“科学技術書・理工学書”読書室―SBR―  科学技術研究者  勝 未来

科学技術書・理工学書の新刊情報およびブックレビュー(書評)&科学技術ニュース   

●科学技術書・理工学書<新刊情報>●「AI新世」(小林亮太、篠本 滋著/文藝春秋)

2022-09-21 09:36:15 |    人工知能(AI)



<新刊情報>



書名:AI新世~人工知能と人類の行方~

監修:甘利俊一

著者:小林亮太、篠本 滋

発行:文藝春秋(文春新書)

 「人新世」の次に来る世界。それはAIが人類を変える「AI新世」だ。現時点でのAI活用のすべてがわかる。顔認証でクレジットカードは不要、客の反応も表情分析で読みあてる。ロボット×AIで、作物の「採りごろ」判定から適正な農薬散布、収穫から出荷まで支援、労働力不足の農業に革命を起こす。工場では熟練工の技術をAIが継承。売れ筋のデザイン作成、やがては人事評価まで――。私たちが気づかないうちに、AIは社会の隅々にまで入り込んでいる。「いまAIにできること」を展望するとともに、これから何が起きるのか、人類社会はどう変化していくかを克明にレポート。日本の人工知能研究のパイオニアによる監修。現代人必読の書。
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●科学技術ニュース●昭和大学と富士通Japan、電子カルテシステムの診療データから疾病を予測する診療支援AI技術開発の共同研究を開始

2022-09-21 09:35:50 |    人工知能(AI)
 昭和大学と富士通Japanは、医師の診断支援による医療水準の均てん化や診療業務の効率化を目指し、昭和大学横浜市北部病院の臨床現場において、電子カルテシステムに入力された診療データから即時に疾病を予測し、治療方針の候補などを医師に提案する診療支援AI技術の開発に向けた共同研究を2022年9月より開始する。

 同共同研究では、医療分野のデジタルトランスフォーメーション(DX)を通じた患者サービスの質の向上を目指し、主訴や患者所見などの電子カルテシステムに記載されたテキストデータと病院に蓄積された過去の診療データから総合的にデータの関連性、類似性を数値化し、疾患分類を評価する新たな診療支援AI技術を研究開発する。

 これにより迅速な鑑別診断を可能とし、診療業務の効率化を実現する。

 さらに、昭和大学の倫理審査で承諾を得た昭和大学横浜市北部病院が保有する匿名化された診療データを用いて、開発したAI技術の有効性の検証と評価を行い、同病院での本運用に加え、他の昭和大学附属病院に向けたサービス提供や研修医向け教育コンテンツへの展開など、昭和大学病院グループの診療全体への寄与を目指す。<富士通>
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●科学技術ニュース●東北大学と産総研、従来比20倍速を実現した高速な空気の流れをリアルタイム計測を実現し変化する流体に呼応するアクティブ制御に期待

2022-09-21 09:35:20 |    情報工学
 東北大学 大学院工学研究科の野々村 拓 准教授、産業技術総合研究所 省エネルギー研究部門の中井 公美 研究員(元 東北大学 特任助教)らの研究グループは、感度の高い観測点の最適な組み合わせを選択して、計測する手法「疎点解析粒子画像流速計測法(スパースプロセッシングPIV)」を実証するため、リアルタイム高速度カメラを組み込んだ風洞実験装置を製作し、従来の「粒子画像流速計測法(PIV)」では不可能であった高速な流体の流れのリアルタイム計測に成功した。

 2000ヘルツ(Hz)での流体の流れのリアルタイム計測の成功は世界初。

 空気や水などの流体の流れの速度場の計測は、現象の理解やその制御のために重要。特に流体の中でリアルタイムに何が生じているかを把握し、制御することが期待されている。流体の流速の計測によく用いられる方法として、流速の面情報が得られる粒子画像流速計測法(PIV)がある。しかし、画像解析技術を基にした計測方法のため、高速な空気の流れでは画像解析に多くの時間がとられ、リアルタイム計測ができなかった。

 この課題を解決するため、同研究グループは、2021年に「低次元モデル」と「センサー位置最適化技術」を組み入れた疎点解析粒子画像流速計測法(スパースプロセッシングPIV)を提案しているが、この度、リアルタイム高速度カメラを組み込んだ風洞実験装置を製作し、実際にリアルタイム計測が可能であることを実証した。

 この技術には汎用性があり、画像解析などを伴う解析時間がかかる計測手法に対して低次元モデルと最適化を組み合わせることで解析するデータ量を減らして処理時間を短縮できることから、流体力学にとどまらずさまざまな分野でのリアルタイム計測とそれに基づく制御が可能になると期待される。<科学技術振興機構(JST)>
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●科学技術書・理工学書<新刊情報>●「Q&A電子契約入門」(宮内 宏著/中央経済社)

2022-09-21 09:34:55 |    企業経営



<新刊情報>



書名:Q&A電子契約入門

著者:宮内 宏

発行:中央経済社

 電子契約・電子署名のしくみや効力、紙による契約との比較、本人確認の方法、電子証明書の記載内容・種類・選択、システム変更、契約書の保存など、実務上の留意点を解説。
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