土肥にある金鉱跡。土肥といえば圧倒的に土肥金山だが、そちらには全く目もくれずにその横にひっそり佇むB級な天正金鉱へ。最初はそのあまりの渋さにパスろうとしたが、強烈なB級臭を感じてUターン。数人の訪問者に一人解説者が付く格好で坑道内を含めて案内をしてくれるのだが、それによると安政南海地震による三度の津波(1854年)によって坑道に土砂が入り込んだため、その存在が忘れられていたが、昭和40年(1965年)に発見されて土砂を取り除いて今の形になったとのこと。手掘りの坑道ながら空気を坑道内に取り込む「逆さ階段」の仕組み等、非常に工夫された構造になっていて感心。当時の水銀を使った金の抽出方法(アマルガム法)等の詳しい説明もあって興味深し。義父がゴールド(金)トレーダーだったためかツレを含め、話を聞くだに粗野なトレーダーの血が騒いで興奮状態に陥る。おそらく数十年前に展示設備への投資をやめたのだろうが、金塊鋳造の過程を示した人形展示が露天にあり、風雪を凌いできた感十分。宮古島「まもる君」の江戸時代版みたいであまりに渋すぎる。クライマックスは俄然坑道内だが、長さは100m程度と決して長くはないものの、機械の換気装置がない状態で自然の空気が坑道奥まで到達するにはこの長さが限度のようで、その話を聞くと坑道内で突然酸欠に襲われそうで非常にビビる。坑道の先端には龕附(がんつき)という坑道の神様が造られ祀られているが、それをみていると後ろで「うわー、ゲジゲジだ!」との絶叫。岩の割れ目に這うゲジゲジ(正式名称はゲジ目ゲジ科ゲジ属ゲジ→ということはゲジゲジゲジゲジ?)を見てのものだが、その声をキッカケに同行の数人が皆、携帯電話のライトで天井を照らすも、確かに岩の割れ目のほぼ全てに夥しい数のゲジゲジが!その方面は全く苦手な当方としては、一刻も早くそのゲジゲジ密集帯から避難したいのだが、人がやっと1名でスレ違えるかという地下坑道のため、前には叫びながらもゲジゲジをライトで照らし続けて立ち止まる者が!…。アワアワと渋滞している間にも上からゲジゲジが突然首筋にヒタと落ちてきやしないか、こちとら完全にプチパニック! 後で聞くにヒトに害を与えない模様だが、案内の方もあえて天井にゲジゲジが密集している旨のアナウンスはなく、人間には知らない(気づかない)ほうが良いということもある…と痛感。アナウンスしようものなら相当数の方が入坑を怯むのは必至である。出口へは敢えて観光用に新たに掘削した道を通って帰着し、おもいっきり安堵。
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