日立が画像診断事業を富士フィルムに1700憶円で売却すると報道
されました。また三菱重工と合弁を組む火力発電事業での海外事
業での損失を巡って損失分担で係争していましたが和解する方針
が伝わりました。日立側の負担額は5000憶円程度と言われていま
すが、市場では懸念材料が消えたことを前向きに捉えたようで日
立株は年初来高値を更新しました。
一方買収側の富士フィルムは過去にキャノンの東芝の医療機器子
会社買収を巡って激しい争奪戦を繰り広げましたが、破格な買収
額を提示したキャノンに敗れました。ヘルスケア事業を今後の成
長の柱に育てることを掲げている富士フィルムとしては是非欲し
い事業でした。結果的に当初は1000憶円程度と言われた買収額は
1700億円に膨らみました。
日立化成の買収総額も巨額になることが予想され売却する立場の
日立には好都合です。三菱重工との和解も二つの事業での売却益
である程度カバーできるという算段が出来たから日立側が譲歩す
る形で終結を計ったのではないでしょうか。
複写機やカメラなど重複する分野が多くともに経営者に80歳を越
える名物社長が君臨するキャノンと富士フィルムはライバル関係
にあります。しかしリーマンショック後の両社の株主に対する政
策は大きく違います。
キャノンが積極的な自社株買いと高い配当政策で株価を支える一
方富士フィルムはヘルスケア事業関連のM&Aを積極的に進め事業
構造の転換を示しています。富士フィルムは主力事業だったフィ
ルム市場がデジカメの普及で縮小することを見据え複写機事業や
液晶材料事業に早々と舵を切りました。
結果的に事業転換に遅れた米国のフィルム世界最大手のコダック
が衰退に向かう一方、富士フィルムは見事変身することが出来ま
た。そしてポスト複写機事業などを見据えここ数年ヘルスケア事
業関連に経営資源を振り向けてきました。過去の成功体験が事業
構造を柔えることを躊躇わない姿勢に繋がっています。
配当利回りは圧倒的にキャノンが高いにもかかわらず株価は富士
フィルムが大きくリードしています。勿論業績面の勢いの差も富
士フィルムに軍配が上がります。キャノンは規模の大きい主力2
事業(複写機とカメラ)落ち込みが大きく買収したネットワーク
カメラや画像診断装置事業の伸びではカバーできていません。
それに比べて富士フィルムの事業は分散が進んでいることもりキャ
ノンに比べれば業績は堅調に推移しています。しかし複写機事業
などは成熟産業であることに変わりはありません。両社の新たな
る成長のステージは同じヘルスケア分野です。両社の攻防はまた
老経営者同士での戦いの様相を呈しています。
されました。また三菱重工と合弁を組む火力発電事業での海外事
業での損失を巡って損失分担で係争していましたが和解する方針
が伝わりました。日立側の負担額は5000憶円程度と言われていま
すが、市場では懸念材料が消えたことを前向きに捉えたようで日
立株は年初来高値を更新しました。
一方買収側の富士フィルムは過去にキャノンの東芝の医療機器子
会社買収を巡って激しい争奪戦を繰り広げましたが、破格な買収
額を提示したキャノンに敗れました。ヘルスケア事業を今後の成
長の柱に育てることを掲げている富士フィルムとしては是非欲し
い事業でした。結果的に当初は1000憶円程度と言われた買収額は
1700億円に膨らみました。
日立化成の買収総額も巨額になることが予想され売却する立場の
日立には好都合です。三菱重工との和解も二つの事業での売却益
である程度カバーできるという算段が出来たから日立側が譲歩す
る形で終結を計ったのではないでしょうか。
複写機やカメラなど重複する分野が多くともに経営者に80歳を越
える名物社長が君臨するキャノンと富士フィルムはライバル関係
にあります。しかしリーマンショック後の両社の株主に対する政
策は大きく違います。
キャノンが積極的な自社株買いと高い配当政策で株価を支える一
方富士フィルムはヘルスケア事業関連のM&Aを積極的に進め事業
構造の転換を示しています。富士フィルムは主力事業だったフィ
ルム市場がデジカメの普及で縮小することを見据え複写機事業や
液晶材料事業に早々と舵を切りました。
結果的に事業転換に遅れた米国のフィルム世界最大手のコダック
が衰退に向かう一方、富士フィルムは見事変身することが出来ま
た。そしてポスト複写機事業などを見据えここ数年ヘルスケア事
業関連に経営資源を振り向けてきました。過去の成功体験が事業
構造を柔えることを躊躇わない姿勢に繋がっています。
配当利回りは圧倒的にキャノンが高いにもかかわらず株価は富士
フィルムが大きくリードしています。勿論業績面の勢いの差も富
士フィルムに軍配が上がります。キャノンは規模の大きい主力2
事業(複写機とカメラ)落ち込みが大きく買収したネットワーク
カメラや画像診断装置事業の伸びではカバーできていません。
それに比べて富士フィルムの事業は分散が進んでいることもりキャ
ノンに比べれば業績は堅調に推移しています。しかし複写機事業
などは成熟産業であることに変わりはありません。両社の新たな
る成長のステージは同じヘルスケア分野です。両社の攻防はまた
老経営者同士での戦いの様相を呈しています。