いつかこんな日が来ると分かっているのに、いつまでも書き続けて庶民の見方でいてくださるような気がしていた。大きく報じる本紙の紙面で、「忘己利他」の精神を貫き、現世に別れを告げられた事実を突きつけられた。直接お会いする機会はなかったが、親しくしておられた恩師がご縁をつないでくださって、最も身近に感じる作家であった。手元にある著書を開くと、折々の関連記事を切り抜き挟んでいる。辛いことはあってもユーモアを忘れず、日々を楽しんで生きよと励まされ続けてきたように思う。前方に灯を掲げ導いてくださったことに感謝。
熊本市中央区 渡邊布威(83) 2021.11.19 毎日新聞鹿児島版掲載
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