「ママ、このひもどうやったらこの枝にくっつけられるの?」。テープ、木工用ボンド、ホチキスなどを前に5歳の息子。自分で調達してきたらしい。
「何を作るの?」「大きなヨットを作ろうと思って」
世界に向けて虚心に見開かれた幼い瞳はきれいだ。
「木工用ボンドでくっつけてみたらどうかな?」
私は操縦までの糸口を小さな造船技師に託した。「分かったありがとう」。
こちらこそありがとう。試行錯誤している息子の頑張る姿に感動を覚えた朝だった。
熊本市東区 山下裕里(32) 2019/7/25 毎日新聞鹿児島版掲載
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