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ハリーの「聴いて食べて呑んで」

日々増殖を続ける音源や、訪問した店、訪れた近代建築などの備忘録

御園丸正 @名古屋市中区・伏見

2022年05月07日 | 名古屋(中区 老舗)

御園座で老母と歌舞伎観劇をした折りに場内での昼食用に買ったのは御園通りにある魚屋経営の弁当屋「御園丸正」の弁当。母を会場で待たせ、店まで買いに行った。昼時ともなると近隣のサラリーマンやらリタイアした年配客でごったがえす人気の店。一度買ってみたいナと思っていたがなかなか機会が作れなかったので願ったり叶ったり。鮮魚店としては昭和元年(1926)創業なのだとか。店に入ると棚に様々な弁当のパックが並べられている。壁側の棚にはお惣菜のパックも沢山。以前は店内で飲食をしている人も居たが、コロナ禍だからか食べている人は居なかった。選んだのは「丸正のり弁当」。これを2つとペットボトルのお茶を2本購入し、御園座館内に戻る。

ちょうど昼に開演となるのでその前に席で弁当を広げた。横長のパックには紅鮭と鰆(さわら)の西京漬を焼いたのがどーんと横たわっている。他にも玉子焼、ちくわの磯辺揚げ、お浸し、黒豆などがぎっしり。もちろん”のり弁”なのでその下には海苔が敷いてあり、その下には鰹節、明太子、昆布が隠れている。焼魚はさすが鮮魚店だけあって身も厚く、冷めていても旨い。高くない弁当だが量もしっかりなので、母は食べ切れなかったようだ。以前だったらまずこの魚やおかずで酒を呑んで、締めに下のご飯を食べて、ということが出来たが、現在御園座の場内では飲酒が禁止されているので叶わず。次は是非そうしたいナ。(勘定は¥830/個)

この後の記事はこちら (2

 

御園丸正

愛知県名古屋市中区栄1-7-20

 

( 名古屋 なごや 伏見 伏見 みそのまるしょう 丸正 鮮魚店 魚屋 御園座 歌舞伎 弁当 持ち帰り弁当 惣菜 )

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新潟 @名古屋市中区・鶴舞

2022年01月28日 | 名古屋(中区 老舗)

以前から気になっていた鶴舞の喫茶店「新潟」。鶴間公園の北の交差点にあり、店のあるビルも洒落た白い枠に茶色のタイル壁と渋い。店名の由来は先代のご出身地からだそうで、創業は昭和27年(1952)だとか。店内はシャンデリアが下がり、所狭しとテーブルが並んでいる。中にはゲーム卓もあるし、調理カウンターにはオレンジ色のポップなペンダント・ライトが下がる昭和喫茶風情。たばこ売場もあるのでもちろん喫煙可。各テーブルにはマッチも常備してある。年配のご夫婦と給仕女性でやっていらっしゃるようだ。この地方の数多ある喫茶店と同様、食事メニューは充実していて、ラーメン、うどん、丼物、定食と沢山。「スパゲティ」と告げると、「イタリアン、ミート、インディアンとありますが…。」と訊かれたので「ミート」でお願いした。すぐに紙ナプキン巻フォークとタバスコが用意される。

「(ミート)スパゲティ」は鉄板にのってやって来た。上からかけられたミートソースは明らかに少なめ。玉子敷きタイプだったが、玉子液を注いでから少し時間が経ったようで、すでに薄焼き玉子状態になっている。さっそくフォークでクルクルと巻いていただく。スパゲティはかなり軟らかい茹で加減。ソースは細かく切った人参やマッシュルームが入っていて、いわゆる”ボロネーゼ”風ではなくトマトソース系。喫茶店ではよくあることだが、味わいからすると業務用のものかもしれない(未確認)。メニューには内容不明だが「朝食」っていうのもあったので、もし朝にこの辺りに居ることがあったらまた寄ってみよう。(勘定は¥550)

この後の記事はこちら (2

 

喫茶 新潟

愛知県名古屋市中区千代田5-22-38

 

( 名古屋 なごや つるまい 鶴間公園 つるまこうえん にいがた 喫茶新潟 モーニング コーヒー 純喫茶 スパゲッティー スパゲティー 鉄板スパゲティー 鉄板スパ )

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井筒冨 @名古屋市中区・千代田

2022年01月24日 | 名古屋(中区 老舗)

千代田であるうどん屋へ行くも長期休業中とのこと。そこで近くの創業が大正2年(1913)というから100年以上もの歴史がある麺処「井筒冨」へ。元々は東区で創業し、上前津を経て昭和28年からこちらで営業されているそうで、現在4代目だとか。軽く腹に入れたいナと暖簾をくぐって中に入ると、間口は狭いが奥に深い店舗。テーブル席に腰掛け、品書きから「おろしたぬき」を選ぶ。麺はどれにも出来るということなので「きしめんで、冷たいの」とお願いした。

あっという間に出てきた「おろしたぬき」はきしめんの上に大根おろし、山菜、揚げ玉がのっている。つゆは濃いが甘味があってまろやかな口当たり。”ころ”を注文した訳ではないがつゆの量は多くない(←”ころ”と”冷たいの”は同義とは限りません)。きしめんを手繰っていく。幅や厚さは標準的。麺はかなり軟らかめ。いつもこうなのかは知らないが、自分にはちょっと緩すぎるかな。ザクザクの食感の揚げ玉がいいかんじ。つゆに揚げ玉の油が混ざっていき、だんだん味が変わってくるのもいい。スルスルっといただいて勘定してもらう。次は丼物にしてみよう。(勘定は¥800)

 

 


 

↓ コーヒー豆を買いに行った創業して66年という卸売の「カワチ珈琲商会」。喫茶店の看板で名前を見たことがある人も多いだろう。駐車場内に販売所があるのだが(写真下1枚目)棚に豆が全く無い。「あれ?」と思っていると店の方が出てきて「今日で廃業することになったんです。」とのこと(驚)。卸業を廃業するのか、この販売所を廃業するのか訊かなかったが、「せっかく来ていただいたのに…。」とカレンダーだけ下さった。

 

 

 


 

 

めん処 井筒冨

愛知県名古屋市中区千代田3-33-13

 

( 名古屋 名古屋 千代田 ちよだ 鶴舞 つるまい いづつとみ うどん そば 蕎麦 きしめん 麺類食堂 丼物 カワチコーヒー カワチ珈琲 カワチのコーヒー 喫茶店 珈琲 ) 

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島正 (3) @名古屋市中区・伏見

2021年11月16日 | 名古屋(中区 老舗)

御園座」で歌舞伎を観終わって、老母を近くのホテルの部屋で休ませた後に「呑みに行こう」と誘い出すも、脚が弱い母は消極的。「1人で好きなとこ行ってきて。」と言われたが、折角のハレの日だからと歩ける範囲というシバリで呑みに連れ出した。前回の観劇時は「大甚本店」だったが、今回選んだ店は創業昭和24年(1949)の「島正」。まだコロナの緊急事態宣言が解除されたばかりだが(訪問10月)せっかく店まで歩いて行って満席では母(の脚)が終わってしまう。事前に店に電話を入れてみたがやはり席は予約できないそう。タクシーを呼ぶには近過ぎるので、開店時間に合わせてがんばって歩かせ、何とか店に到着(ホテルからのたった400mが遠い遠い・苦笑)。無事席が空いていたので座ることが出来た。ホッ。

久しぶりの訪問だったが、カウンター席の上には調理場と席を隔てる引き窓が造作されていた。なるほどコロナ対策か。客は早くも6分の入り。調理場は若い人達だけで回していて、主人は入口近くの椅子に座って悠々自適といった感じだ。まずは何はなくともビール。瓶ビール(サッポロラガー)を注文して2人で乾杯。冷たいのをグイッとやる。ふぅ、ウメー。お通しはじゃこおろし。焼鳥の「ねぎま(豚)串塩焼き」「心臓(鳥)串塩焼き」「砂肝(鳥)串塩焼き」を注文した。鉄串で焼き上がった焼鳥を頬張りながら、観たばかりの玉三郎の話で盛り上がる。「こういう雰囲気で呑むの久しぶり。」という母。高齢ゆえに人混みは避けさせていたので、彼女は外食自体が久しぶり。自分だって呑みに出るのは久しぶりだ。酒場独特の喧騒の中、やっと呑める幸せ。

酒を”どん燗(ぬる燗)”でお願いする。こちらの酒は「賀茂鶴」の上等酒。「おでん盛り合わせ」と一緒にいただく。漆黒の味噌に漬かったおでん種は、大根、豆腐、こんにゃく、玉子、里芋、牛すじ(ちなみに大根のみ単品では注文出来ない)。見た目は濃くて辛そうだが、実はサラッとしていて甘味も控えめ。あっさりといただける。最後は「串カツ」を味噌2本、醤油1本で追加。味噌はどての鍋にドボンと。串カツの醤油って初めてだったのだが、何か特製の醤油だれでもあるのかと思っていたら、何のことは無い、自分で卓上の醤油をかけてくれと。量は多くないが、色々食べて喉も潤して満足。勘定してもらった。さて、ホテルまで送り届ける400mが歩けるのか…。(勘定は¥5,100)

以前の記事はこちらこちら

どて焼き 島正

愛知県名古屋市中区栄2-1-19

 

( 名古屋 なごや 伏見 ふしみ しましょう おでん 味噌おでん どて味噌 老舗 島田正吾 池波正太郎 散歩のとき何か食べたくなって きむらや 屋台 ) 

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一冨士 (2) @名古屋市中区・伏見

2021年11月08日 | 名古屋(中区 老舗)

老母を御園座に連れて行った時の観劇前の食事。母は脚が悪いので歩いて行ける範囲が限られる。そこで近くの「一冨士」へ。創業は大正12年(1923)。母の牛歩に付き添いながら店の暖簾をくぐる。落ち着いた雰囲気の店内に先客はまだ1組のみ。昼に近くなると客が増えてくるが、ここは客層が良く、人が多くてもガチャガチャしないのがいい感じ。観劇の日は”ハレの日”でもあるので、ちょっと呑もうと誘う。まずはビール(プレモル中瓶)と、日本盛をどん燗(ぬる燗)で頼み、つまみは「う巻」、「きもてり」、「かしわのしもふり」、そして「香の物」をお願いした。まずはビールで乾杯して乾燥した喉を湿らせる。週に1度は母と夕食を共にする日を決めているが、彼女は酒好きなので何でも嗜む(一番好きなのはウイスキーだそう)。歳をとっても酒が呑めるのはいいことだ。

「う巻」はしっとりとした玉子焼きの中に崩れ鰻。さすがの仕上がり。味加減良く、旨い。「きもてり」はしっかりとした苦味。これも旨いナー。この辺りで酒に。「かしわのしもふり」はふわっとした口当たり。生姜醤油につけていただくが、色が淡いので白醤油でも使っているかな。各品はこちらから言わずとも皿を2つに分けてくれているのは有難い。「香の物」は、守口漬、白菜、かぶ、きゅうり、茄子などと多彩。さすが老舗の香の物。漬け加減良く、母も「これ美味しいね。」と沢山つまんでいた。これがまた酒にピッタリだ。さて、呑ませ過ぎると観劇中にイビキをかきかねないので(笑)、この辺りで母に「長焼御飯」を追加。吸物と香の物が付いている。塗りの器に並べられた長焼はたれ濃いめ。母にはご飯の量が多いので予想通りこちらに半分くらい回って来た。しっかりめの焼き(もちろん直焼き)で香ばしく旨い。さて時間なのでそろそろ勘定を。自分もイビキをかかないようにしないと(笑)。(勘定は¥7,000程)

以前の記事はこちら

 

うなぎ ふぐ 一冨士

愛知県名古屋市中区栄2-2-7

 

( 名古屋 なごや 伏見 ふしみ いちふじ 一富士 鰻 河豚 日本料理 老舗 広小路 どんかん 鈍燗 鰻丼 うなぎ丼 昼呑み 昼酒 )

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河文 @名古屋市中区・丸の内

2021年10月13日 | 名古屋(中区 老舗)

清須越しで名古屋に移り住んだ河内屋文左衛門が棒振りの魚屋として創業し、400年もの歴史を持つ名古屋を代表する料亭「河文」。以前に茶房を利用したことがあるが、料亭は通常1人では利用出来ないし、他の客の手前、建物の中を巡ることは出来ないものなのだが、以前に上飯田の「志ら玉」や、白壁の「か茂免」を訪れた時と同様に、若女将による建物や料理の案内が含まれた食事の企画があったので参加してみた。

まずは参加者を引き連れての館内の案内。若女将が河文の歴史や建物、季節に合わせてあちらこちらに配置してある物の意味やらを快活な口ぶりで裏話を交えながら楽しく説明してくれる。この一帯は空襲で焼けてしまったので、建物は戦後すぐのもの(最近大規模な改修が行われたとのこと)。主屋の部分は昭和25年、篠田進、川口喜代枝による数寄屋建築。よくもそんな時期にこれだけ贅を尽くした建材が集められたものだ。水を張った中庭と「水鏡の間」は昭和46年、谷口吉郎設計によるもの。最近ではG20(金融世界経済に関する首脳会合)の外相主催夕食会の際に利用されたのだとか。周りには高いビルもあるので警備などは1年がかりで準備が進められたそう。そんな裏話なども興味深い。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

部屋を移して食事会。掛軸(←約600本あるそうだ)と部屋の意匠を説明してもらい、コロナ禍とあって1人1テーブルで同じ方向を向いて学校の教室のように着席した。食事の前にアレルギーや苦手な食材が無いか訊かれたのだが、こちら河文では事前申告ではなく客が揃ってから本人に訊き、不都合のある食材があった場合にはその場でその人の分だけ料理を変えるというのだから凄い(当人の正しい申告を確認するためだそう)。現在こちらには20人の板前が居てその半分は女性なのだとか。しかも最近になって女性を採用したのではなく昔からの気風なのだそうだ。

時節柄、酒類は提供出来ないということで自家製ジンジャーエールで我慢したが、菊の花びらが浮かんだ菊酒、先付(前菜)、八寸、椀物(煮物)、向付(刺身)と料理が進んでいく。こちらで使用している器は、戦前のものは空襲で全て消失してしまったため、後から揃えられたものだそう。訪れたのは不老長寿を願う”重陽(ちょうよう)の節句”の時期(※訪問9月)だったので、どの皿にも不老長寿を願う菊の花(もって菊)があしらわれていて、茄子など秋の食材を食べるのが習わしだという。最後には鰹のづけや香の物でごはん、止め椀(味噌汁)をいただき、鱧団子のうどん、そして最後に水菓子(葡萄寄せ)をいただいて、了。

料亭では本来食事の内容説明は無いものだが、ここでは若女将がそれぞれの料理にはどういう意味が込められているか、どういう食材を使っているかなど丁寧に教えてくれ、同時にマナー講座をしてくれた。食事の最中にも、日本文化のこと、茶道の流派のことなど、色々な話を興味深く教えてくれる。若いが大したものだ。特に茶道や尺八など現在日本で関与人口が激減している伝統文化を、大陸の某大国が始祖である自分たちの国に取り戻そうとしていて、人材や銘品を含む様々なものが急激に某国に流出している話には身をつまされた。

最後に菓子と抹茶をいただき(→そもそも懐石料理とはこの御茶をいただくための前奏なのだ)、散会。現在は創業一族ではなく他の資本が入っている「河文」だが、守っていこうとしているものは変わらず継承されているようだ。次はどなたかに接待で呼んでいただいて…。(勘定は¥11,000程)

以前の茶房の記事はこちら

 

 

 

  

河文

愛知県名古屋市中区丸の内2-12-19

 

( 名古屋 なごや かわぶん 料亭河文 老舗料亭 和食会席 懐石 料亭 旧暦 尾張徳川家御用達 国登録有形文化財 プラン ドゥ シー )

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びぎん @名古屋市中区・栄

2021年05月23日 | 名古屋(中区 老舗)

コロナ禍だからかどうかは分からないが、何度も通った店や、もう一度行こうと思っていた店が無くなっていることが殊の外増えてきた。この日も久しぶりに昼食をと栄の”むつみ小路”にある「キッチン・ゲラン」を覗いたら、すでに新しい店舗の造作途中…。あぁ、残念。まだ他に辞めてしまった店がいっぱいありそうだなァ…。

昼食後に寄ったのは”珈琲だけの店”「びぎん」。創業は昭和26年(1951)だとか。かつては洋食店だったそう。先代が自家焙煎に早くから取り組んで”珈琲だけの店”になったのだとか。現在は代替わりして3代目らしい。階段を降りて地下の店の扉を開けると、中はカウンター席のみ。こちら看板通り、コーヒー以外は菓子も何も無く、もちろんモーニング・サービスとかも無い名古屋では珍しいコーヒー専門店。主人の前に腰掛けてメニューから”当店自慢の”とあった「モカブレンド」をお願いした。主人が豆をその場で挽いて、小さいネルを使って1杯づつ丁寧に淹れている。温められた小さめのカップに注いで完成。サーヴされた。

店に入った時からいい香りが漂っていたが、口元に近づけるとしっかりとした焙煎香が感じられる。ぐっと濃いめの味わいで、苦味もしっかり。旨い。個人的には何か甘いものをつまみたいところだけれど、本当に”珈琲だけ”で何も無いので仕方がない。店に入って来た他の客は、たまたまなのか2人とも本を広げていた。自分は店でそこまでゆっくり出来る性質ではないので、1杯をゆっくりと味わい、勘定してもらった。こちらでは自家焙煎した豆も売っているので次は買って帰ろうかな。(勘定は¥550)

 

 


 

↓ 取り壊しが決まっている「栄町ビル」(昭和39年・1964・建造)。今はもう中古レコード店と地階のグルメフロアの数軒が営業しているのみになって他の店舗は撤退が済んでいた。このビルでは色々食べたり買ったりしたなァ。

 

 

地階のグルメフロアにあった店舗の記事はこちら

・ジュース・サンドイッチ「うめや
・とんかつ・ハンバーグ「いし河
・天ぷら「松月
・スパゲッティ「チャオ
・喫茶「ペリカン

 


 

 

珈琲だけの店 びぎん

愛知県名古屋市中区栄3-4-26

 

( 名古屋 なごや 栄 さかえ びぎん コーヒー 珈琲 喫茶店 純喫茶 近代建築 栄町ビルグルメフロア 解体 閉店 )

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大甚本店 (5) @名古屋市中区・伏見

2020年10月21日 | 名古屋(中区 老舗)

芝居がはねた後、高齢の母を連れて創業明治40年(1907)の名古屋を代表する酒場「大甚本店」へ。母ぐらいの年齢の女性は1人だけで酒場へ行くことはなかったろうし、亡くなった父も自分のように呑み歩くような人ではなかったので、初めてこういう酒場に入るのだという(←酒は好き)。コロナ以前は激混みで、大きなスーツケースを持った人がなだれ込んで来たり、予約済みのグループ客が多くなったりして随分足が遠のいていたが、入れるだろうかと危惧しながら覗くと店内は充分に席が空いている状態。6時過ぎと遅かったが土曜の夜、さすがの大甚もコロナ禍とあっては始終満席とはいかないのだろうか(近くの中店も休業していた…)。こちらとしては願ったり叶ったり(混んでいたら席が空いていても避けようと思っていた)。

奥の板場の前の席に案内され、ウキウキの母を座らせる。まずは「酒の大きいのを”どん燗”(ぬる燗)で。」とお願いした。つまみは任せると言われたので向かいのケースから「鯛の刺身」、いつもの平台に行って「山芋の短冊」を取って来た。すぐに運ばれた徳利(賀茂鶴特級酒)を手に取って母の銚子に注ぎ、乾杯。ふっと鼻腔に樽の香りが広がる。この日、お燗番の女将さんの姿が見えなかったがどうしたのだろう…。刺身はしっかりとした切り付けで、皮も添えてあるし盛り付けも良い。前から居たか知らないが若い板さんなかなかやるナ。母はこんな質素なつまみでも「美味しい美味しい」と喜んでいる。こういう雰囲気の店で呑んでいるっていう気分がイイんだろう。客数に比して平台の惣菜の皿が数少ないのはもう大勢の客が去っていった後なんだろうな。

こちらの店の女性給仕はあちらの子達ばかりだが、黒板の品書きを以って「コレモ注文デキマスヨー。」とやっている。品を読むと「サーモンステーキ」「カキグラタン」「ゴーヤチャンプルー」「明治の牛鍋」なんていう物も。こんなの前あったっけ?。今度頼んでみようかな。自分達のテーブル向かい側に女性1人客が相席で座った。飲物が載っているラミネートが衝立代わり。母は「女の子1人でこんな店に来られるなんてイイねー。」と感心していた。確かに戦前生まれの女性はそうはいかなかったろう(笑)。ここに腰を落ち着けるつもりは無かったので「えいひれ」を追加したくらいで勘定してもらう。ソロバンを弾くのはメガネの主人ではなく息子さんの方。さあ、次はどんな店に行ってみたい?と引き続き老母を連れ回す(←ホテルへ帰って休みたいだろうに…笑)。(勘定は¥2,500程)

以前の記事はこちら (1)(2)(3)(4

この後の記事はこちら (6)(7)(8)(9

 

大甚本店

愛知県名古屋市中区栄1-5-6

 

( 名古屋 なごや 伏見 ふしみ 大甚 だいじん だいじんほんてん 老舗 居酒屋 酒場 御園座 太田和彦 吉田類 )

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川村屋 @名古屋市中区・新栄

2019年12月14日 | 名古屋(中区 老舗)

実は奥の深い名古屋の和菓子。茶事が盛んな名古屋だけに茶席に用いられる菓子に対する評価はとても厳しいらしい。そんな中、一度は訪れてみたいと思っていた新栄の「川村屋」へ。茶席でも信頼度が高いと伝え聞く店だが自分にはそんな機会は無いし、日曜祝日休みの店なのでなかなか訪れる事も出来なかった。たまたま平日の昼間に用事があったので新栄まで足を延ばす。歩いて店の前まで来てびっくり。薄っすらと読める木製看板のみの、なんとも地味な店構え。店の前を歩いて行くサラリーマン達もここが和菓子屋だとは気付いていないんじゃないか。戸を開けて中へ。ショーケースの中には6種程の上生菓子と、いくつかの干菓子、棹物が並んでいるのみ。でもその潔さと凛とした空気が惚れ惚れするほどかっこいい。声をかけたら奥から女将さんが出ていらした。「焼栗」(訪問11月)「光琳菊」「うずら餅」という菓子をお願いして、座って包んでもらうのを待つ。

この日は家に帰るのが遅くなりそうだったので、残念ながら出先での休憩時間にペットボトルのお茶でいただくことに…(涙)。取り出した「焼栗」は表面に焼き目が付いて、しっとりと水気が多くとても滑らかな口当たり。これは旨い。栗の風味がじわっと口に広がる。ペットボトルのお茶で流すのが惜しい(笑)。「光琳菊」は菊の形をした菓子。淡い桃色で中に餅が入っている。この餡はかなり甘め。「うずら餅」は焼き目で模様が付けてある。ぷるんとした生地に包まれていて、餡にはやや酸味というか塩気が感じらる。初めて味わう味。素人には口にするまで味の想像が出来ないのが上生菓子の面白いところ。今は菓子ひとつ取っても説明やこだわりを声高にアピールする事が多いけれど、こうやって派手な事を何ひとつせずに評判を上げるカッコよさ。家が遠いのでなかなか持って帰ることは出来ないが、日々変わるだろう菓子の品揃えを季節毎に味わってみたいものだ。(勘定は¥1,000程)

この後の記事はこちら

 

御菓子司 川村屋

愛知県名古屋市中区新栄2-18-1

 

( 名古屋 なごや 新栄 しんさかえ かわむらや 和菓子 おんかしつかさ 上生菓子 落雁 栗きんとん 藤団子 茶道 茶会 茶菓子 )

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浅井屋 @名古屋市中区・伏見

2019年12月11日 | 名古屋(中区 老舗)

別の場所で呑んだ後、歩いて伏見の御園通商店街を通って帰る時に麺類食堂の「浅井屋」がまだ開いているのに気付いた。表にあるクラシックなデザインの街路灯が黄色いので店も黄色く照らされている。こちら昭和26年(1951)創業という歴史のある店らしい。時間はもう21時を過ぎているが、つい暖簾をくぐってしまった。手前にテーブル席が並び、奥がカウンター席になっているが、そちらはあまり使われていない様子で少々雑多な感じになっている。年配の女将が1人、それにお孫さんと思しき子供が宿題の最中だった(笑)。まず「ビール(中)」と「どて煮」をお願いする(←まだ呑むのか)。

すぐに「ビール(サッポロ黒ラベル)」と「どて煮」が運ばれた。「どて煮」は意外とたっぷりの量。もつ自体はやや小振り。味噌の風味はしっかりと濃いのでビールでちょうどよかった。テレビを見ながら中瓶を空にして、品書きに”おすすめ”とあった「きしめん」をお願いする。品書きには書いてないが「”ころ”で。」と告げれば問題なく注文が通るのはさすが東海地方の麺類食堂。しばらくして運ばれた「きしめん(ころ)」の水面には蒲鉾、ほうれん草、揚げ、花鰹、という基本的な具材。揚げは甘くは煮ていない。まずはつゆをひと口。色こそ濃くないが塩分は強め。キンキンに冷やしている訳ではなく”ぬる”位のの温度でこれはなかなかイイ。麺を手繰ってみるとこれ以上無いくらいのやわ麺。箸で持ち上げようとするとグズグズと崩れてしまいそう。ヨッパライの胃腸消化には抜群だ(笑)。暖簾が仕舞われたので自分が最後の客のよう。急いで掻き込んで勘定してもらった。次は丼物でもいただこうかな。(勘定は¥1,500)

 

浅井屋

愛知県名古屋市中区栄1-7-15

 

( 名古屋 なごや 伏見 ふしみ 御園座 あさいや あさい屋 麺類食堂 大衆食堂 うどん きしめん 丼物 )

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