Side Steps' Today

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ちょっぴり浮気してしまいました(第5弾) その2

2022年03月12日 | 機材マニアック
今回は前回の楽器店ISとは違う楽器店IKへ。当方が学生の時分、イケてる楽器屋と言えばISだったのだが、いまではISは完全に落ちぶれIKが急速に台頭してきたのには栄枯盛衰を感ずるが、その勢いを物語るビル一棟が楽器屋という新築店舗を訪問。そこのベースブースに行くと目指していた6弦(EHB1506MS)が…。Ultimate Ergonomic Headless Bassとの売り文句だが、一番の特徴はマルチスケール(ファンフレットとも)で、1弦から6弦まで全てスケールが異なっており、6弦にいくほどスケールが長くなっている。見た目からしてフレット間隔が等分でないので非常に違和感があるが、各弦に最適なスケールを与えることでサステインが大きく改善する(プレイヤーサイドでは各弦で適度なテンションが保たれる)と言われる。早速6弦の実機を持って試奏するが、コントロールは手前から①ボリューム②バランサー③トーン(ハイ/ロー)④ミッド(ブーストカット/フリケンシー)⑤トグル(アクティブ/パッシブ)という具合。試奏環境は悪くないが、まず弦高がデフォルトで高い…。こんな楽器弾ける人いるのかという弦高だが、見た目ではブリッジで各弦2mmは落とせそうな余裕はある。さらにマルチスケールを初めて弾いたが、ローポジションには違和感がないものの、ハイフレットは目の錯覚を起こしそうな角度になっており、早くもクラクラしてくる(瞑目して弾け!ということだ)。体が覚えているフレット感覚が全く違うため従来のように目を瞑って弾くことは当面できず、相当の慣れが必要そう。また、剛性を持たせるためかネックが意外と分厚く、ネック裏のRがキツい。いろいろコントロールをイジってみるも、②バランサー③トーンの効きに対して、④ミッドのフリケンシーの効き具合が絶大すぎて演奏中に変わってしまいそうで逆に怖いほど。木材や木目はあまり気にしない性質なのだが、ネック裏はオイルフィニッシュながら、ザラとした木目であって好みでない。購入していろいろ時間を掛けて調整してみれば使える水準と思ったが、量産品であって今後は中古も出てくる筈。もともとの新品価格も破格で25万円弱の定価のところ19万円弱と25%オフで売られており(執筆時点)、しばらくは価格動向や同様の他製品の出現を待ちながら様子見姿勢か。(完)