kabu達人への道

マスコミで深く触れられることのない投資の裏側や
投資にあたっての疑問など赴くままに綴っていきます。

「反省はするが萎縮はしない」

2019-12-04 07:13:53 | 日記
NY株は268ドル安で今週のスタートを切りました。3日も280ドル
下げ3日続落となりました。トランプ大統領は米国に有利な条件で
なければ合意しない、期限は設けないという発言で中国側に譲歩
を迫っています。15日に迫った関税引き上げ期限まで10日弱です。

新たな動きがなければ引き上げに踏み切るのでしょうか。それとも
再び延期して辛抱強く中国が合意するまで交渉を続けるのでしょう
か。いずれにしても市場の今回は合意する可能性が高く5月の二の
舞はないという見方は揺らぎだしました。

先週末から俄かに雲行きが怪しくなってきた米中通商協議ですが
ブラジルやアルゼンチンに鉄鋼製品やアルミ製品に追加関税を課す
ことも対中国に対しての牽制という見方も出来ます。米国景気が
堅調だという事実もトランプ大統領を強気にさせています。

GDPの7割を個人消費が占めている米国経済は中国経済や日欧経済
よりも製造業の影響は相対的に大きくありません。それだけ米中
貿易戦争に対する悪影響も軽く済んでいます。指標面からみて米
国株の割高感は以前より指摘されていましたが、それでも米国株
が上昇を続けてこられたのもそんな背景があったからです。

関税引き上げ期限の15日を2週間後に控え最後までどっちに転ぶの
か分かりません。日替わりで楽観論と悲観論が出ることで上昇と
下落を繰り返しています。週明けの市場では高値警戒感がある状況
でネガティブな材料が出たことで売りのキッカケになったようです。

国同士の交渉事は米中に限らず最後の最後まで二転三転するケース
が殆どです。その度ごとにヘッドラインにシストレが反応して市場
が揺さぶられます。投資家としては予想不能な政治面での材料が市
場を動かすという今年1年繰り返されてきたイベントで最後まで付き
合わされることになります。

今年を少し振り返るとユニコーンへの期待と失望ということが上位
にきそうです。東京市場ではその象徴銘柄であるSBGは四半期決算
で過去最高の利益から過去最悪の赤字に転落というジェットコース
ターのような決算でした。株価も年初から一本調子の上昇で時価総
額が10兆円を越える場面もありましたが、7月高値から一転急降下し
て時価総額は3割も減少しました。

浮き沈みの激しいベンチャー投資への改めて難しさが浮き彫りにな
りました。強気で知られる孫社長も「反省はするが萎縮はしない」
という迷言を残しました。今年はユニコーン企業にも選別の波が確
実に到来するという現実を投資家が身に染みて悟った年になりそう
です。
コメント
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