ハリーの「聴いて食べて呑んで」

日々増殖を続ける音源や、訪問した店、訪れた近代建築などの備忘録

Fresh / Sly and The Family Stone

2021年08月01日 | ソウル・ファンク・R&B

Fresh / Sly and The Family Stone (1973)

スライ&ザ・ファミリー・ストーン(Sly and The Family Stone)1973年発売の6枚目のオリジナル・アルバム。60年代末のアメリカのミュージック・シーンを駆け抜けた奇才スライ・ストーンも以前のような爆発的な勢いを感じさせず、一部では”翳り”などと評されたよう。自分はこのアルバムの曲を全く初めて聴くわけではないが(コンピ盤とかで聴いている)、この頃のスライの独特な暗さがあまりピンと来なくて、しっかりとアルバムを購入して聴くのは初めて。

スライのヴォーカルは地声なのかエフェクトがかかっているのか知らないが、変幻自在という感じ。ある時は太く、ある時はふざけているかのように軽く。しかし何といってもドラム・マシーンの一部使用が特別な雰囲気を作り出しており、曲中で”Dance To The Music!"と過去のヒット曲と同じフレーズを繰り返しているものの、とても踊れそうにない不思議なリズムが随所に。ラリー・グラハム(Larry Graham)らのメンバーが抜け、リズム隊は一新されているが、ベースのラスティー・アレン(Rustee Allen)は、ラリーのチョッパー・ベースにも負けない複雑なフレーズで特色を出している。これはファンクというよりも(スティーヴィー・ワンダー<Stevie Wonder>などを称した”ニュー・ソウル”と呼ばれる範疇なんじゃないか。このモコモコとしたベース・ラインがだんだん癖になるんだよなァ。知らず知らずのうちに耳がベース・ラインばかり追いかけていることも。のちにレッチリ(Red Hot Chili Peppers)がカヴァーした「If You Want Me To Stay」もそのひとつ。きっとこのアルバムは”早過ぎた”んだろう。

オークションにて購入(¥400)

  • Label‏ : ‎ EPIC
  • ASIN ‏ : ‎ B0013384K6
  • Disc ‏ : ‎ 1
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