“科学技術書・理工学書”読書室―SBR―  科学技術研究者  勝 未来

科学技術書・理工学書の新刊情報およびブックレビュー(書評)&科学技術ニュース   

●科学技術書・理工学書<新刊情報>●「アインシュタインの旅行日記~日本・パレスチナ・スペイン~」(アルバート・アインシュタイン著/草思社)

2024-08-09 09:34:45 |    物理



<新刊情報>



書名:アインシュタインの旅行日記~日本・パレスチナ・スペイン~

著者:アルバート・アインシュタイン

編者:ゼエブ・ローゼンクランツ

訳者:畔上司

発行:草思社

 20世紀を代表する知性が見出した日本人の美点とは? 1922年~23年にかけての旅の間にアインシュタインが書き記した日記・手紙類を網羅した貴重な記録。【アルバート・アインシュタイン】ドイツ生まれの理論物理学者。1879年3月14日生まれ。チューリヒ工科大学を卒業後、ベルンで特許局技師として働きながら研究を続け、1905年に特殊相対性理論など画期的な3論文を発表。1916年には一般相対性理論を発表。1921年度のノーベル物理学賞を受賞。この時期から世界各国を訪問するようになり、1922年~1923年に訪日。ナチス政権の成立にともないアメリカに逃れ、以後はプリンストン高等研究所を拠点に研究を続ける。1955年4月18日死去。「20世紀最高の物理学者」「現代物理学の父」等と評される。
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●科学技術書・理工学書<新刊情報>●「今こそExcelで学ぶ統計解析入門」(志賀保夫、姫野尚子著/オーム社)

2024-08-09 09:34:22 |    情報工学



<新刊情報>



書名:今こそExcelで学ぶ統計解析入門

監修:菅 民郎

著者:志賀保夫、姫野尚子

発行:オーム社

 Excelで統計学の基本を学ぶ。統計関連の書籍はRからPythonが主流になりつつある。機械学習との親和性もあり、Pythonで分析する人が増えている。とはいえデータサイエンティストのような統計のプロの人ならともかくR、Pythonはプログラムということで敷居が高いと感じる人も少なくない。また文系を中心とした大学ではSPSSが多が、自宅で持ち帰って分析することはできないため、自学自習ではExcelで学習するニーズはあると考える。同書は、統計解析に必要な知識を解説する。まず基本的な理論を学び、その内容をExcelで実践するもの。理解度テストは企業向けの例題で活用できるものを用意する。書名に学び直しとしたのはR、Pythonで挫折した人を含め、改めて統計学の基礎をExcelで学び直したい人向けという意味でつけた。【目次】第1章 データの種類と解析手法 第2章 基本統計量【代表値】平均・中央値・最頻値・比率 第3章 基本統計量【散布度】標準偏差・変動係数 第4章 基準値・偏差値 第5章 箱ひげ図 第6章 度数分布・ヒストグラム 第7章 パレート図 第8章 統計分析のグラフ 第9章 正規分布 第10章 層別分析 第11章 相関分析 第12章 単回帰分析
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●科学技術ニュース●京都工芸繊維大学、奈良先端科学技術大学院大学と産業技術総合研究所、優れた温度差発電性能をもつ半導体型カーボンナノチューブ(CNT)の抽出方法(純度98%程度)を開発

2024-08-09 09:33:59 |    ★バイオニュース★
 京都工芸繊維大学 野々口斐之准教授、奈良先端科学技術大学院大学 河合壯教授、産業技術総合研究所 桜井俊介研究チーム長らは共同で、アルキル化セルロースを抽出剤として用いることで高品質な半導体型カーボンナノチューブ(CNT)を選択的に分離抽出できることを実証した。

 アルキル基の種類、置換度(DS)、分子量などの分子構造が分離効率に与える影響を系統的に調べ、中程度に置換されたヘキシルセルロースが特に半導体型CNTの選択的抽出に適していることを明らかにした。

 この方法で得られた半導体型CNTは高純度と高結晶性を両立しており、その膜は、分離抽出前のCNTだけでなく、他の従来技術で分離した半導体型CNTをも凌駕する優れた温度差発電能力(熱電変換特性)を示した。

 また、この抽出剤は入手容易かつ安価な原料から調製されており、高品質な半導体型CNTの安定供給につながる可能性がある。

 今回の技術を利用することで、分離抽出の収率や純度を同時に改善することが可能となり、短工程(1時間以内)にて高効率な分離試料調製が可能となった。

 特に操作が類似する導電性高分子による分離抽出手法に対しても、この抽出法で課題だった抽出剤(導電性高分子)のコストをアルキル化セルロースへの代替によって大幅に低減できると考えられる。

 今後、この手法を用いて高純度に分離した半導体型CNTの用途開発を進めるとともに、より環境や安全性に配慮した精製法の開発を目指す。<産業技術総合研究所(AIST)>
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●科学技術ニュース●インターステラテクノロジズ、地上端末との高速衛星通信技術の確立に向け、総務省の「電波資源拡大の研究開発」を受託

2024-08-09 09:33:27 |    宇宙・地球
 インターステラテクノロジズは、総務省が民間企業等に研究開発を委託する2024年度の「電波資源拡大の研究開発」に採択され、岩手大学、大阪大学、東京工業大学、奈良先端科学技術大学院大学、新潟大学の5大学とともに、同研究を実施する。

 インターステラテクノロジズは、同研究を通じて人工衛星開発を加速させ、ロケット会社が人工衛星事業を有するという垂直統合の強みをより一層発揮する。

 今回受託した研究開発課題は「低軌道衛星と地上端末直接通信における周波数共用を可能とするナローマルチビーム形成技術の研究開発」で、受託金額は初年度上限2.7億円、期間は3か年。

 近年、地上の通信インフラでカバーできない地域における通信手段として、SpaceX(米国)の「Starlink」を筆頭に、多数の衛星を地球低軌道上に打ち上げて一体的に運用する「衛星コンステレーション」による高速衛星通信が登場している。
 
 さらには、専用の地上アンテナを必要とせず、スマートフォンなどの地上端末と直接つなぐことができる次世代衛星通信を実現するための検討が各国・地域で始まっている。

 同研究は、多数の超超小型衛星によるフォーメーションフライト(編隊飛行)全体を大型のアンテナとして機能させるための、無線系や衛星間情報処理系の基礎技術確立を目的としている。

 これにより、現在の衛星通信では実現できない、地上通信網と同等の高速大容量および多数同時接続を達成し、限られた電波資源の有効利用に資するとともに、同社が掲げる「衛星通信3.0」の実現を目指す。<インターステラテクノロジズ>
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