“科学技術書・理工学書”読書室―SBR―  科学技術研究者  勝 未来

科学技術書・理工学書の新刊情報およびブックレビュー(書評)&科学技術ニュース   

●科学技術書・理工学書<新刊情報>●「今すぐ使えるかんたん AutoCAD 完全ガイドブック」(芳賀百合著/技術評論社)

2022-09-28 09:37:11 |    情報工学



<新刊情報>



書名:今すぐ使えるかんたん AutoCAD 完全ガイドブック~困った解決&便利技~

著者:芳賀百合 

発行:技術評論社(今すぐ使えるかんたんシリーズ)

 幅広く実業務に使用されている人気の定番CADソフト「AutoCAD」の解説書。初歩的な操作から、知って得する便利な機能、困ったときの解決方法などを丁寧に解説するので、初心者でも簡単に進められる。付属CD-ROMには紙面の操作に使う練習ファイルを収録しているので、購入後はすぐに紙面の解説を追体験できる。AutoCADを使っていて、「こんな場合はどうしたらいいのだろう?」「こんなことをしたい!」と思ったときにすぐに役立つ。AutoCAD 2023/2022対応版。
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●科学技術書・理工学書<新刊情報>●「なぜ日本企業はゲームチェンジャーになれないのか」(山本康正著/祥伝社)

2022-09-27 09:35:21 |    科学技術全般



<新刊情報>



書名:なぜ日本企業はゲームチェンジャーになれないのか~イノベーションの興亡と未来~

著者:山本康正

発行:祥伝社(祥伝社新書)

 ゲームチェンジャーへの道筋とは?「失われた20年」は、いつしか「失われた30年」といわれるようになった。それは、国際経営開発研究所が毎年発表する世界競争力ランキングにも如実に現れており、日本はシンガポールや韓国はもとより、タイやマレーシアの後塵を拝している。テクノロジーの進化によって、世界は加速している。月面旅行や空飛ぶ車、顔認証だけの決済といった〝夢物語〟が現実化しつつある。かつてインスタントラーメンや内視鏡、ハイブリッド車などの革新的な製品で世界を席巻した日本企業から、なぜイノベーションが生まれなくなったのか? 同書では各産業分野におけるイノベーションの歴史をたどりながら、進化し続ける最先端のテクノロジーと企業を紹介する。そこから見えてくる日本企業の失敗の本質、そして未来とは――。
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●科学技術ニュース●三井物産、西豪州におけるグリーン水素製造事業への参画に関する契約締結

2022-09-27 09:34:45 |    ★水素ニュース★
 三井物産は、西豪州ピルバラ地域でグリーン水素製造事業(YURIプロジェクト)に参画するため、仏電力大手Engie S.A.社(ENGIE社)の子会社が100%保有する豪州事業会社の持分を、契約上の条件が充足され次第28%取得することで合意し、2022年9月2日に持分取得契約を締結した。
 
 同プロジェクトは、ENGIE社と三井物産の合弁会社が西豪州ピルバラ地域にて、太陽光由来の電力を用いて水を電気分解してグリーン水素を製造し、大手窒素系肥料メーカーであるYara International ASA社の100%子会社であるYara Pilbara Fertiliser Pty Ltd社(YPF社)が保有するアンモニア製造設備向けに供給する事業。

 太陽光パネル(18MW)及び水素製造装置(10MW)を設置し、製造したグリーン水素をYPF社へ供給する(2024年完工および生産開始予定)。YPF社はクリーンアンモニアの原料として利用する。

 再生可能エネルギーから生成するグリーン水素は、製造及び燃焼時にCO2を排出しないことから、様々な産業分野において活用が期待され、脱炭素社会の実現に向けて重要な位置づけとなる。

 同プロジェクトは、豪州政府からサポートを受けており、総事業費のうち、47.5百万豪ドルを豪州再生可能エネルギー庁、2百万豪ドルを西豪州政府から補助金で受給予定。<三井物産>
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●科学技術ニュース●東北大学など、炭素原子膜グラフェンに含まれる微量元素量の計測に成功しドーピングによるグラフェン機能制御へ大きな進展

2022-09-27 09:34:16 |    ★炭素ニュース★
 東北大学国際放射光イノベーション・スマート研究センター(兼多元物質科学研究所)の小川修一助教らの研究グループと日本原子力研究開発機構、産業技術総合研究所、静岡大学との共同研究チームは、放射光を利用した光電子分光法を用いてドーピングされたカリウムの量を測ることに成功した。

 同研究では、大型放射光施設SPring-8注4の高輝度放射光を利用した日本原子力研究開発機構専用ビームラインBL23SUの光電子分光法によって、グラフェンに含まれるカリウムの濃度を求めた。

 また、リアルタイム光電子分光法という化学状態変化を追跡する測定法を活用し、放射光照射中のカリウム濃度の時間変化も観察した。

 光電子分光法は、放射光を利用しなくても測定可能な方法だが、放射光を利用することでカリウムのような微量な元素も測ることができるようになる。

 測定で得た実験結果に対して、AI化された新しい自動解析方法を適用することで、カリウムの濃度を明らかにした。

 同研究によって、グラフェンに含まれる微量なカリウムの量を測る手法が確立され、これにより、グラフェンにドーピングされた不純物のうち活性化しているカリウムの割合も明らかにすることができた。

 この手法を活用し、より効率的なドーピング方法を開発することによって、カリウムドープグラフェンの燃料電池の電極や透明電極、高速動作半導体デバイスなど様々な分野に応用が期待される。

 応用先によってカリウムの量を変える必要があるが、微量のドーパント量を測るこの手法は、2024年の利用開始に向けて仙台市で建設中の次世代放射光施設「ナノテラス」でも利用可能であり、今後グラフェンのさらなる応用に向けた研究の進展が期待される。<産業技術総合研究所(産総研)>
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●科学技術書・理工学書<新刊情報>●「小さな企業がすぐにできるセキュリティ入門」(梧桐 彰著/技術評論社)

2022-09-27 09:33:47 |    情報工学



<新刊情報>



書名:小さな企業がすぐにできるセキュリティ入門

監修:那須慎二 

著者:梧桐 彰

発行:技術評論社

 セキュリティの重要さは何となくわかっていても、実際にセキュリティ対策にじっくり取り組む時間を捻出したり、仕事を割り振ったりするところまではなかなか行動に移せないことも多いかと思う。特にリソースの限られた小さな企業にとっては、後回しにせざるを得ないのが実情ではないだろうか。そこで同書では、自社の時間的・金銭的余裕に合わせて、「低予算でできる対策」「短時間でできる対策」「セキュリティ計画の立て方」などをまとめた。市販のセキュリティサービスやソフトウェアを選定するときの判断基準も示した。技術的な解説はできるだけ省略し、ITについての事前知識がなくても、すぐにセキュリティ対策に取り掛かることができるであろう。架空の企業「ヒグマ水産加工」を例として、セキュリティ対策実施の流れを社長/セキュリティ担当者の会話を挟みながら解説。その中で、セキュリティ対策を実際に試すうえで出てくる素朴な疑問にも回答していく。
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●科学技術書・理工学書<新刊情報>●「イェール大学人気講義 天才」(クレイグ・ライト著/すばる舎)

2022-09-26 11:10:01 |    科学技術全般



<新刊情報>



書名:イェール大学人気講義 天才~その「隠れた習慣」を解き明かす~

著者:クレイグ・ライト

訳者:南沢篤花

発行:すばる舎

 イエール大学の学部人気講義を書籍化。「天才とは何か?」「天才に必須の資質や能力、思考や行動のパターンはあるのか?」「どんな人でも天才になれるのか?」。幅広い分野において、世界を大きく変える影響力を持った「天才」を、さまざまな観点から分析。特徴的な思考や行動パターンを明らかにしていく。
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●科学技術ニュース●積水化学と日立、材料開発におけるMI推進に向け先進デジタル技術を用いた協創を開始

2022-09-26 11:09:29 |    化学
 積水化学工業と日立製作所は、このたび、材料開発におけるマテリアルズ・インフォマティクス(MI)の推進に向け、協創を開始する。

 今回の協創は、材料に関するデータとAIなどのデジタル技術を駆使することにより、短期間で効率的に材料特性や知見を見出すことが可能なMIの推進に取り組むもので、新材料開発の加速や研究開発の効率化・高度化を目指す。

 日立のLumadaで展開されるさまざまなソリューションのほか、先行研究として進める先進技術も幅広く活用し、積水化学の実業務においてその有用性を検証する。

 具体的には、MIに必要となる材料開発のためのナレッジや実験データを社内外から自動で収集・整理・蓄積・統合し、最大限活用できる環境を構築する。

 また、実験ワークフローをサイバー空間上で表現したデジタルツインの構築により、材料開発の領域におけるサイバーフィジカルシステムの有用性の実証を進めていく。なお、これらの検証は、積水化学の機能性材料に関する研究を対象に開始する。

 積水化学の材料開発分野における高度なナレッジ・実績と、日立の先進デジタル技術・ナレッジを融合することにより、サステナブルな社会に向けたデータ駆動型の材料開発基盤の実現を目指す。<日立製作所>
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●科学技術ニュース●産総研、新しいリアルタイム分光分析法の開発しガスが発生しても妨害されずに溶液の高精度な測定が可能に

2022-09-26 11:09:05 |    化学
 産業技術総合研究所(産総研)触媒化学融合研究センター 官能基変換チーム 川波 肇 上級主任研究員と、化学プロセス研究部門 化学システムグループ 小平哲也 上級主任研究員は、筑波大学大学院数理物質科学研究群化学学位プログラム 李日升(博士後期課程)と共同で、気泡が発生する化学反応の進行過程でも反応溶液の安定した分光測定ができる新しい手法を開発した。

 水素は化石燃料に代わるエネルギー源として注目されている。そのままでは輸送効率が低いため、一度ギ酸に変換して輸送する手法が研究されている。ギ酸から水素を再生するには、高効率・長寿命の触媒が必要。この研究では、水中の反応時に生成するガス(水素、二酸化炭素)の存在で、紫外線や可視光などによる測定方法で反応過程を観察することは困難であった。

 気体と液体が混合した反応溶液を高速でかき混ぜると、気体と液体の密度の違いによる遠心力の差で、それぞれが速やかに分離される。今回、この現象を利用することで、ギ酸の脱水素化で水素を発生する反応溶液の紫外可視拡散反射スペクトルの測定について、気体の存在による測定時のノイズを大幅に減らすことができた。さらに長時間にわたるスペクトルの時間的変化を高精度で安定的に測定できるようになった。

 同技術は、さまざまなガス生成反応での触媒性能の評価や反応速度の検討などに適用ができる。

 この分光技術の高い汎用性から、赤外分光法やX線分光法などのさまざまな分光法に適応し、未解決だった反応機構の解明に役立てて行く。また、技術を使ってギ酸の脱水素化反応時の詳細な反応機構の解明により、触媒の長寿命化を進めまる。高性能な触媒の開発を通じて、ギ酸を水素キャリアとする高効率なシステムの実用化、水素エネルギー社会の実現に貢献する。<産業技術総合研究所(産総研)>
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●科学技術書・理工学書<新刊情報>●「技術法務のススメ<第2版 >」(鮫島正洋著/日本加除出版)

2022-09-26 11:08:25 |    企業経営



<新刊情報>



書名:技術法務のススメ<第2版 >~事業戦略から考える知財・契約プラクティス~

著者:鮫島正洋(編集代表)

発行:日本加除出版

 「知財」×「法務」のバイブル、8年ぶりの改訂版。第2版では…全面的に内容・記述がより深化し、技術法務の真髄にさらに迫る。・産業構造の変化に対応し、従前のハードウエア的な事例に加えてソフトウェア・サービス的な事例も追加。・実践的契約類型として、新たに、PoC(技術検証)契約、データ提供契約に関する解説を追加。具体的な条項例を示しつつ、契約書作成・契約交渉の勘所や考え方を提示。知財戦略・知財マネジメント・契約交渉・契約書作成・特許ライセンス契約・秘密保持契約・PoC(技術検証)契約・共同開発契約・共同出願契約・ソフトウェアライセンス契約・データ提供契約など。
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●科学技術書・理工学書<新刊情報>●「太陽系の謎を解く」(NHK「コズミックフロント」制作班 、緑 慎也著/新潮社)

2022-09-23 09:36:46 |    宇宙・地球



<新刊情報>



書名:太陽系の謎を解く~惑星たちの新しい履歴書~

著者:NHK「コズミックフロント」制作班 、緑 慎也

発行:新潮社

 太陽系の「履歴書」を書き換える壮大な探査の旅へ――。水星の極地で1兆トンの氷が観測され、金星では海の痕跡が見つかった。土星の衛星からは美しい間欠泉が噴き出し、冥王星にはハート型の窒素の氷河が……。探査機ボイジャーの打ち上げから45年。次々と明らかになってきた、まったく新しい「太陽系」の姿とは――。NHKの人気番組に最新の知見を加えて描く宇宙研究の現在地。
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