Side Steps' Today

裏版Side Steps' Today

散財日記

2009年02月23日 | CD批評
ハジメ=ヨシザワ「Inncont Nocturne」
完全なジャケ買いなJAZZトリオ。ジャケは典型的なる、直観的には外国人向けお土産のようなチープな印象さえ与える内容ながら、セピアなトーンがまさに中身のCDにも。サウンドはややソフトフォーカス的な柔らかさがあるが、レコーディングは2008年2月のもので全曲本人のオリジナル。曲はかなり分かりやすいキャッチーな内容だが、ベースのデイブ=カーペンターの遺作(ジャケ裏には"May Mr.Dave Carpenter's soul rest in peace"とある)であると聴けば、なんだかセンチな気分でこのCDを聴くこともでき、それにもフィットする"確かに静かな秀作"と思料。レコーディングであまりにもやる気がなくて矢野顕子に恫喝されたという都市伝説?のような話のあるアースキン(ピーター=アースキン)が叩いているが、ここでは、決してやる気を喪失していないように聴こえるが、ちょっとやる気のないダルなサウンドの方が逆にフィットするかも。なかにはなかなかハードな曲もあるのだが、冷静さを欠かず、感心。寡聞ながら初めて名を聞くが、本当に自分の寡聞さを思い知る。日本人独特な、かなりキッチリした演奏ながら、ソフトなトーンや曲とのバランスが素晴らしく、つい、家で寛ぎたい「休息モードな時」には多聴。