2012年5月31日 (木)
岩国市 会 員 片山 清勝
母の日、贈り物の代わりに遺影の額縁を拭く。ほほ笑んでいる顔から、あの時を思い出す。
「写真部に入る」と高校入学式の日に息子が希望。初めてカメラを手にした第一声は「おばあちゃんを写す」だった。よそ行きの姿でうれしそうな母ヘポーズをつけながら、真剣に何回もシャッターを押していた。
母はその中の１枚を大層気に入り「遺影はこれでお願い」と言う。軽い気持ちで聞き流していた。それから２年、その１枚は母の願い通りとなり、予知していたのかと驚いた。高３だった息子の目は潤んでいた。
存命なら今年は白寿の祝い。
（2012.05.31 毎日新聞「はがき随筆」掲載）岩國エッセイサロンより転載
写真は日々のことを徒然にブログより転載
写真機は、今は使われないまま休んでおります。シャッターのバシャという音が今も懐かしく残っております。
南九州はまもなく梅雨入りのようですが、ご自愛くださいませ。
お断りなしで、写真までお借りしちゃいました。ごめんなさい。
お母様の額縁を拭く、tatu_no_koさん。
優しいお気持ちが伝わってきました。
よく見ると、我が家の亡夫もホコリだらけ…
ゴメンナサイと私も拭きました。