの本校の最高レベルの歌を目指そう、あるいは体育祭ではパワー・スピード・団結の強さにおいて1センチでもいい1ミリでもいいからこれまでの先輩たちを超えよう……と、こんなふうに高い目標を設定してやってきました。
 そのみなさんの努力の積みかさねの結果として、これらの目標の多くを達成することができたと思っています。
 特に学力面では、わたしが想定したライン、レベルをはるかに超えてかんばりました。
 先生といっしょに教科の中味、文化の知を追究するときのみなさんの目の輝きはほんとうに美しく、立派でした。
 合唱もそうです。
 合唱コンクールでは、その取り組み、歌の出来に、わたしは自分の魂がずれるくらい感動しました。

 このようにしてみなさんが拓いた新しい、輝かしい1ページは、本校の宝物です。
 わたしをはじめ南中教職員ひとりひとりの、そして、なによりもみなさんひとりひとりの宝物です。

中学という時代は、親の保護から、人生、独立のための第一歩を踏み出す時期です。
 最初の一歩を踏み出すわけですから、ほんとうに不安定な時代です。
 いろいろ迷うことも多かったと思います。
 いろいろ苦しみ、悩んだことと思います。
 時には大失敗をしてしまったということもあったでしょう。
 生きることの意味がわからないと感じたこともあったと思います。
 中学3年間、それを友人の励まし、家族の励まし、先生方の励ましなど、それぞれが、それぞれの方法で乗り越えた結果が、きょうのみなさんの姿です。
 一人一人の努力と成長を心から讃えます。

今日はみなさんにお話しできる最後の機会ですから、最後の最後の念押しとして、短く、あと1点、お話をします
 学力のアップもうれしい。
 3学年合唱が市内で高い評価を受けたこともうれしい。
 もうひとつうれしいことがあります。
 きょう、最後の帰りの会でみなさんに渡る通信表の中に、学級担任の先生がみなさんに書いたコメントの中に、次のようなコメントを見つけました。
「いつも学級や他の人のことを第1に考え、全力を尽くす○○君の態度が立派でした。」
 もうひとつ。
「自分を犠牲にし、他のためにかんばる○○君の姿に感動しました。」
 このコメントをみたとき、ほんとうにうれしくなりました。
 わたしは3年間、「自分のことばかり考えるのはやめよう。他のためにがんばろう。他のために汗を流そう。そのことを自分の喜びとする人間になろう」と言いつづけてきました。
 その「他のためにがんばる人」が卒業生のなかにたくさんいます。
 先日もある町内の方から「みなみ中生がゴミを拾ってくれています」という電話がありました。
 世の中には3種類の人間があります。
 ①ゴミを捨てる人。
 ②落ちているゴミをただ見ている人。
 ③ゴミを拾う人。
 世の中は③「ゴミを拾う人」によって成り立っています。
 もちろん、今、話をしている「ゴミを拾う」というのは、これは、ひとつのたとえです。
 卒業生のみなさんには、「ごみを拾う最初の一人になるのだ、ひとりでもゴミを拾いつづけるのだ」という気概と強さをもった人生を送ってほしいと思っています。
「おい、つまらないことはやめよう。まず、わたしがそう言う。ひとりでも言う」
 こう言い切る、真に強い、真にやさしい心を求めて生きていってくれることを願い、みなさんへのはなむけのことばとします。

最後になりましたが、保護者のみなさま、お子様の卒業、おめでとうございます。お子様を3年間お預かりいたしましたが、必ずしもご満足いただけるような教育ができなかったかもしれません。
 ああしてやりたかった、こうしてやりたかったという気持ちでいっぱいですが、お子様たちは、これからの人生、花梨がいっぱい、ホタルがいっぱい、歌声がいっぱい、真心がいっぱいの、このみなみを精神のふるさと、魂の原点として、「南中生でほんとうによかった」「南中の卒業生であることを誇りに思う」と力強く生き抜いていってくれるものと信じています。
 三年間、PTA活動、すこやかみなみネット事業などを通して、本校、本学区の教育をご支援くださいましたことに心から感謝申し上げ、卒業生の限りない前途を祝し、わたしの式辞といたします。



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