ハリーの「聴いて食べて呑んで」

日々増殖を続ける音源や、訪問した店、訪れた近代建築などの備忘録

大甚本店 (4) @名古屋市中区・伏見

2015年10月13日 | 名古屋(中区 老舗)

昼はとうに過ぎ、夕方というにはまだ早い夏の終わりの平日午後4時ごろ、まだみなさんしっかり働いているこんな時間に名古屋の伏見に居たら何をするか? 答えは一択、明治40年(1907)の創業の「大甚本店」へ(笑)。夏の終わりで、まだ残暑厳しかったある日の訪問。店の前まで来ると結構な人数の待ちがでていた。ただ居酒屋に並ぶのもみっともないので、遠巻きにして待つ(そんな人が付近に何人も・笑)。すぐに店が開けられ中へ。空いていればいつも座る「突き当たり」の席も、この日は埋まっていたので、入口近くのお燗番の女将さんのすぐ前の席に座り、暑かったので燗ではなく、冷や(常温)をもらう。

酒が用意されたらすぐに立って、惣菜の並ぶ台へ。まずこの日いただいたのは「酢さば(締めさば)」。あれもこれも皿を取って自分の前に並べるのはみっともないので、まずこれだけ。刻み生姜がのせられていて、やや強めの締め加減。暑い日には堪らなく旨い。これを賀茂鶴の特製樽酒でやっつける。周りを見回すと相変わらずひとり客が多いが、旅行者だろうか、結構な人数で予約を入れてきている人も多い。1階は予約でまだ埋まっていない席を除いてすぐに満席になり、後から入って来た人は2階へ案内されている。予約の人こそ2階へ入れちゃえばいいのに(なんて言うと2階を任されている息子さんに怒られるか)。

次に取ってきたのは殻付きの「蝦蛄(しゃこ)」。生姜の効いた甘酢でいただく。この皿を取ってきた途端に、主人がサッとお手拭きを置いてくれる。よく見てるなァ。こういう主人の隙のない所作を見るのが楽しい。季節は外れていて小さいが、とても調子のいい蝦蛄で、これまた旨かった。蝦蛄の水揚げ量が日本一なのは愛知県なんだってね。この日はこれで十分。20分程の滞在で、一番に勘定をお願いすると、主人が大きなソロバンをパチパチとやって値段を教えてくれる。通りのいい声で「暑いで気をつけて帰ってよ!」と声を掛けてもらい、店を出るとまだまだ強い日差しが…。(勘定は¥1,500程)

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大甚本店

愛知県名古屋市中区栄1-5-6

 

( 伏見 ふしみ 大甚 だいじん だいじんほんてん 老舗 居酒屋 太田和彦 吉田類 )


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