ーカンパニーメンーTHE COMPANY MEN
2010年 アメリカ
ジョン・ウェルズ監督 ベン・アフレック(ボビー・ウォーカー)クリス・クーパー(フィル・ウッドワード)ケヴィン・コスナー(ジャック・ドーラン)マリア・ベロ(サリー・ウィルコックス)ローズマリー・デウィット(マギー・ウォーカー)クレイグ・T・ネルソン(ジェームズ・サリンジャー)トミー・リー・ジョーンズ(ジーン・マクラリー)
【解説】
解説:リーマン・ショック後の不景気により、会社をリストラされたエリート・ビジネスマンたちの悪戦苦闘を描いた社会派ドラマ。リストラを機に自身の生き方を見つめ直す主人公にふんしたベン・アフレックをはじめ、トミー・リー・ジョーンズ、クリス・クーパー、ケヴィン・コスナーという4人のオスカー受賞者が豪華競演。監督は、テレビドラマ「ER 緊急救命室」「ザ・ホワイトハウス」シリーズのジョン・ウェルズが手掛け、人生の再建に苦戦する男たちの心情をリアルに描き出す。
【あらすじ】
ボストンに本社を構える総合企業の販売部長として必死に働いてきたボビー(ベン・アフレック)は、ある日突然リストラを宣告される。すぐに再就職できると考えていたボビーだったが、現実は想像以上に厳しく解雇手当は底をつき、車も家も手放すことに。そんな中、工務店を営む義兄のもとで大工として働き始めた彼は、自身の生き方を見つめ直していく。(シネマトゥデイ)
【感想】
いきなり告げられる馘首。
リーマンショックがアメリカの経済に与えた影響って、こんなにひどかったのかしら?
ボストンに本社を構える大企業が、赤字の造船部門を鉄道部門と統合し、大規模なリストラを敢行した。
販売部長としてボビー(ベン・アフレック)は、ある日突然リストラを宣告される。
自分を優秀だと信じるボビーは、すぐに再就職できると思っていたが、同じレベルの就職は、とても難しい。
妻の兄ジャック(ケヴィン・コスナー)は内装業をやっていて、ボビーは少し軽く見ていたのだが、背に腹は変えられず、仕事が見つかるまで内装の仕事を手伝うことにした。
それとて、簡単な仕事ではない。
溶接工から重役へ上り詰めたフィル(クリス・クーパー)もリストラを宣告された。
定年間際の馘首で、潰しが利かず焦燥感を露わにし、ついには悲劇が!
会社創立時からの功労者ジーン(トミー・リー・ジョーンズ)は、首を言い渡す役職のサリー(マリア・ベロ)と愛人関係にあった。
CEOの非常な方針に抵抗し続けるが、自らも馘首され、妻と豪邸を捨ててサリーのアパートへ転がり込む。
株価維持のため、自分の給料は絶対下げないCEOの身勝手さ。
そして、どんなエリート社員も会社から外れてしまえばただの人。
現実社会の厳しさ。
自分自身の価値観もなかなか変えられないもどかしさ。
結局は、ボビーはジーンともの作りの会社を始めるというところで物語は終わりますが、現実にはそううまくはいかないのだろうなあと思いました。
この辺がアメリカ映画らしい感じでした。
日本でも、こういうことがバブル崩壊以降、日常的に行われているのでしょう。
ボビーはよい家族に恵まれ、支えてもらいましたが、お父さんの失業とともに家族が崩壊してしまう場合もあるでしょう。
陰気な映画じゃないけど、心が暗くなる映画でした。