ハリーの「聴いて食べて呑んで」

日々増殖を続ける音源や、訪問した店、訪れた近代建築などの備忘録

Charlie Watts (1941-2021)

2021年08月28日 | クラシック・ロック

 

チャーリー・ワッツ(Charlie Watts)が亡くなった。先日発表されたツアーへの不参加が表明されていた以前から既に具合は悪かったのだろう(死因はまだ発表されていない)。もう80歳だったし仕方がないことは分かっているが、どうにもやり切れない。ザ・ローリング・ストーンズ(The Rolling Stones)の不動のドラマーとしてミック(Mick Jagger)とキース(Keith Richards)という、どちらも最高峰のロック・アイコンといえるド派手なフロントマン2人を支え、いつも我関せずと飄々とプレイする姿が印象的だった。どんな時でも自分の才能をひけらかすことはなかったし、インタビューでも自分のドラマーとしての技量の足りなさを嘆く発言ばかりが目立った。「ロックなんて好きじゃないね。」と公言し、自分はミックとキースの為にプレイしているのだと。でもストーンズを、ロックを聴き込んでいる人なら分かる。ストーンズのようなバンドのバックでプレイするのがどれほど大変な事で、どれほど技術を擁することかを。

ストーンズはリズムの取り方も独特。過去のインタビュー記事などによるとそれはバンドが通常のようにドラムやベースを軸にするのではなく、キースの演奏を軸にしているからだという。ご存じの通りキースはいわゆる正確なタイミングで弾くギタリストではないし、リズムの取り方は自由奔放なので、おのずとバンドの演奏も普通のロックとはちょっと違うものになる。そもそもチャーリーもスネアを打つ時にハイハットを抜くクセがあるし。ストーンズのコピーバンドを聴いても全然面白くなく、カラオケなどでストーンズを歌っても誰も”キマらない”、一流バンドでさえライヴでストーンズのカヴァーを演ると”何だか違う…”のはこのバンドの独特なグルーヴがあるからだと思う。

 

知らない人もあるかもしれないが、チャーリーはバンドのアート・ディレクター的な役割も担っていた。映像でもステージ・セットやらアート・ワークをミックとチャーリーが担当者から説明を受けている場面が時折出てくる。当然ミック1人がやっているだろうイメージがあったので、Licksの頃だったかチャーリーも参加しているのを知った時には自分も驚いたものだ。イメージといえば、バンド内のドラッグ禍とは無縁でクリーンに見えたが、実際には随分遅れて80年代に入ってから、つまり結構な年齢になってから依存症になったのだそうだ。その為かその頃のアルバムでは実は演奏していない曲もあると聞いたことがある。

あぁ、これでストーンズはもう元のバンドには戻れなくなってしまった。ビル・ワイマン(Bill Wyman)が抜けた時にもそう思ったが、あの頃はバンドに流入したテクノロジーが既にバンド・サウンドを変えていたので、音楽的にはともかく世間的にあまり大きなダメージにはならずバンドを存続させることが出来ていた(自分には「Stripped」をビル・ワイマンと演っていたら…という妄想が残ったが)。しかし、チャーリーが抜けたというと、これは流石に…。彼らのことだからツアーはきっと実施されるだろうが、後釜のスティーヴ・ジョーダン(Steve Jordan)の跳ねるようなスネアはやっぱりストーンズとは違う。

中学生の時に初めてストーンズを聴いてから、ずっと聴き続けてきた。ほんの短い一時期(初来日の頃)を除いて軸はずっとそこにあった。幸いその間にメンバーが亡くなることは無かったが、彼らの歩んできた激動の道程や、現在の年齢を考えるとそれは奇跡的なことだったと言える。ついにこういう時期が来てしまったのか。我々ファンのみならず、同じミュージシャンからも愛されるキャラクターで、エレガントだったチャーリー。ストーンズ以外でロック・ドラムは叩かない。世界一のロックンロール・バンドのドラマーが実はジャズ・ドラマーだなんて素敵じゃないか。武道館でのメンバー紹介で、限を尽くして思いっきり名前を叫んだヨ。寂しいな。R.I.P.

 

      Charlie Watts  (1941-2021)

 

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森本工房 (取り寄せ) @岐阜県揖斐郡揖斐川町

2021年08月28日 | 岐阜県(西濃)

一度寄ってみたいと思いつつ、今まで機会が無かった岐阜県揖斐川町の手造りハムの「森本工房」。本場ドイツ仕込みというハム、ソーセージの店。店にはまだ行けていないが、ついでがあったので自家用に商品を取り寄せてみた。ネットから注文したのは「森のハム・ソーセージ・6点セット」というもの(写真下・HPから拝借)。

 

洒落た箱に梱包されているのは「美濃いびフランクフルト(×2本)」「ポークソーセージ(×4本)」「森のハーブソーセージ(×5本)」「森のほうじ茶フランク(×2本)」「森の黒こしょうモモハム(170g)」「森のベーコン(140g)」という内容。こういうのを手にするとバーッと次々開けて食べてしまう性質なので、また一つ一つの写真は撮り忘れた(苦笑)。商品の案内に食べ方が載っているのだが、いくつかあるうち”一番おいしい方法”として「電子レンジで2分(※)加熱してフライパンで焼き目を付けて焼く」(※注・読み間違いです)とあったので指示に従ってみた。

ワインを用意して、まずは「ポークソーセージ」から。細かいワット数まで指摘が無かったので500Wで2分加熱してみたが、明らかに加熱し過ぎで水分と肉汁がずいぶんと出てしまった。もったいない…。実は”20秒”と書いてあったのを2分と読み違えていたのだった(老眼の弊害か…涙)。2本だけでヨカッタ。次からは慎重に加熱。フライパンに移して焼き目を付ける。妻とそのまま食べてみた。うん、旨い。肉の味がしっかりとして風味が良い。スパイスの使い方は派手過ぎないのもいい感じ。マスタードや粒マスタードを付けたりもして、あっという間になくなった。次は「美濃いびフランクフルト」。たぶん中身は同じだが太い分、口に入った時の存在感が違う。パンパンに膨張したフランクから溢れる脂。脂が旨いナー。次は太い「ほうじ茶フランク」。ほうじ茶って分かるのかなと思ったが、しっかりとほうじ茶の風味がして、これはこれでいい。「黒こしょうモモハム」は全体が黒胡椒を砕いた粒で覆われている。包丁でカットしてそのままで。歯応えも味わいも充分。他所で買ってきたバゲットをカットして、間につまんで口をリセットしたり、タプナード・ソースをちょこんとやったり、なんて2人でやっているとあっという間にベーコン以外は食べ切ってしまい、ワインは1本空になってしまった…。次は是非店に行って、食べていない種類のハム、ソーセージを買って帰ろう。(勘定は¥6,500程・送料込)

森本工房

岐阜県揖斐郡揖斐川町北方1405-3

 

( 岐阜 ぎふ いびがわ町 もりもとこうぼう ハム ソーセージ 取り寄せ 本場ドイツ仕込み 手作りハム )

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