“科学技術書・理工学書”読書室―SBR―  科学技術研究者  勝 未来

科学技術書・理工学書の新刊情報およびブックレビュー(書評)&科学技術ニュース   

●科学技術書・理工学書<新刊情報>●「太陽系の謎を解く」(NHK「コズミックフロント」制作班 、緑 慎也著/新潮社)

2022-09-23 09:36:46 |    宇宙・地球



<新刊情報>



書名:太陽系の謎を解く~惑星たちの新しい履歴書~

著者:NHK「コズミックフロント」制作班 、緑 慎也

発行:新潮社

 太陽系の「履歴書」を書き換える壮大な探査の旅へ――。水星の極地で1兆トンの氷が観測され、金星では海の痕跡が見つかった。土星の衛星からは美しい間欠泉が噴き出し、冥王星にはハート型の窒素の氷河が……。探査機ボイジャーの打ち上げから45年。次々と明らかになってきた、まったく新しい「太陽系」の姿とは――。NHKの人気番組に最新の知見を加えて描く宇宙研究の現在地。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

●科学技術ニュース●日立、物理的な行先階ボタンのない新感覚のエレベーターを実現するタッチレス操作パネルを開発

2022-09-23 09:36:03 |    電気・電子工学




 日立と日立ビルシステムは、このたび、物理的な行先階ボタンがない新感覚のエレベーターを実現するタッチレス操作パネルを開発した。

 今回開発したタッチレス操作パネルは、エレベーターの乗りかご内にある行先階ボタンを置き換えるもので、パネル(液晶ディスプレイ)上に表示された行先階に指をかざすだけの簡単な操作で行先階の登録を行うことができ、タッチレスでのエレベーター利用を可能にする。

 今回開発したタッチレス操作パネルは、2022年8月31日に竣工した東京ミッドタウン八重洲向けのエレベーターに先行的に搭載、納入している。

 ダイレクト登録画面では、行先階の数字に指をかざすことで、行先階が登録され、パネルの左側に行先階の数字が表示される。行先階を誤って登録してしまった場合には、パネルの左側に表示されている登録階の数字に一定時間指をかざすことでキャンセルすることができる。<日立製作所>

<タッチレス操作パネルの特徴>

1. パネルに指をかざすだけで、タッチレスでのエレベーター利用が可能

2. 行先階ボタンのない先進的なエレベーターデザインを実現

3. 利用者の利便性を高める画面表示
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

●科学技術ニュース●東北大学、中央大学と名古屋大学、光による磁気スイッチの新たな原理を発見し超低消費電力・超高速光磁気メモリーなどの実現に期待

2022-09-23 09:35:34 |    電気・電子工学
 東北大学 大学院理学研究科の岩井 伸一郎 教授、天野 辰哉 特任研究員、大串 研也 教授、今井 良宗 准教授、若林 裕助 教授、中央大学 理工学部の米満 賢治 教授、名古屋大学 大学院工学研究科の岸田 英夫 教授らの研究グループは、量子揺らぎで各原子の電子スピンの向きが定まらない“量子スピン液体”物質において、スピンが交互に向いたまま凍結した“スピンの固体”である反強磁性体や弱強磁性体と同様に、光照射による逆ファラデー効果で磁化が生じることを発見した。

 量子スピン液体の光照射による逆ファラデー効果の大きさは典型的な反強磁性体(酸化ニッケル)の20倍にも達した。また、これまで反強磁性体などで提案されてきた機構よりも約1桁高速な磁化の制御が期待できる。

 光磁化の発生機構は、従来の反強磁性体(電子スピンの配列によって磁化が発生)とは異なり、d電子の軌道角運動量が重要な役割を果たすと考えられる。この機構ではスピンを反転する必要がないため、より高速な応答が室温近傍でも期待される。

 逆ファラデー効果は、光による磁化の発生や高速制御の原理として知られている。この効果は、次世代の光磁気メモリーなどに応用できると期待され、各国で研究が進められている。

 しかし、その対象物質は、主にスピンの方向が固定された反強磁性体や弱強磁性体などに限られおり、スピンの向きを変えるために比較的高いエネルギーが必要で、スピンの向きが変わる速度が低いことが問題であった。<科学技術振興機構(JST)>
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

●科学技術書・理工学書<新刊情報>●「狙って獲りにいく! 科研費」(中嶋亮太著/すばる舎)

2022-09-23 09:35:02 |    科学技術全般



<新刊情報>



書名:狙って獲りにいく! 科研費~採択される申請書のまとめ方~

著者:中嶋亮太

発行:すばる舎

 科研費申請は、専門外の審査委員に採点されることも多いため、わかりやすく分野外に伝える力が求められる。つまり、専門分野に向けて論文等を書いてきた頭を、申請書モードに切り替える必要がある。真面目な研究者ほどその切り替えが難しいことがあり、同書はそのような方のためものである。制作にあたっては、著者本人の申請経験だけではなく、数多くの審査委員経験者、採択経験者の声を反映している。「真面目に研究しているのに科研費は一向に通らない」「周りには聞ける人も、申請書を見せてくれる人もいない」「どの程度のテンションで自信を訴えればいいのか」などの疑問に、申請書の実例を豊富に示しながら答えていく。冒頭の概要文のインパクトの出し方、文章以上に伝えることができる図版の描き方、申請者の研究体制の盤石さの示し方などを伝え、「勝てる申請書」がどのようなものなのかを具体的に伝える。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする