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●科学技術ニュース●NEDOなど、国内初、洋上風力発電における風況観測機器の精度検証試験サイトを産学官連携により整備し本格運営を開始

2024-09-13 09:42:21 |    エネルギー
 新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の委託事業である「洋上風況観測にかかる試験サイトのモデル検討・構築」において、NEDOと神戸大学、レラテック株式会社および日本気象協会は、産学官共同で国内一例目となる風況観測に利用するリモートセンシング機器の精度検証が可能な「むつ小川原洋上風況観測試験サイト」を青森県六ヶ所村むつ小川原港内に整備した。

 同試験サイトを管理・運営する組織として、レラテック、日本気象協会、北日本海事興業株式会社および株式会社神戸大学イノベーションの4者で、同試験サイトを共同運営する「一般社団法人むつ小川原海洋気象観測センター」を設立し、本格的な運営を開始した。同試験サイトでは洋上風況観測マストなどの観測データを提供する。

 今後、風力発電事業の関係者、研究開発プロジェクト(風況、気象、生態系、環境など)の事業者、港湾の安全や教育に関わる地元関係者などに広く利用される試験サイトとして展開することを目指し、風況観測の精度を向上させることで洋上風力発電をはじめとする再生可能エネルギーの導入促進および地域社会の発展に貢献する。

 同事業では、試験サイトのモデル検討・構築のため、業界のニーズを調査し試験サイト設置の指針となる基本的な仕様の整理を行った。さらに、整理した仕様をもとに事業期間中に試験サイトの仮運用を実施し、利用状況の整理、サイト利用者に対してのヒアリングやアンケートを行った。

 このように業界のニーズを反映しながら風況観測に必要な設備設置やリモートセンシング機器の多様な観測に対応できるように整備を進め、2023年度に同試験サイトの整備が完了した。

 さらに、整備完了を受けて同試験サイトの運営を行う管理法人としてむつ小川原海洋気象観測センターを2024年3月に設立し、この度、受付を開始していた同試験サイトの本格運営を開始した。

 これにより一般向けに観測機器の事前検証試験を可能とし、日本の洋上風力発電の進展が加速することが期待される。

 同試験サイトは、青森県むつ小川原港内に整備された設備であり、NEDOの調査事業である「洋上風況調査手法の確立」において、現場観測の主サイトとして利用された。

 同事業で作成された「洋上風況観測ガイドブック」では、国内の洋上風力発電事業で利用するリモートセンシング機器には事前の精度検証が求められており、この精度検証が可能な国内初の試験サイトとして整備した。<新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)>
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