岐阜駅の南側を自転車でブラブラしていた日曜日の昼下がり。加納の「二文字屋」の向こうにあった武田五一設計の「旧・加納町役場庁舎」(大正15年・1926・建造◇)が取り壊され更地になっていて大ショックを受ける。岐阜市内に残る数少ない貴重な近代建築で、国の登録有形文化財にも指定されていたというのに…。近代建築はいま”耐震”という問題に直面してはいるが、文化財指定されていてもダメか…。
近辺をウロウロした割には他に面白い建物には遭遇出来ず、昼食に向かったのはとんかつの「ふくべ」。JR、名鉄岐阜両駅から近いが線路の東側にあるので目立たない場所にある(電車からは壁面の文字看板がよく見えます)。創業は平成7年(1995)と古くはないが、主人は以前柳ヶ瀬で店をやっていた料理人だとか。打ちっぱなしのモダンな店舗の中に入ると、カウンター席のみが10席程。壁に貼られたメニューから「とんかつ定食」をお願いする。
作務衣を着た主人が肉を叩き、衣を付け、揚げていく。静かな揚げ音が響く店内には先客が1人居たが、後から入ってきたカップルに女将さんが「あ、出すの忘れてた。」とランチメニューを取り出して見せる。あれ、値段も全然違うじゃないか(※)と何かしっくりこなかったが、ま、いいや(苦笑)。出来上がった「とんかつ定食」はご飯と味噌汁、それに漬物が付く。付け合わせは山盛りの千切りキャベツ。かつはしっかりめの揚げ。縦横に包丁が入り10切れになっていても口を大きくしないといけないぐらい分厚く、ロースの脂身が甘くて旨い。肉を噛みしめる喜びが感じられて幸せ。少なめにしてもらったご飯はやはり少し足りなくなったが(多くもしてくれるようです)、これでも量をセーブしている自分には丁度いい。次は「みそかつ」を。(勘定は¥1,350)
※ランチメニューの肉はやや小さめなようです
とんかつの店 ふくべ
岐阜県岐阜市高砂町2-3
( 岐阜 ぎふ ふくべ 豚カツ トンカツ 味噌カツ 味噌かつ みそかつ ランチ 定食 近代建築 国登録有形文化財 取り壊し 取壊し 老朽化 耐震問題 )