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◆本日の佳き日にあたり、日頃、本校に何かと、ご支援・ご援助を賜っております、地域の方々、また保育園・幼稚園・小学校の先生方、加えて、これから卒業生がお世話になる、高等学校の先生方など、多数の、ご来賓の、ご臨席を得まして、第17回卒業証書 授与式が、このように盛大に行えますことを、心より感謝申しあげます。
本日、みなさまにお出でいただいたことによって、卒業生たちは、15年間、多くの方々に支えられ、応援してもらい、成長してきたということを実感していると思います。
本日、本校を卒業しますが、今後、地域の方々との日々の交流、地域活動・行事などを通して、さらに大きく成長してくれることを願っています。
地域のみなさま、卒業生のこと、引きつづきなにとぞよろしくお願い申し上げます。
◆さて、卒業生のみなさん、おヘソをこちらに向けてください。
卒業おめでとう。
きょうは、みなさんにとっても、また、わたしたち、白銀みなみ中の教職員にとっても、3年間の中で、特別な日です。
いろいろな感情が、交錯して、それがいっぱい胸に詰まっています。
胸の中の、その感情の、強い順に、3つだけいうと、1つは、ほんとうに、よく、成長したなぁ~という気持ちです。うれしく思います。
2つ目は、このあいだ入学したと思っていたのに、もうお別れかぁ~、たいへんさびしい……という気持ちです。
3つ目は、義務教育終了という、みなさんの、人生の、ひとつの、節目に、こうして、わたしたちが、卒業証書を渡せるという喜びです。
◆今、「人生の節目」といいましたけれども、中学という時代は、親の保護から、人生、独立に向けて、第一歩を踏みだす、大切な時期です。
しかし、まだまだ、独立する力があるわけではありませんから、その一歩一歩は、実に、不安定です。
だから、いろいろ迷うこと、悩ことも、多かったと思います。
大失敗をして……というか、もう失敗、失敗の連続だったと思います。
生きることの意味がわからないと感じたことも、きっとあったと思います。
こういう不安定さの中を、みなさんは、このみなみ中で、先生方と、友人と、ご家族と、地域の方々と、貴重な、1分1秒を刻んできました。
この1分1秒の積み重ねが、きょうの成長したみなさんの姿です。
◆1分1秒に関連して、もうひとつ、わたしは、先日の送る会でも話しましたが、いい学校のひとつの条件として、先輩たちのものをしっかりと受け継いで、それを自分たちで、1ミリでも、2ミリでも、さらによいものにして、後輩たちに伝えていく……、こういう伝達のかたちが、しっかりとしている、くっきりとしているのが、よい学校だと考えています。
みなさんの日々の学ぶ姿勢、あるいは、生徒会役員を中心とした生徒会活動、そして、合唱。
みなさんは、よいものをくっきりと伝えたと思います。
わたしは、体育祭のことが強く心に残っています。
これまでの歴史の中で最高点の体育祭だったと思うし、わたしの宝物でもあります。
貴重な1分1秒を刻んだ自分たちの3年間を……、しっかりと、くっきりと伝達した、自分たちの3年間というページを、人生の宝物として大切にしてほしい。
3年間、ほんとうによくがんばりました。
◆きょうは、みなさんにお話できる最後の機会です。
これまで、話したことの中から、わたしの念押しとして、ひとつだけ、お話します。
それは、みなさんひとりひとりの魂の話です。
魂には、水平の線と、垂直の線があります。
魂の水平の線というのは、(今、みなさんが座っているところから、ずっと水平に線をのばしてみてください……)友人たちがいる、、先生方がいる、親がいる、地域の人々がいる……、こういう、いろいろな人々との交流の線です。
そして、魂の垂直の線というは、みなさんの過去・現在・未来という時間の線です。
「将来、こういう自分になりたい」というのは、この魂の垂直の線上にあります。
わたしは卒業生のみなさんに、まず、この魂の水平の線をピーンと張って生きていってほしい。
魂の水平の線をピーンと張るということは、自分を支えてくれている人々に感謝の気持ちを持ち、その人々に報いよう、喜んでもらおうと強く意識することです。
そして、魂の垂直の線をピーンと張るということは、将来、なりたい自分をデザインして、そのなりたい自分になろう! 多少の困難があっても、ピンチがあっても、絶望せず、負けないで、努力をつづけることです。
みなみ中の卒業生であることの、喜びと誇りを胸に、魂の水平の線と、垂直の線をピンと張って、新たな一歩を、独立の一歩を、力強く踏みだしてくれることを願って、また、いつでも、どこにいても、みなみを応援しつづけてくれるようお願いをして、卒業生へのはなむけのことばとします。
最後になりましたが、保護者のみなさま、お子様のご卒業、おめでとうございます。
お子様を、3年間お預かりいたしましたが、必ずしもご満足いただけるような教育ができなかったかもしれません。
冒頭で、「わたしの胸の中に詰まっている、その感情の、強い順に3つ」という言い方をしましたけれども、4つ目に、いや、もっと強い感情で、「ああしてやりたかった、もっともっと、こうしてやりたかった」という気持ちが、強く強くあります。
お子様たちは、これからの人生、花梨がいっぱい、ホタルがいっぱい、歌声がいっぱい、真心がいっぱいの、このみなみを精神のふるさと、魂の原点として、「南中生でほんとうによかった」「南中の卒業生であることを誇りに思う」と力強く生き抜いていってくれるものと信じています。
3年間、PTA活動、すこやかみなみネット事業などを通して、本校、本校区の教育をご支援くださいましたことに心から感謝申し上げ、卒業生の限りない前途を祝し、わたしの式辞といたします。(平成20年3月16日)
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