河村顕治研究室

健康寿命を延伸するリハビリテーション先端科学研究に取り組む研究室

第46回日本生体医工学会

2007-04-27 | 研究・講演
仙台にて下記の発表を行った。

荷重立位での周期的床前後動揺刺激が脊髄損傷患者の下肢筋群に及ぼす効果
河村 顕治1,加納 良男1,武田 正則2,古澤 一成2,徳弘 昭博2
吉備国際大学 保健科学部1
吉備高原医療リハビリテーションセンター リハビリテーション科2

脊髄損傷者を牽引装置で吊り下げトレッドミル歩行訓練を行うと、脊髄神経回路には繰り返し刺激に対する学習能力があり不全麻痺患者の多くは歩行などの運動機能を再獲得できることが明らかとなってきた。しかし、この訓練は2人以上の理学療法士が患者の足部を持って歩行のパターンを誘導する必要があるため実際に我が国において臨床応用することは困難である。そこで荷重立位で足部を床板に固定し、前後に周期的に動揺させることで下肢筋に筋収縮を誘発させることができるかどうか検討した。その結果、荷重立位での周期的床前後動揺刺激は脊髄損傷患者のうち完全麻痺の患者には下肢筋に有効な筋活動を誘発することはできなかったが、脊髄不全損傷患者においては筋収縮を引き出すことによって脊髄神経回路の適応変化を起こす可能性があることが判明した。

今回は岡山理科大学の山本教授が発表をして欲しいと言うことで発表することになった。
工学系の研究者の多い学会である。
発表したのは下記の専門別研究会である。

専門別研究会13 

<脊髄損傷とME研究会> 頚髄損傷リハビリテーション支援技術の最前線
オーガナイザ・座長 山本敏泰 (岡山理科大学 工学部 知能機械工学科福祉人間工学系列)

荷重立位での周期的床前後動揺刺激が脊髄損傷患者の下肢筋群に及ぼす効果
河村顕治1),加納良男2),武田正則3),古澤一成3),徳弘昭博3)
1)吉備国際大学保健科学部理学療法学科,2)吉備国際大学保健科学部作業療法学科,
3)独立行政法人労働者健康福祉機構 吉備高原医療リハビリテーションセンター リハビリテーション科

中枢性運動疾患者の移動支援?足漕ぎ車いすの電気刺激による駆動制御?
小川陽平1),井上貴嗣3),稲田智久2),田川善彦2)
1)九州工業大学大学院,2)九州工業大学,3)東レ株式会社

下肢麻痺者の歩行再学習・支援システムのためのセンシングとFES制御方式の検討
渡邉高志1),古瀬則夫2)
1) 東北大学情報シナジーセンター,2)宮城工業高等専門学校

受動歩行中の下肢筋群皮質脊髄路興奮性の変調
上林清孝,中島 剛,高橋 真,赤居正美,中澤公孝
(国立身体障害者リハビリテーションセンター研究所)

受動歩行中の位相依存的皮膚反射変調について
中島 剛,上林清孝,高橋 真,赤居正美,中澤公孝
(国立身体障害者リハビリテーションセンター研究所)

吊り上げ式歩行訓練装置の制御シミュレーションに関する考察
池内秀隆 (大分大学 工学部 福祉環境工学科メカトロニクスコース)

部分体重支持トレッドミル歩行時の下肢動力学解析と,その応用
久野弘明,山本敏泰 (岡山理科大学 工学部 知能機械工学科福祉人間工学系列)

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