kabu達人への道

マスコミで深く触れられることのない投資の裏側や
投資にあたっての疑問など赴くままに綴っていきます。

TOB

2019-12-25 07:22:17 | 日記
従業員による買収を発表したユニゾHDでしたが今度こそ一件落着と
なるのでしょうか。まだ紆余曲折を予想する市場関係者もいます。
ユニゾHDは7月に敵対的TOBを仕掛けたエイチ・アイ・エスに対抗し
友好的な第三者であるホワイトナイトとして米投資ファンドのフォ
ートレスを迎えましたが、従業員の扱いを巡って対立することにな
りました。

フォートレスの今後の対応は現時点では不明ですが、会社側がいっ
たん受け入れたホワイトナイトと対立するという余り例のないケー
スに発展した今回のケースは相次いでTOBを表明する企業やファン
ドが相次ぐのもユニゾHDが魅力ある投資対象だからです。

都心3区中心にオフィスビルやホテルを展開するユニゾは含み資産
の豊富さやインバウンド需要が見込めるホテル事業の将来性が評価
されて今回の買収合戦が始まりました。まず最初に目を付けたのが
旅行代理店大手のエイチ・アイ・エスでした。

旅行代理店事業はネットによる価格破壊から収益低迷が今後も続く
と懸念されていました。そこでエイチ・アイ・エスは本業との親和
性が高く成長が期待できるホテル事業に力を入れています。しかし
国内外の有力なホテルチェーンが進出してきて既に好立地な物件は
数少なくなっています。

都心部で立地の良い場所で数多くのホテル事業を展開しているユニ
ゾはエイチ・アイ・エスには魅力的な対象だったようです。しかし
会社側がTOBの対抗策を出してきたことで早々とエイチ・アイ・エ
スは買収を断念しました。

ホワイトナイトとして登場した米投資ファンドのフォートレスとも
交渉が決裂し最終的には従業員による買収で一件落着するのでしょ
うか。当初エイチ・アイ・エスは1株3600円を提示しましたが、そ
の後ホワイトナイトの出現で4000円に跳ね上がりさらに5100円まで
上昇しました。

魅力的な案件なら買い手が多く表れ競い合えばドンドンと価格は跳
ね上がります。含みが多く安定株主が少なく割安に放置された銘柄
の中にはユニゾ同様にひとたびTOBが表面化すると大化けする銘柄
探しは来年も活発になりそうです。

5G関連とか2020年の有望企業がしばしば市場で取り上げられます。
しかし期待から前もって人気化して株価が高騰し蓋を桁ら年明け以
降軟調な展開になるというケースはこれまでもありました。指数が
高値圏にあり9月以降4カ月連続で上昇したこともあり年明け以降は
当面の個別物色という展開も考えられます。

経済情勢に左右されることなく突飛高も期待できるTOBは隠れた有望
なテーマとなる可能性は少なくありません。ユニゾHGを巡る一連の
流れはその前哨戦かもしれません。
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