マダムようの映画日記

毎日せっせと映画を見ているので、日記形式で記録していきたいと思います。ネタバレありです。コメントは事前承認が必要です。

私は「うつ依存症」の女

2006-07-17 22:46:21 | 映画ーDVD
2001年 エーリク・ショルビャルグ監督 エリザベス・ワーツェル原作 
クリスティーナ・リッチ ジェイソン・ビッグス アン・ヘッチ ミシェル・ウィリアムズ ジョナサン・リース・マイヤーズ ジェシカ・ラング ルー・リード

【解説】
音楽ライターとしてそのキャリアをスタートさせた作家エリザベス・ワーツェルのベストセラー自伝的小説に基づき、うつ病を持つ少女のスキャンダラスな生活を正面から描いた作品。主演は「アダムス・ファミリー」で存在感をアピールし、「バッファロー'66」、「耳に残るは君の歌声」などで大人の女優としてスクリーンに強い印象を残したクリスティーナ・リッチ。彼女は、共同制作者として脚本の書き直しや監督選出にも参加している。監督は、1997年「不眠症 オリジナル版-インソムニア-」で監督デビューを飾り、高い評価を得たエーリク・ショルビャルグ。

【あらすじ】
1986年、若くしてすでにライターとしての才能を高く評価されている少女リジー(クリスティーナ・リッチ)は、念願の名門ハーバード大学に入学。彼女は美しく魅力的で才能にもあふれ、その未来は誰の目にも明るく開かれているように映っていた。しかし、彼女がハーバード大学に持ち込んだ大きな荷物は、タイプライターやスーツケースだけではなかった。夫と別れた母親(ジェシカ・ラング)からの異常なまでの期待、ほとんど途絶えてしまっている父親との微妙な関係、そして、自分の身体を傷つけてしまう「うつ」の症状…。それでも入学当初は全てがうまくいっているように見えた。ルームメイトのルビー(ミッシェル・ウィリアムス)と仲良くなり、大学の権威ある賞を受賞し、ローリング・ストーン誌からは表彰され、パーティではドラッグも男も覚えた。だがそんなある日、リジーの悪ノリから親友ルビーとの関係が壊れてしまう。また、幼い頃に別れた父親の突然の訪問が拍車をかけ、リジーの精神はさらに不安定になっていく。いつしか彼女は「うつ」とドラッグに身を沈めることとなった。仲間たちは精神科医のスターリング(アン・ヘッシュ)の元にリジーを連れて行くが、一向に回復に向かわない。母親が大学に呼び出された頃には、既にボロボロの状態で、リジーは文章もろくに書けなくなっていた。そんな娘を母親は「なんのために苦労して育てたのか!」と、激しく責め立てるばかりだった。リジーは精神科医や母親から逃げるように、テキサスに帰省中の恋人レーフ(ジェイソン・ビッグス)に救いを求める。しかし、それでも苦しみから逃れることなどできないと、リジー自身が誰よりも良く分かっていた。「うつ」と闘うのは、自分自身なのだから。感情のコントロールができず、周囲の人を傷つけ、自分自身も傷つけるリジーの狂気じみた行動が続いてゆく。彼女は「うつ」の淵から立ち直ることができるのか……

【感想】
「うつ」を訴える人は確実に増えています。
直接の知り合いにはいなくても、友達の友達とか、知り合いの誰かとか…。
でも、「うつ」を映画化するのはとても難しいと思いました。
なにしろ、人間の内面の問題でしょう。行動や言動だけでは計り知れません。
主人公のリジーにしたって、こんな環境の人はたくさんいるはずで、リジーのように美貌も才能も知性も持った人は、むしろ羨望の的でしょう。
でも、そうはいかないのが、「うつ」のしんどさです。しかも、愛する人を傷つけずにはいれません。
そこを映像でどう表現し、観客を納得させるか、そこが映画の正否の分かれ目だと思いました。
まず、その「うつ」で勝負しようと考えた勇気に1票です。
クリスティーナが共同制作でがんばったことにも1票かなあ。
このクリスティーナは痩せて、とてもきれいでした。
ジェシカ・ラングはやっぱりうまい。
娘をまともに育てたかっただけなのに、それが一番難しいという母親をうまく演じていました。
この物語は80年代で、抗精神薬が現れた頃の物語ですが、それが普及している今も、「うつ」に苦しむ人が絶えないというのは、なにか、このストレス社会に問題があるのでしょう。


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