ゑの巣

ここでは管理人個人の日々の妄言、妄想、創作などを世に晒しています。ごゆるりと。

学習の場

2014年12月09日 23時30分44秒 | Weblog
イラストレーターと芸術家とで求められるスキルが微妙に違う事に
気が付き始めたのは、比較的最近のことで、前者は構図やデッサン、色彩
解剖学その他諸学というような、アカデミックなスキルをより要求される
のに対し、後者は感性や閃き、独創性を強く要求される。

最近はどうなのか知らないが、義務教育における美術の授業では後者を
重んじる。それは、感性などの能力がスキルとして授ける事の出来ない、
しかし放置すれば枯れる類のものという観点からだと聞いた。
本来、美術の授業が目指すところは『豊かな感性を育む』であるので、
なんら間違ったところはない。

しかし、そこから先に進もうとした場合、それまでにしていた事と全く
異なることをしなくてはならない。往々にしてまず最初にぶつかるのが
美術系予備校の存在である。美大進学するにしてもプロへの土台固めで
あっても、教える内容はかなりアカデミックなもので、個人的にも初めて
件の場所を訪ねたとき、大いに驚かされたものである。

そこでめでたく美大芸大に合格したとしても、その大学で教える事は
ものにもよるが感性主体の芸術家を育てるものであることが多い。
なので、入学後しばらくは講師や教授陣から『予備校絵画』の烙印を
作品に押され続ける日々が続く人も、それなりの数存在する。

ほぼ最初から職業絵描きの道を示している専門学校ではどうなのか、
詳しい内情は知らないが、イラストレーター専修のところ以外では、
多くの学校がツールの使い方を教えるといった『外堀埋め』で時間を
費やすと思われ、さらに言えばそもそも時間が少ない。

前置きが長くなったが、例えば絵描き関連の仕事をしていて、己の
スキルに足りないものを感じた時に、勉強しなおせる場所があるの
だろうか、ということがにわかに気になった次第である。

職場で学べばよかろうという話もあるが、現場で学べるものばかりとは
限らず、しかし現場で必要になる能力というものがあるので、それを
どうにかするには、という話である。

…何か結論が逸れた気がするが、とりあえず気になったことの羅列までに。
コメント
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